そんなに近寄らないでくれたまえ〜The Police, The SinglesのUKオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]
♪ Don't stand, don't stand so
♪ Don't stand so close to me
♪ Don't stand, don't stand so
♪ Don't stand so close to me
いやぁ、こんなことを歳が半分の女の子に言わなきゃならない状況になってみたいものである(笑)
それはさておき、ポリス(The Police)のこの"Don’t Stand So Close To Me"(邦題は『高校教師』だった)という曲、新型コロナ・パンデミックの状況下で、ソーシャル・ディスタンスを保つ啓発ソングとして生まれ変わって、ちょっと注目されたりした。
1986年には、ポリス自身によって新バージョンとして生まれ変わったことがあるから、これで2度目の生まれ変わり?(笑)
そんな風に記憶を喚起させられたこともあって、"Don’t Stand So Close To Me '86"が聴きたくなったのだが、あいにくアナログを持っていなかった。
ってことで、86年リリースのベスト盤"Every Breath You Take (The Singles)"のアナログ盤を、どこかで見つけたら買おうと思っていたのである。
そしたら、3週間ほど前に、近所のブックオフ(例の最近よく掘り出し物を見つけるブックオフである)で、UKオリジナルを発見した。
盤もジャケットもインナースリーブもピカピカの美品が、マーチャンダイズ・シート(ビデオやTシャツの注文票付き広告チラシ)付きで、税込980円だったから、「またもや掘り出し物を見つけてしまったー」とホクホク顔で帰宅したのであった。
ところが帰宅してじっくりと送り溝やレーベルを眺めていると、なんかおかしい。
送り溝には次のように刻まれている。
EVERY 1 A // 1 ▽ 420 C 11 timtom
EVERY 1 B // 1 ▽ 420 C 11 TY
見ての通り両面マト1である。
1986年だと、420は通常PRS(79年1月まではPhonodisc)製造であることを示す。
また、Cとtimtom/TYのサインがあるので、ロンドンのCBSスタジオでティム・ヤング(Tim Young)によってマスタリング&カッティングが行われたことがわかる。
しかし、PRSプレスなら、このレーベル形状は絶対におかしいだろー
PRSプレスなら、レーベルは、あの独特の凸リム形状のはずだ。
このレーベル形状は、どちらかといえばCBSプレスのものだ。
ってことは、CBSスタジオでマスタリング&カッティングして、PRSでメッキ処理して、CBSにもどしてプレスしたってこと?
実に不可解なのである。
そこでボクは気づいた。
両面にあるCの後の11は、マスターが1でマザーが1であること意味するが、スタンパー刻印がない。
その代わりにA面にはこんな刻印がある(B面は⑫)。
これがスタンパー・ナンバーを表すんじゃないか?
だとすると、CBSスタジオでカッティングされたラッカーは、PRSでメッキ処理されてマザーが作られ、そのうちの最初のマザー1が別の工場にまわされ、そこでメッキ処理されてスタンパーが製造され、そのスタンパーでプレスされたのが、ボクの手に入れたレコードということになる。
それに気づいて送り溝を見ると、こんな刻印もある(B面は、L-18129)。
ってことで、Discogsで確認してみると、どうやらLyntone Recordings Ltd.というところでプレスされたもののようだ。
Discogsでは再発ということになっているが、その根拠ははっきりしない。
レーベル外周部の形状の違いはスタンパーに由来するものと思われるので、再発ではなく、PRSで製造したマザーの一部が提供された初回プレスの工場違いバリエーションだと思う。
『クリムゾン・キングの宮殿』UKオリジナルのPhonodiskプレスとOrlakeプレスの関係みたいなもんである。
Lyntone Recordings Ltd.という工場、1961年創業だというから、かなり歴史のある工場だ。
今後またどこかで、ここの工場でプレスされたレコードに遭遇するかもしれない。
憶えておこう。
タグ:THE POLICE
財津和夫『Wake Up』の過酷な現実 [国内盤研究]
財津和夫『Wake Up』(EXPRESS/東芝EMI ETP-10663)には過酷な現実がある。
Cal De Rさんが、両面マト1(つまり1S/1S)の初回透明盤(PMは当然9-Yで発売日(1979年12月20日)前月プレス)を手に入れたものの、スタンパーが47/50で「そりゃないゼー・・・財津さん」と叫んでいたが(詳しくはhttps://ameblo.jp/caldermusic/entry-12688090585.htmlをご覧ください)、発売日前月プレスの初回透明盤でそこまでスタンパーが進んでいるってことは、発売当月や発売翌月プレスには、どんな過酷な現実が待っているか想像できようというものだ。
まぁ、うちにある初回透明盤は、Cal De Rさんのところのものほど過酷ではない。
PM9-Yの両面マト1は当然として、スタンパーは両面27である。
両面27でも、発売日前月プレスとしてはずいぶん進んでるなーと思っていたが、ささも教授の持っている初回透明盤の見本盤(当然PMは9-Yでマトは1S/1S)でも、スタンパーは23/24だそうで、うちと大差ない。
同年夏にはチューリップの『虹のスニーカーの頃』が大ヒットしていたことにくわえ、セイコーとのタイアップが決まっていて、おそらく前年の甲斐バンド『Hero(ヒーローになる時、それは今)』同様にセイコー側で自社製品の販促のために非売品(セイコー盤と呼ぶことにする。こちらのレコード番号は4RS-963になるが、使用されているスタンパーは同じである。)を配りまくることも決まっていただろうから、当初から大量のプレスが予定されていたんじゃないかと思う。
ちなみに、ささも教授からいただいたセイコー盤の送り溝情報は、PMが9-Zでマトが2S/2S、スタンパーは4/24である。
発売当月プレスの段階で、両面マト2が存在していることがわかる。
マト2のせいか、スタンパーはそこまで進んでいない。
とはいえ、必ずしもマト2がセイコー盤にまわされたというわけでもないようで、うちにあるセイコー盤は両面マト1だし、うちにある市販盤のレイトにあたる黒盤の一枚は片面マト2である。
うちにあるセイコー盤と市販盤黒盤が出てきたところで、いよいよ、過酷な現実の話だ。
うちにある市販盤黒盤の一枚は、確かにSide 2はマト2(つまり2S)でスタンパーは11とあまり進んでいないのだが、Side 1はマト1で、スタンパーはこの有り様である。
0の前の1が見えにくいかもしれないが、103と刻印したあと、3を消して2を刻印している。
つまり、スタンパー・ナンバーは102なのである。
ちなみに、PMは0-1で、1980年1月のプレスだ。
発売日前月にすでに50に達していたスタンパー・ナンバーは、発売日翌月に至って100を超えてしまった・・・
これはダメだろー
いくらなんでも、流石にこれ以上はないよね?
えっ?
ひゃく じゅう ご?
これは、うちにあるセイコー盤のSide 2である。
PMは0-3で1980年3月のプレス。
この頃まで、セイコーは販促でセイコー盤を配りまくってたのね。
まぁ、考えてみれば、高校入学とか大学入学のときに腕時計買ってもらったもんなー
新社会人にも腕時計を贈るってありそうだし、2月3月はセイコーにとっちゃ書き入れ時よね。
それにしても、スタンパー・ナンバー115って・・・
「もう無理ー」と悲鳴をあげるマザーの声が聴こえてきそうである(笑)
過酷だなぁ・・・
しかし、もちろん、若いスタンパーの盤だって存在するのである。
マザー・ナンバー3とはいえ、なんとスタンパー・ナンバー1である。
Side 2は、1S3 5だったが、十分だろう。
しかし・・・
PMがない・・・
そのかわりに、V刻印がある。
そして、Lと刻印されている。
ビクター・プレスやないかーい!
ビクター・プレスでPMがLというと、1979年12月プレスということになる。
12月段階でビクターにプレス委託するほどの状況だったのね・・・
でも、ビクターのプレス品質はとても良い。
スタンパーも若い。
ってことで、このレコードは、初回透明盤よりも音が良い。
『Wake Up』の過酷な現実からボクを救ってくれたのは、ビクターだったのである(笑)
Cal De Rさんが、両面マト1(つまり1S/1S)の初回透明盤(PMは当然9-Yで発売日(1979年12月20日)前月プレス)を手に入れたものの、スタンパーが47/50で「そりゃないゼー・・・財津さん」と叫んでいたが(詳しくはhttps://ameblo.jp/caldermusic/entry-12688090585.htmlをご覧ください)、発売日前月プレスの初回透明盤でそこまでスタンパーが進んでいるってことは、発売当月や発売翌月プレスには、どんな過酷な現実が待っているか想像できようというものだ。
まぁ、うちにある初回透明盤は、Cal De Rさんのところのものほど過酷ではない。
PM9-Yの両面マト1は当然として、スタンパーは両面27である。
両面27でも、発売日前月プレスとしてはずいぶん進んでるなーと思っていたが、ささも教授の持っている初回透明盤の見本盤(当然PMは9-Yでマトは1S/1S)でも、スタンパーは23/24だそうで、うちと大差ない。
(画像提供:ささも教授)
同年夏にはチューリップの『虹のスニーカーの頃』が大ヒットしていたことにくわえ、セイコーとのタイアップが決まっていて、おそらく前年の甲斐バンド『Hero(ヒーローになる時、それは今)』同様にセイコー側で自社製品の販促のために非売品(セイコー盤と呼ぶことにする。こちらのレコード番号は4RS-963になるが、使用されているスタンパーは同じである。)を配りまくることも決まっていただろうから、当初から大量のプレスが予定されていたんじゃないかと思う。
ちなみに、ささも教授からいただいたセイコー盤の送り溝情報は、PMが9-Zでマトが2S/2S、スタンパーは4/24である。
(画像提供:ささも教授)
発売当月プレスの段階で、両面マト2が存在していることがわかる。
マト2のせいか、スタンパーはそこまで進んでいない。
とはいえ、必ずしもマト2がセイコー盤にまわされたというわけでもないようで、うちにあるセイコー盤は両面マト1だし、うちにある市販盤のレイトにあたる黒盤の一枚は片面マト2である。
うちにあるセイコー盤と市販盤黒盤が出てきたところで、いよいよ、過酷な現実の話だ。
うちにある市販盤黒盤の一枚は、確かにSide 2はマト2(つまり2S)でスタンパーは11とあまり進んでいないのだが、Side 1はマト1で、スタンパーはこの有り様である。
0の前の1が見えにくいかもしれないが、103と刻印したあと、3を消して2を刻印している。
つまり、スタンパー・ナンバーは102なのである。
ちなみに、PMは0-1で、1980年1月のプレスだ。
発売日前月にすでに50に達していたスタンパー・ナンバーは、発売日翌月に至って100を超えてしまった・・・
これはダメだろー
いくらなんでも、流石にこれ以上はないよね?
えっ?
ひゃく じゅう ご?
これは、うちにあるセイコー盤のSide 2である。
PMは0-3で1980年3月のプレス。
この頃まで、セイコーは販促でセイコー盤を配りまくってたのね。
まぁ、考えてみれば、高校入学とか大学入学のときに腕時計買ってもらったもんなー
新社会人にも腕時計を贈るってありそうだし、2月3月はセイコーにとっちゃ書き入れ時よね。
それにしても、スタンパー・ナンバー115って・・・
「もう無理ー」と悲鳴をあげるマザーの声が聴こえてきそうである(笑)
過酷だなぁ・・・
しかし、もちろん、若いスタンパーの盤だって存在するのである。
マザー・ナンバー3とはいえ、なんとスタンパー・ナンバー1である。
Side 2は、1S3 5だったが、十分だろう。
しかし・・・
PMがない・・・
そのかわりに、V刻印がある。
そして、Lと刻印されている。
ビクター・プレスやないかーい!
ビクター・プレスでPMがLというと、1979年12月プレスということになる。
12月段階でビクターにプレス委託するほどの状況だったのね・・・
でも、ビクターのプレス品質はとても良い。
スタンパーも若い。
ってことで、このレコードは、初回透明盤よりも音が良い。
『Wake Up』の過酷な現実からボクを救ってくれたのは、ビクターだったのである(笑)
タグ:財津和夫
2021-07-25 00:04
コメント(0)
世良公則&ツイストの『ファースト・アルバム』 [国内盤研究]
先日、世良公則&ツイストのシングル盤について書いた二つの記事について、路傍の石さんから、『あんたのバラード』のシングルに収録されているのは世界歌謡祭のときの音源じゃない、とのご指摘をいただいた。
世界歌謡祭のときの音源が収録されているのは、『ファースト・アルバム』だという。
すっかり勘違いしてました。
すみません。
で、その『ファースト・アルバム』に収録されている世界歌謡祭のときの音源だが、路傍の石さんによれば、これがまた素晴らしい出来なのだという。
YouTubeでも聴けるというのだが、アナログ・コレクターたる者、YouTubeの音源を聴いてすますわけにはいかない。
これはぜひオリジナルのアナログを手に入れて聴かなければなるまい。
まぁ、このアルバムは、ハードオフのジャンク・コーナーを漁ってるとザクザク出てくるレコードだというのもある(笑)
ジャンク・コーナーに放り込まれているのは、だいたいジャケにシミが浮いてたりするが、ボクももはやシミに愛おしさを感じるようなお年頃である。
あまりにもひどいやつはともかく、多少のシミなら許容範囲だし、盤が綺麗なら問題ない。
ってことで、近所のハードオフのジャンクを漁りに行ってきた。
どのぐらい売れたのか知らないが、ホントにまぁゴロゴロしているので、ちょっと漁ればすぐ見つかる。
案の定、ジャケットには少しシミが浮いてるが許容範囲だ。
盤の方は、ほとんど聴いてなかったんじゃないのってくらいの美盤である(実際、ボクらの世代は、レコードが摩耗しないようにテープに録って聴いていた人が多く、一回しか針を通してないレコードも多かったと思う)。
マトがA8/B7と進んでいたが(スタンパーは1 B 3/1 A 12)、目的は世界歌謡祭音源の『あんたのバラード』だと言い聞かせて、購入することにした。
ハードオフのジャンクだから110円である。
実は、宿題がもう一つ出されていた。
ツイッターで、久保田早紀『異邦人』のオレンジレーベルを持っているという嶋井朝巳さんから、マトがA5/B5でスタンパーが1 A 50/1 F 2だという情報をいただき、「A5/B5が初回マトでいいんじゃないのか?」という疑惑が浮上したのである。
ってことで、オレンジレーベルの『異邦人』も探してみたのだが、これがまったく見つからない。
150万枚近く売れたレコードじゃないんかいっ!
仕方がないので、最近よく掘り出し物を見つけるブックオフにも足を延ばすことにした。
当然、ここにはあるだろーと思ったのだが・・・
ないっ!
『異邦人』のくせに生意気である(笑)
まぁ、でも、ないもんは仕方がない。
諦めて、なんとなく値段表示のないものは110円コーナー(ハードオフのジャンクみたいにホコリにまみれて雑にケースに放り込んであるのではなく、ちゃんと棚に並べられているので、100円コーナーと呼んであげる 笑)の棚の背表紙を眺めていたら、世良公則&ツイストの『ファースト・アルバム』がある。
引っ張り出すと、さっきハードオフで買ったものより、ジャケットが綺麗だ。
盤を見てみると、同じくらい美盤だというだけでなく、マトがA5/B5なのだ(スタンパーは1 B 13/1 A 12)。
これはもう買うしかない。
ということで、世良公則&ツイストの『ファースト・アルバム』(Aard-Vark Canyon VX-9004)、わが家に、一気に二枚やってきた。
それにしてもマト5にマト8(マト7)というのは奇怪である。
確かに売れたレコードだが、ここまでマトが進むほど売れたのか?
キャニオンの場合、LPは(シングルと違って)、レーベル形状から考えてCBS/SONYプレスだし、送り溝のマトの刻印から考えてカッティングもCBS/SONYなんじゃないかと思う。
CBS/SONYのレコードでこんなに豪快にマトが進んだやつってあったっけ?
ボクが知らないだけ?
ちなみに、マト5とマト8は、かなり音の傾向が違う。
ざっとSide 1だけ聴き比べてみたが、マト5はズドンて感じなのに対して、マト8はスカッて感じである。
同じレシピで追加カッティングしたようには思えないのだが・・・
とはいえ、違うレシピのカッティングが2種類あって、どちらも採用ってのも不可解だ。
それに、何より、マト1やマト2はどうなんだ?
マト3やマト4はどこいった?
マト6やマト7もどっかにあるのか?
音の違いは再生装置によるところも大きいので措いといて、とりあえず、どのぐらいマトのバリエーションがあるのか知りたい。
あなたのおうちの世良公則&ツイスト『ファースト・アルバム』のマトはどうなってますか?
P.S.
『あんたのバラード』については、『ファースト・アルバム』収録音源のほうが世界歌謡祭出場時の音源であることは、一聴して歴然としている。
世界歌謡祭のときの音源が収録されているのは、『ファースト・アルバム』だという。
すっかり勘違いしてました。
すみません。
で、その『ファースト・アルバム』に収録されている世界歌謡祭のときの音源だが、路傍の石さんによれば、これがまた素晴らしい出来なのだという。
YouTubeでも聴けるというのだが、アナログ・コレクターたる者、YouTubeの音源を聴いてすますわけにはいかない。
これはぜひオリジナルのアナログを手に入れて聴かなければなるまい。
まぁ、このアルバムは、ハードオフのジャンク・コーナーを漁ってるとザクザク出てくるレコードだというのもある(笑)
ジャンク・コーナーに放り込まれているのは、だいたいジャケにシミが浮いてたりするが、ボクももはやシミに愛おしさを感じるようなお年頃である。
あまりにもひどいやつはともかく、多少のシミなら許容範囲だし、盤が綺麗なら問題ない。
ってことで、近所のハードオフのジャンクを漁りに行ってきた。
どのぐらい売れたのか知らないが、ホントにまぁゴロゴロしているので、ちょっと漁ればすぐ見つかる。
案の定、ジャケットには少しシミが浮いてるが許容範囲だ。
盤の方は、ほとんど聴いてなかったんじゃないのってくらいの美盤である(実際、ボクらの世代は、レコードが摩耗しないようにテープに録って聴いていた人が多く、一回しか針を通してないレコードも多かったと思う)。
マトがA8/B7と進んでいたが(スタンパーは1 B 3/1 A 12)、目的は世界歌謡祭音源の『あんたのバラード』だと言い聞かせて、購入することにした。
ハードオフのジャンクだから110円である。
実は、宿題がもう一つ出されていた。
ツイッターで、久保田早紀『異邦人』のオレンジレーベルを持っているという嶋井朝巳さんから、マトがA5/B5でスタンパーが1 A 50/1 F 2だという情報をいただき、「A5/B5が初回マトでいいんじゃないのか?」という疑惑が浮上したのである。
ってことで、オレンジレーベルの『異邦人』も探してみたのだが、これがまったく見つからない。
150万枚近く売れたレコードじゃないんかいっ!
仕方がないので、最近よく掘り出し物を見つけるブックオフにも足を延ばすことにした。
当然、ここにはあるだろーと思ったのだが・・・
ないっ!
『異邦人』のくせに生意気である(笑)
まぁ、でも、ないもんは仕方がない。
諦めて、なんとなく値段表示のないものは110円コーナー(ハードオフのジャンクみたいにホコリにまみれて雑にケースに放り込んであるのではなく、ちゃんと棚に並べられているので、100円コーナーと呼んであげる 笑)の棚の背表紙を眺めていたら、世良公則&ツイストの『ファースト・アルバム』がある。
引っ張り出すと、さっきハードオフで買ったものより、ジャケットが綺麗だ。
盤を見てみると、同じくらい美盤だというだけでなく、マトがA5/B5なのだ(スタンパーは1 B 13/1 A 12)。
これはもう買うしかない。
ということで、世良公則&ツイストの『ファースト・アルバム』(Aard-Vark Canyon VX-9004)、わが家に、一気に二枚やってきた。
それにしてもマト5にマト8(マト7)というのは奇怪である。
確かに売れたレコードだが、ここまでマトが進むほど売れたのか?
キャニオンの場合、LPは(シングルと違って)、レーベル形状から考えてCBS/SONYプレスだし、送り溝のマトの刻印から考えてカッティングもCBS/SONYなんじゃないかと思う。
CBS/SONYのレコードでこんなに豪快にマトが進んだやつってあったっけ?
ボクが知らないだけ?
ちなみに、マト5とマト8は、かなり音の傾向が違う。
ざっとSide 1だけ聴き比べてみたが、マト5はズドンて感じなのに対して、マト8はスカッて感じである。
同じレシピで追加カッティングしたようには思えないのだが・・・
とはいえ、違うレシピのカッティングが2種類あって、どちらも採用ってのも不可解だ。
それに、何より、マト1やマト2はどうなんだ?
マト3やマト4はどこいった?
マト6やマト7もどっかにあるのか?
音の違いは再生装置によるところも大きいので措いといて、とりあえず、どのぐらいマトのバリエーションがあるのか知りたい。
あなたのおうちの世良公則&ツイスト『ファースト・アルバム』のマトはどうなってますか?
P.S.
『あんたのバラード』については、『ファースト・アルバム』収録音源のほうが世界歌謡祭出場時の音源であることは、一聴して歴然としている。
タグ:世良公則&ツイスト
Bank Band『沿志奏逢 4』 [J-POP & J-ROCK]
YouTubeにTeaser動画をおススメされて、Bank Bandがベスト・アルバム『沿志奏逢 4』をリリースすることを知った。
『to U』などのオリジナル曲のほか、カバー曲やライブ・ベスト曲に未発表新曲もくわえて全25曲が収録されるという。
当然のことながら、全曲リマスタリングで収録されるとのこと。
発売日は9月29日だが、すでに予約が始まっている。
(画像をクリックするとAmazonにとびます。)
さて、どうするかなぁ・・・
基本的にCDは買わないって決めたんだけどな。
アナログでは出ないのかな?
Bank Bandといえば、ap bank fesにはユウといっしょに2回ほど行ったなぁ。
ちょうど今頃の開催だったよね。
なんかちょっと記憶が蘇ってきた。
明日、DVDでも観ようかなぁ。
ほんのちょっとだけ、ユウも映ってるし(笑)
『to U』などのオリジナル曲のほか、カバー曲やライブ・ベスト曲に未発表新曲もくわえて全25曲が収録されるという。
当然のことながら、全曲リマスタリングで収録されるとのこと。
発売日は9月29日だが、すでに予約が始まっている。
(画像をクリックするとAmazonにとびます。)
さて、どうするかなぁ・・・
基本的にCDは買わないって決めたんだけどな。
アナログでは出ないのかな?
Bank Bandといえば、ap bank fesにはユウといっしょに2回ほど行ったなぁ。
ちょうど今頃の開催だったよね。
なんかちょっと記憶が蘇ってきた。
明日、DVDでも観ようかなぁ。
ほんのちょっとだけ、ユウも映ってるし(笑)
タグ:Bank Band
CBS/SONY、お前もか! [国内盤研究]
5日ほど前のことになるが、7月16日に、音楽プロデューサーの酒井政利さんが亡くなった。
とはいえ、昭和歌謡までプロデューサーを意識して聴くということもなかったので、訃報を伝える新聞に掲載されていた写真を見て、「なんとなく知っている顔だな」と思った程度なのだが、『ひと夏の経験』『秋桜』『プレイバックPART2』『いい日旅立ち』などの山口百恵さんのプロデュースで広く知られた方で、伝説の引退コンサートも手掛けたとのことなので、知らないうちにボクも、彼のプロデュースした音楽をずいぶんと聴いていたんだなぁ。
山口百恵さん以外でも、キャンディーズの『微笑がえし』や久保田早紀さんの『異邦人』は大好きで、シングル盤も持っている。
とくに『異邦人』(CBS/SONY 06SH 636)は、当時、ものすごく印象的だった。
ってことで、シングル盤を引っ張り出して、聴いてみた。
あれ?
でも、なんだか違和感が・・・
CBS/SONYのシングルってオレンジ色だったよねぇ?
射出成形盤やないかーい!
射出成形盤というのは、通常の圧縮成形盤(塩化ビニールの塊を上下にセットしたスタンパーで挟み込んでプレスする方式で製造する)とは違って、スタンパーで挟み込む形の金型に材料を流し込んで製造するもの(という理解でいいんだよね?)で、日本では、日本コロムビアが研究・実用化していたことで知られている。
ネットを検索すると、こんな論文も読める。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/koron1944/28/319/28_319_873/_pdf
日本コロムビアやポリドールに射出成形盤があるのは知っていたが、CBS/SONYにも射出成形盤があったなんて、まったく知らなかったよ・・・
CBS/SONY、お前もか!
と思ったのだが、もしかして、これって日本コロムビア委託盤なのか?
ちなみに、うちの射出成形盤のマトはA5/B5(スタンパーは1D24/1C13)である。
このマトの進み具合が、なんとも委託っぽい。
レーベルが青というのも、いかにも日本コロムビアへの委託っぽい。
『異邦人』にはもちろんオレンジレーベルの圧縮成形盤(つまり通常のプレス盤)もあるが、そっちはもっと若いマトなんじゃないかなー
150万枚近く売れたレコードだし、最初はCBS/SONY内でプレス機フル稼働で製造していたものの、間に合わなくって日本コロムビアに委託したって筋書きが浮かんだのだが、さて、真相やいかに?
酒井政利さんのご冥福をお祈りします。
とはいえ、昭和歌謡までプロデューサーを意識して聴くということもなかったので、訃報を伝える新聞に掲載されていた写真を見て、「なんとなく知っている顔だな」と思った程度なのだが、『ひと夏の経験』『秋桜』『プレイバックPART2』『いい日旅立ち』などの山口百恵さんのプロデュースで広く知られた方で、伝説の引退コンサートも手掛けたとのことなので、知らないうちにボクも、彼のプロデュースした音楽をずいぶんと聴いていたんだなぁ。
山口百恵さん以外でも、キャンディーズの『微笑がえし』や久保田早紀さんの『異邦人』は大好きで、シングル盤も持っている。
とくに『異邦人』(CBS/SONY 06SH 636)は、当時、ものすごく印象的だった。
ってことで、シングル盤を引っ張り出して、聴いてみた。
あれ?
でも、なんだか違和感が・・・
CBS/SONYのシングルってオレンジ色だったよねぇ?
射出成形盤やないかーい!
射出成形盤というのは、通常の圧縮成形盤(塩化ビニールの塊を上下にセットしたスタンパーで挟み込んでプレスする方式で製造する)とは違って、スタンパーで挟み込む形の金型に材料を流し込んで製造するもの(という理解でいいんだよね?)で、日本では、日本コロムビアが研究・実用化していたことで知られている。
ネットを検索すると、こんな論文も読める。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/koron1944/28/319/28_319_873/_pdf
日本コロムビアやポリドールに射出成形盤があるのは知っていたが、CBS/SONYにも射出成形盤があったなんて、まったく知らなかったよ・・・
CBS/SONY、お前もか!
と思ったのだが、もしかして、これって日本コロムビア委託盤なのか?
ちなみに、うちの射出成形盤のマトはA5/B5(スタンパーは1D24/1C13)である。
このマトの進み具合が、なんとも委託っぽい。
レーベルが青というのも、いかにも日本コロムビアへの委託っぽい。
『異邦人』にはもちろんオレンジレーベルの圧縮成形盤(つまり通常のプレス盤)もあるが、そっちはもっと若いマトなんじゃないかなー
150万枚近く売れたレコードだし、最初はCBS/SONY内でプレス機フル稼働で製造していたものの、間に合わなくって日本コロムビアに委託したって筋書きが浮かんだのだが、さて、真相やいかに?
酒井政利さんのご冥福をお祈りします。
タグ:久保田早紀