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東洋化成プレスか否か? [国内盤研究]

<路傍の石さんからの情報で、『あんたのバラード』の収録音源に関する間違いを訂正しました。>(2021年7月21日)
<kossさんからの情報に基づいて、『あんたのバラード』のマトについての記述を修正しました。>(2021年7月23日)

Cal De Rさんが、東洋化成プレスのSide 1の送り溝に刻印されたFについて探求を始めた。

https://ameblo.jp/caldermusic/entry-12687282208.html

Fは、キャニオン盤以外にもたとえばクラウン盤にも見られるので、キャニオン盤であることを識別するためのものとは言えないだろうが、東洋化成側で何らかの識別のために刻印されたものだというのは間違いない気がする。
とはいえ、それ以上のことはわからない。

そんなわけで、Fの意味についてはCal De Rさんの今後の調査研究に期待するのだが、調査協力のつもりで、うちにある世良公則&ツイストのシングルを引っ張り出してきた。


20210719-01.jpg


『銃爪』(Aard-Vark Canyon V-29)は、当時、テレビだったかラジオだったかで放送されているのを聴いてすごく気に入り、予約して買った記憶がある。
そのわりには、マトは1-D-3/1-A-24とそこまで若くない。
まぁ、売れたレコードだからなぁ・・・

レーベル内PMをなんとか探し当てて確認すると8T7で、東洋化成での78年7月プレスだった。
このレコードの発売日は8月10日なので前月プレスである。
予約して買ったという記憶が間違ってなかったことが証明された(笑)

『あんたのバラード』(Aard-Vark Canyon V-31)と『宿無し』(Aard-Vark Canyon V-28)は、ハードオフのジャンクを漁っているときに、綺麗でスタンパーの若いやつを見つけたので拾ってきたものだ。

『宿無し』のほうのマトは、1-A-11/1-A-11とかなり若い。
しかし、PMは8T4で、このレコードの発売日は4月10日だから、発売日当月プレスである。
うーむ・・・

『あんたのバラード』のほうのマトは、1-A-28/2-A-26でかなり微妙だ。
スタンパーの進み具合が両面で大差ないので、Side 2も最初からマト2だった気がするが確証はない。
(kossさんからの情報で両面マト1が存在するようです。失礼しました。)
スタンパー自体も28とか26とか、まぁそこそこ進んでいる。
デビュー曲だが、ポプコンでグランプリをとって、世界歌謡祭に出場し、このシングルにはその際の音源が収録されている(完全に勘違いしてました。スタジオセッション音源だそうです。)たくらいだから、リリース当初からかなり売れたんじゃないかと推測する。
そうだとすると、このスタンパーは、発売日当月かせいぜい翌月のプレスだという気がするが、レーベル内PMがどれほど探しても見つからない。

それどころか、『銃爪』と『宿無し』の2枚は、Side 1の送り溝にFが刻印されているが、『あんたのバラード』にはFの刻印がないのである。

Fの刻印が東洋化成側でなんらかの識別のために刻印されるものだとすると、F刻印がないというのは、東洋化成プレスではないことを推測させる。
レーベル内PMが見つからないというのも、やはり東洋化成プレスではないことを推測させる。
送り溝のマトの刻印を見る限りは、東洋化成でカッティングされてるっぽいんだけどなぁ。

ただ、微妙にレーベル形状が違う。

『宿無し』と『銃爪』は、センターまわりの平坦になっている部分が若干広く、2.5mmぐらいある。


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それに対して『あんたのバラード』は、1.5mmぐらいだ。


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写真で違いはわかっていただけると思うが、平坦部分といっても明確に境目があるわけではなく、適当に見当をつけて計っているので、うちのは1.8mmだーとか、2.8mmだーとか言わないでね(笑)

さて、この『あんたのバラード』、F刻印がなかったりPMがなかったりすることと合わせて考えると、やはり東洋化成以外のところでプレスされたんだろうか?

この謎も、きっと、Cal De Rさんが解明してくれる・・・はず。

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