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満を持してのアルバム・リリース~久保田早紀『夢がたり』 [国内盤研究]

(夕べは眠くてテキトーに切り上げてアップしてしまったので、ちょっと追記しました 笑)

先日、音楽プロデューサー酒井政利さんの訃報に接して、久保田早紀さんの『異邦人』を取り上げたが、そういや、ちょっと前に、彼女のファースト・アルバム『夢がたり』を「ついで買い」していたんだった。

ワンコイン以下の安いレコードを14枚ほどまとめ買いした中の1枚で、何枚かお目当てのレコードを落札した後、送料を薄めるために同じセラーの出品をざっと眺めて「安いし、これも買っとこうか」と落札したものなので、正真正銘の「ついで買い」である。

リアルタイムでよく聴いていたレコードだが、貧乏学生で売っては買い売っては買いを繰り返していた頃に手放して以来聴いてなかったので、なんとなくまた聴いてみたくなったのだった。
サブスクでも聴けるのだが、やっぱりアナログで聴きたいのである(笑)

届いたレコードは、ジャケットも見開きインサートもレコードもピカピカの美品だった。


20210727-01.jpg


レコードが美品なのも嬉しいが、このレコードの場合は、ジャケットやインサートが美品なのがさらに嬉しい。

しかし・・・

マトがA1/B1なのはいいのだが、このマザーの進み具合はなに?


20210727-02.jpg


1J9ってなにさ?
CBS/SONYのレコードで、マザーがなんて初めて見たよ(笑)
ってことは、10番目ってことだよねぇ・・・
これはSide 1のマザー/スタンパーだが、Side 2も1H4と似たようなもんである。


1979年10月1日にリリースされた『異邦人』は、サンヨーとのタイアップで展開されたプロモーションが功を奏して、11月から12月にかけてチャートをぐんぐん駆け上る。
『夢がたり』は、そのチャート急上昇を睨みつつ12月8日にリリースされた。
まさに満を持してのリリースだったのだろう。
大ヒットしても当面はまったく困らないように10枚もマザーを用意し、準備万端整えたということなんだと思う。

しかし、アナログ・コレクターとしては、進んだマザー・ナンバーは悲しい。

久しぶりに聴いてみると、全編にわたって漂う異国情緒がなんとも心地良いし、なにより録音自体はとても良いと思う。
異国を旅する夢がたりの幕開けに相応しい萩田光雄さんの手に成るピアノの小品『プロローグ・・・夢がたり』での、羽田健太郎さんのピアノの響きから実に美しい。
ピアノ以外でも、ふんだんに使われるストリングスや、要所で使われるアコースティック・ギターなどの響きにハッとすることも多い。
若いマザー、若いスタンパーを渇望せずにはいられないのである。

それにしても、良いアルバムである。
リアルタイムでかなりヘビロテで聴いていたわけだ。
ホント、毎夜、異国を旅する久保田早紀さんの夢がたりに付き合いたくなってしまうよね。

タグ:久保田早紀
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