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初盤もよう [アナログ・コレクターの覚書]

気がつけば、5月19日以来の更新である。
6月は、一つも記事を書いてないのかー

最近、確かに仕事も若干忙しかったのだが、それなりに自由な時間はあった。
ただ、その自由な時間は、テニスのために使ってしまっていたのである。
で、ブログを書く余裕がなかったのだ。

音楽は聴いていたのだが、ブログを書くのは、やっぱりそれなりに時間がかかるのよね・・・
8月に入ると、時間を拘束される仕事がかなり減るので、そしたらまた、ブログも少しは更新できるようになるかな?

それはさておき、『初盤もよう』である。
レコード・コレクターズ7月号と8月号の初盤道は、二回にわたって井上陽水『氷の世界』をとりあげて、『心もよう』ならぬ『初盤もよう』を描き出している。

この『初盤もよう』には、ボクも少しお手伝いさせていただいたこともあり、見本誌を送ってもらった。


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『氷の世界』については、エラー・ジャケットについては、こちらの記事に、

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2019-09-14

ビクター・プレスについては、こちらの記事に書いた。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2023-03-23


紙ジャケ探検隊が、さらに掘り下げた探求の結果、辿り着いた『初盤もよう』については、ぜひレコード・コレクター誌をご覧くださいませ。

タグ:井上陽水
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ヒヤリ [アナログ・コレクターの覚書]

ヤフオクで落札したレコードが届いた。

出品者はレコード店ではなく、リサイクル・ショップでもなさそうで、どうやら個人のようだった。
大量の出品があるものの、どれもこれも「実家の押し入れの奥に眠ってました」的なもので、その中にほんの少しレコードが混じっていた。

そんな出品者なので、梱包は、スーパーとかでもらってきたらしいダンボールを解体して二つ折りにしたものに挟んでテープでグルグル巻きにするというものだったが、中のレコードはプチプチにくるんであったし、まぁ上出来である(上から目線 笑)。

しかし、プチプチから取り出した瞬間、ボクは蒼ざめた。

アウターのビニールが、これだったからである。


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「まるいレコード」ってさー、レコードは大概まるいぞ。
って、違う、そうじゃない(笑)

押し入れの奥で長年眠っていたらしいそのアウターは、ずいぶんと薄汚れていたが、汚れは問題ではない。
問題は、その分厚さである。
そう、塩ビ焼けを起こす、あの悪名高いアウターっぽい。

恐る恐るレコードを引っ張り出して確認したところ、なんだかハード・オフのジャンク・コーナーにあるやつぐらい盤面が汚れているが、塩ビ焼けっぽくはない。

レア盤ではないので、速攻で、水の激落ちくんを使って洗浄する。


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ピカピカである。
一点のくもりもない。

もともと悪さをする成分を含んでいなかったのか、それとも厚めのジャケットがその成分の侵入を阻んだのか、塩ビ焼けは逃れていたのであった。

すっげー良い音で鳴っているのである。

めでたし、めでたし(笑)

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間違いだけどまんざら間違いでもない~フィービ・スノウ『サンフランシスコ・ベイ・ブルース』 [アナログ・コレクターの覚書]

さて、考レコ学クイズ19の解答編である。

間違いを発見できただろうか。

間違いは、ここである。


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裏ジャケットの向かって左側、楽曲ごとに演奏者クレジットが掲載されているところだが、最後の曲の曲名は"NO SHOW TONIGHT"なのに、"NO SNOW TONIGHT"になっている。

これじゃ、「今夜のショーはなくなった」ではなく、「今夜、雪は降らない」になってしまう。
ただ、"SNOW"を"PHOEBE SNOW"ととれば、「今夜、スノウはいない」ということで、「今夜のスノウのショーはなくなった」という意味にはなる(のか?)。
まんざら間違いでもないことになるのだ(笑)

いや、ただの間違いだけどね。

それにしても、こんな大きな間違い、再再発にいたるまで気づかないもんかなぁ?


タグ:Phoebe Snow
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REO Speedwagon, Hi InfidelityのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

久しぶりに(4カ月ぶり?)Cal De Rさんがブログを更新して、REOスピードワゴン(REO Speedwagon)"Hi Infidelity"(日本盤タイトルは『禁じられた夜』だった。)のUSオリジナル(Epic FE 36844)を取り上げていた(https://ameblo.jp/caldermusic/entry-12819308279.html)ので、ボクもレコード棚から引っ張り出してきて聴いている。


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"Hi Infidelity"は、彼らの初めての全米ナンバーワン・ヒットとなったシングル"Keep on Loving You"を収録した1980年11月21日リリースの9作目のスタジオ・アルバムである。

アメリカ・レコード協会(RIAA)のWEBサイトによると、1986年11月には700万枚まで売り上げを伸ばし、2017年8月には1000万枚に達したという、まさにバカ売れしたアルバムだ。
バカ売れしただけに、ちょっと興味深いネタを提供してくれるレコードなので、Cal De Rさんの記事に触発されて、ボクも記事を書いてみることにしたのである。

マト1D/1Aで初期プレスかと思いきや、サンタマリア工場(1981年12月4日に閉鎖)で使用されていたスタンパーを引き取ったキャロルトン工場(1981年9月28日から稼働)でプレスされたレイト盤だったというCal De Rさんの盤もおもしろいが、うちの盤は更に興味深い。

うちの盤は、マト1D/1Dのサンタマリア工場プレスで、マトだけを見るとCal De Rさんの盤より(A面は同じだがB面は)進んでいるのだが、比較的初期のプレスだと思う。
比較的初期のプレスであることは、このステッカーが貼ってあることからわかる。


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"Hi Infidelity"からは、先行シングルとして1980年11月4日に"Keep On Loving You"がリリースされた後、81年3月に"Take It on the Run"、6月に"Don't Let Him Go"、7月に"In Your Letter"と相次いでシングルカットされている。
ステッカー上にこれらの曲名は全て載ってはいるが、The Hit Singleとして取り上げられているのは"Keep On Loving You"のみで、他の曲はAlso Includesとしてにすぎない。
つまり、このステッカーは、まだ"Keep On Loving You"しかシングルカットされていなかった頃のものということだろう。
もっとも、"Keep On Loving You"は先行シングルといっても、2週間ぐらいしか先行していないから、初回プレスには、このステッカーは貼ってなかったかもしれない。

それより、興味深いのは、このレコードのマスタリングとカッティングである。

インナースリーブに明記されている通り、このレコードのマスタリングは、ケント・ダンカン(Kent Duncan)によって行われている。


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もっとも、カッティングもケント・ダンカンによって行われたのはわからない。
KENDUNでのカッティングであることは、KENDUN刻印でわかる(使用スタジオによって、KENDUN-A、KENDUN-B、KENDUN-C、KENDAN-Dの四種類がある。)が、誰のカッティングであるかは、サインがないとわからない。

うちの盤は、A面については、KENDUN-C刻印なので、KENDUNでのカッティングであることはわかるが、誰のカッティングかは不明である。


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B面については、末尾にABCDがないKENDUNのみの刻印だ。


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この頃のKENDUNカッティングなら、使用スタジオによって、末尾にABCDがつくはずなのに不可解である。

その謎は、隣の刻印を見ると解ける。


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何かが搔き消された隣にGFというサインがある。
このGFというサインは、当時ARTISANにいたグレッグ・フルギニティ(Greg Fulginiti)のものだ。
ってことは、掻き消されているのは、ARTISANマークか?


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この拡大写真で、掻き消されたのがARTISANマークであることが、何となくわかるだろうか?

ARTISANマークというのはこのマークで、これは、やはりグレッグ・フルギニティがカッティングした1985年5月21日リリースのジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)"The Confessor"のものだ。


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つまり、B面のカッティングは、KENDUNからARTISANに外注されて、グレッグ・フルギニティが行ったのである。
KENDUNからARTISANへの委託なんて、初めて見たよ(笑)
こんなこともあったんだねぇ。
実に興味深いのである。

ところで、グレッグ・フルギニティといえば、つい先日、エイジア(Aisia)の"Astra"を取り上げた記事でも名前を出したエンジニアである。
"Astra"がリリースされた1985年11月には、彼はすでにMASTERDISKに移っていた。

彼がいつARTISANからMASTERDISKに移ったのかは、Discogsにも書かれていないのだが、1985年5月リリースの"The Confessor"がARTISANでカッティングされていることからすると、1985年5月から11月の間に移ったということになる。
Discogsにも書かれていない情報なので、メモしておくのである(笑)

タグ:REO Speedwagon
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The Band, Northern Lights – Southern CrossのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

今日は祝日だし、昨日の記事でちょっと触れた、ザ・バンド(The Band)”Northern Lights – Southern Cross"(Capitol Records ST-11440)のUSオリジナル・ファースト・プレスに関する興味深い話について、メモ代わりに書いておこう。

このレコードのリリースは1975年11月だから、ファースト・プレスのレーベルは、オレンジである。
しかし、USキャピトルのオレンジ・レーベルには前期レーベルと後期レーベルがある。
このレコードのリリースは、ちょうどその境目あたりだ。

つまり、このレコードには前期オレンジ・レーベルの盤が存在するのだが、もし1975年11月が後期オレンジ・レーベルへの移行前なら、ファースト・プレスは前期オレンジ・レーベルということになる。
もし後期オレンジ・レーベルへの移行後なら、前期オレンジ・レーベルは残余レーベル使用にすぎず、ファースト・プレスは後期オレンジ・レーベルということになる。

いずれであるかを探求する前に、まず、前期オレンジ・レーベルと後期オレンジ・レーベルの違いを明らかにしておこう。

レッド・ターゲット・レーベルにかわって1972年頃から使用されるようになる前期オレンジ・レーベルは、次のようなものである。


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これは、1974年11月にリリースされたリンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt)"Heart Like a Wheel" (Capitol Records ST-11358)のものだが、注目しなければならないのは上部のリムの記述だ。
見にくいので拡大しよう。


20230811-02.jpg


"MFD. BY CAPITOL RECORDS INC., A SUBSIDIARY OF CAPITOL INDUSTRIES, INC., U.S.A. CAPITOL MARCA REG."と表記されている。
リムが短いのでショート・リムと呼ぶことにしよう。

一方、1975年の途中から使用されることになる後期オレンジ・レーベルは次ようなものだ。


20230811-04.jpg


これは、1977年3月にリリースされたザ・バンド"ISLANDS"(Capitol Records ST-11358)のものだが、注目すべきは、やはり上部のリムだ。
見にくいので拡大しよう。


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まず、"MFD. BY CAPITOL RECORDS INC., A SUBSIDIARY OF CAPITOL INDUSTRIES-EMI, INC., U.S.A. CAPITOL MARCA REG."との表記がある。
この部分で前期オレンジ・レーベルの表記との違いは、"INDUSTRIES”の後に"-EMI"が追加されていることと、"MARCA REG"の前の"CAPITOL"がロゴになっていないことだ。

そして、何より重要なのは、この表記に続いて、"ALL RIGHTS RESERVED. UNAUTHORIZED DUPLICATION IS A VIOLATION OF APPLICABLE LAWS."という表記が追加されていることである。


20230811-06.jpg


こちらは、リムが長くなっているので、ロング・リムと呼ぶことにしよう。

では、ショート・リムの前期オレンジ・レーベルから、ロング・リムの後期オレンジ・レーベルにかわったのは、いつなんだろう?
"Cahoots"のUSオリジナル(Capitol Records SMAS 651)について書いたときにも参照した下記サイトでは、1975年9月となっている。

https://www.friktech.com/btls/capitol/capitollabels.pdf

9月だとすると、11月リリースの”Northern Lights – Southern Cross"は、もう後期オレンジ・レーベルにかわった後ということになる。
しかし、9月だという根拠がまったく示されていないので、鵜呑みにはできない。

そこで、”Northern Lights – Southern Cross"(ST-11440)の前後のリリースをDiscogsでチェックしてみると、ST-11439のHUBやST-11437のMonda Harris²は、登録VERSIONの少なさから言って、おそらく初盤のみで追加プレスがなかったようなレコードだと思われるが、いずれもショート・リムの前期オレンジ・レーベルである。
一方、ST-11443のGene Watsonは、ロング・リムの後期オレンジ・レーベルだ。

カタログ番号順にリリースされるとは限らないが、仮にカタログ番号順にリリースされたとすると、まさに”Northern Lights – Southern Cross"が境目だったんじゃないかという気がしてくる。

”Northern Lights – Southern Cross"のファースト・プレスは、果たして、前期オレンジ・レーベルなのか、それとも、後期オレンジ・レーベルなのか?

こういうときには、ジャケット表記との整合性というのも、参考になることがある。
ってことで、ジャケット裏の表記を確認してみると・・・


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"A SUBSIDIARY OF CAPITOL INDUSTRIES-EMI, INC."という"INDUSTRIES”の後に"-EMI"が追加された表記だ。
ってことは、後期オレンジ・レーベルに変わった後なのか?

しかし、リンダ・ロンシュタットの"Heart Like a Wheel" のジャケット裏の表記を確認してみると、すでに、"A SUBSIDIARY OF CAPITOL INDUSTRIES-EMI, INC."という"INDUSTRIES”の後に"-EMI"が追加された表記なのである。


20230811-03.jpg


どうやら、この"A SUBSIDIARY OF CAPITOL INDUSTRIES-EMI, INC."という表記は、レーベルの変更にかなり先行して採用されていたようだ。
ジャケット表記との整合性は、決め手にはなりそうもない。

しかし、やはり、この”Northern Lights – Southern Cross"から後期オレンジ・レーベルに変更されたのだと思う。
ただし、少なくとも、ウインチェスター工場とジャクソンヴィル工場では、新レーベルが間に合わず、前期オレンジ・レーベルが使用された可能性がある(ロサンジェルス工場プレスの前期オレンジ・レーベル盤はDiscogsには登録されていない)。

なぜなら、このレコードの前期オレンジ・レーベルには、次のような特徴があるからだ。
(うちのはジャクソンヴィル工場プレスだが、Discogsで確認できるウインチェスター工場プレスでも同じである。)


20230811-07.jpg


ショート・リムであることもわかりにくいので、拡大してみよう。


20230811-08.jpg


前期オレンジ・レーベルであることは確認できたかと思うが、もう一つ、大きな特徴がある。
上部に、後期オレンジ・レーベルではリムに追加するはずの"ALL RIGHTS RESERVED. UNAUTHORIZED DUPLICATION IS A VIOLATION OF APPLICABLE LAWS."という表記が印刷されているのである。

これは、いったい、どういうことなんだろう?
新レーベル(後期オレンジ・レーベル)がすでに手許にあるのに、わざわざこんな追記までして残余レーベルを使用するというのも考えにくいと思う。
おそらく、新レーベルの納品が間に合わなかったのではないか。
それで、やむを得ず、こんな追記をして旧レーベル(前期オレンジ・レーベル)を使用したんじゃないだろうか。

なお、残余レーベル使用については、ボクは独自の仮説を持っていて、下記記事に詳しく書いてある。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2018-12-17

端的に結論だけを言えば、残余レーベルは、本来、旧譜の追加プレスに使用されたものだと、ボクは考えている。
それを間違えて新譜に使ってしまうミスも多かったかもしれないが、そうしたミスが起きる可能性は、初回プレスのときよりも何度目かの追加プレスのときの方が高く、したがって、初回プレスに残余レーベルが使用される可能性は低かったんじゃないかと思うのである。

しかし、"Northern Lights – Southern Cross"の残余レーベル使用は、この原則に合致しない。
というか、残余レーベルをそのまま使用するのではなく、「新レーベルで追加される表記を印刷して使用する」という特殊な使い方だから、当然、原則とは違う使い方だったのだろう。

いずれにせよ、この”Northern Lights – Southern Cross"のファースト・プレスについては、本来なら、後期オレンジ・レーベルが使用されるはずだったが(ロサンジェルス工場では、実際、使用されたかもしれない)、納品が間に合わず、前期オレンジ・レーベルに"ALL RIGHTS RESERVED. UNAUTHORIZED DUPLICATION IS A VIOLATION OF APPLICABLE LAWS."という表記を印刷したものが使用された、ということなんじゃないかと思うのだ。

なお、うちのには厚紙のインナースリーブ(Cardboad Inner Sleeve)が付属していたが、この頃のキャピトルはレイトになると薄紙のインナースリーブに変更されることがあるから、このレコードも、レイトには薄紙インナースリーブのものが存在するかもしれない。
Discogsにも登録されていないので、何か情報をお持ちの方は、ぜひ教えてくださいな。

タグ:The Band
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