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The Wailers, Catch a FireのUKオリジナルの聴き比べ [Bob Marley]

まったくの偶然なのだが、昨日公開されたYouTube番組『田中伊佐資の“やっぱオーディオ無茶おもろい”』第49回で、ザ・ウェイラーズ(The Wailers)"Catch a Fire"のUKオリジナルの聴き比べが行われていた。




最初からゆっくり観ていただければいいのだが、22分くらいのところで、菅沼さんが、Zippoジャケの"Catch a Fire"を2枚取り出してくる。

1枚は、ディスク・ユニオンでそれなりの値段で出ていたのを思わず買ったしまったというもので、もう1枚は、ヤフオクで1万円以下で落札したものだという。

ピンク・リム・レーベルでマトも同じなので、音も同じかと思いきや・・・

ボクが動画を観ていて気になって仕方がなかったのは、もちろん、レーベルのパブリシャー表記だ。
で、TLで、もしかしたら答えてもらえるかな~と引用リツイートしてみたら、さすが田中さんである。
すぐにリプライをしてくださった。

ディスク・ユニオンで購入したほうは両面Published By Rondor Music (L) Ltd.で、ヤフオクで落札したものは両面All Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.だとのこと。

音の違いについて動画の中で田中さんが仰っていることは、PCスピーカーではわかりにくいかもしれないが、ヘッドフォンなどで聴いてやれば、それなりにわかる。
やっぱり、初期プレスは初期プレスの音がするんだなー

田中さん、菅沼さん、ありがとうございましたm(_ _)m

お礼というわけでもないが、田中さんの本で未購入のものでも何か一冊買おうかとAmazonを見てみたら、あら、まもなく、月刊誌『stereo』の連載「ヴィニジャン」をまとめたムック本の第三弾『やっぱレコードもろオモロい:ヴィニジャンが知りたかった山ほどのこと』が発売されるのね。



(画像をクリックするとAmazonにとびます。)


ってことで、予約しました。

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The Wailers, Catch a FireのUKオリジナル(続報) [Bob Marley]

先週の記事では、ザ・ウェイラーズ(The Wailers)のメジャー・デビュー・アルバム"Catch a Fire"のUKオリジナルのレーベル変遷がカオスに陥っていることを明らかにしたのだが、その後、有賀幹夫さん、タカツさん、ランブリンボーイズさん、kossさんから情報をいただき、さらに、ヤフオク出品にDiscogs未登録のバリエーションを確認した。

まず、いただいた情報を含めて、パブリシャー表記によるレーベル・バリエーションを整理しておこう。

Side 1には、次の4つのバリエーションがある。
①1.3.4.Tuff Gong Music(ASCAP) 2.5.Copyright Control
②1.3.4.Rondor Music (L) Ltd. 2.5.Copyright Control
③All Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.
④Published By Rondor Music (L) Ltd.(③のAll Tracksがとれたバリエーション)

Side 2には、次の4つのバリエーションがある。
①1.Tuff Gong Music(ASCAP) 2.3.4.Copyright Control
②1.Rondor Music (L) Ltd. 2.3.4.Copyright Control
③All Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.
④Published By Rondor Music (L) Ltd.(③のAll Tracksがとれたバリエーション)

ピンク・リム・レーベルの次の1975年から使用されるブルー・リム・レーベルになると、Side 1もSide 2もともに④のバリエーションしかないので、これが変遷の最終形であることは間違いない。

その前にAll Tracksが付くバリエーションがあるのは、当初、楽曲の一部の出版権が未確定でCopyright Controlだっただめだろう。
一部のみだったRondorの出版権が全曲に及ぶことになったので、All Tracks~という表記になったというわけだ。

最終的にRondorがすべての楽曲の出版権をもつことになるわけだし、Tuff Gong Musicは(ASCAP)という表記からもわかるようにアメリカの出版社だから、①→②と変遷したと考えるのが合理的なので、ボクは、次のようにレーベルが変遷したのだと考えた。

1 Side 1 ① / Side 2 ①
2 A:Side 1 ① / Side 2 ② または B:Side 1 ② / Side 2 ①
3 Side 1 ② / Side 2 ②
4 A:Side 1 ② / Side 2 ③ または B:Side 1 ③ / Side 2 ②
5 Side 1 ③ / Side 2 ③
6 Side 1 ④ / Side 2 ④

で、前の記事のときに実在が確認できていたのが、2B、3、4B、5、6だったので、1→2B→3→4B→5→6と変遷したのだと思った。

2Aは、先にSide 2のCopyright Controlが消えたことを意味しているのに対して、2Bは、逆に、先にSide 1のCopyright Controlが消えたことを意味しているから、両者は同時に存在し得ない。
2Bがあるなら、2Aは存在しないはずなんである。

しかし、ヤフオクの出品に2Aのバリエーションを発見してしまった。
2Aと2Bが同時に存在するということは、もはや、2Aも2Bも変遷のプロセスの中に位置づけられるものとは考えられない。
レーベルは、1→3と変遷したんだと思う。
で、3の時期に、残余レーベルの①を使用したのだ。
だから、2Aと2Bがともに存在するんである。

そう考えていたところに、タカツさんとランブリンボーイズさんから、まったく予想外の情報をいただいた。

タカツさんからいただいた情報では、レーベルのバリエーションが5(両面とも③All Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.表記)なのに、マザー/スタンパーは1A/1Tだというのだ。
一桁スタンパーの盤のレーベルが5ってことは、初回盤レーベルが5だったってことか?

さらに、ランブリンボーイズさんからは、1のバリエーション(両面ともTuff Gong&Copyright Control)の情報をいただいた。
やはり存在したのである。


CatchAFireSide1.jpg
CatchAFireSide2.jpg


しかし、マザー/スタンパーは、それこそ1G/1Gかと思いきや、1RA/1RRだというのだ。
Side 2はうちのより微妙に若いが、Side 1はうちのより進んでるじゃないか。
要するに、うちのと似たようなマザー/スタンパーなんである。

ってことは、最初の推理を根本的に考え直さないといけないのか?
でも、合理的に考えれば、やっぱり、1→3→5→6(つまり両面同時に①→②→③→④)と変遷したとしか思えない。

そうだとすると、考えられるのは、「レーベルの製造順と使用順が一致していない」という可能性である。
つまり、レーベルは、①→②→③→④の順に製造されたのだが、③から使用されたということだ。

最初、既発表の曲については出版権をTuff Gong、新曲についてはCopyright Controlとするレーベルを作った。
ところが、思ったより早く英国での出版権をRondorが獲得した。
そこでTuff GongをRondorに変更するレーベルを作ったが、実は全曲についてすでにRondorが出版権を獲得していた。
そこで、すぐさま全曲の出版権がRondorにあるというレーベルに作り直した。
③All Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.のレーベルは、初回プレスが行われる前に出来上がっていたのだと思う。

ってことで、①のレーベルも②のレーベルも、初回プレス前に作られた未使用レーベルだったんじゃないだろうか。
だから、初回盤は両面とも③のレーベルでプレスされた。
思った以上の売れ行きで、すぐさま追加プレスが行われることになって、レーベルが足りなくなった際、未使用レーベルの①とか②とかがどこかから出てきて、パブリシャー表記なんてあまり気にしないで使ってしまった。

そう考えると、うちにあるSide 1が①でSide 2が③というレーベルも、無理なく説明できる。

現時点で集まった情報を矛盾なく説明するためには、このように考えるしかないんじゃないかと思うのだがどうだろう?

結論的には、初回盤は、両面ともAll Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.表記のレーベルということになる。
で、ごく初期の追加プレスで、廃棄予定だった①や②のCopyright Control併記の未使用レーベルが使用されてしまった、ということなんじゃないかと思うのである。

あまりにもカオスすぎて、他の説明はまったく思いつかない(笑)

ちなみに、①や②のCopyright Control併記の未使用レーベルが使用された後に、あるいは、同時に、あらたに追加で作られたAll Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.表記のレーベルでのプレスも行われたと考えられるので、最初に示したレーベル変遷の表の1から5までは、全部ファースト・プレスでいいんじゃないかと思うんだけど、どうだろう?

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カオスだぜ!~The Wailers, Catch a FireのUKオリジナル [Bob Marley]

先週の木曜日、5月11日は、ボブ・マーリー(Bob Marley)の命日だった。


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で、ザ・ウェイラーズ(The Wailers)が1973年4月13日にリリースしたメジャー・デビュー・アルバム"Catch a Fire"のUKオリジナル(Island Records ILPS 9241)を引っ張り出して聴いたのだが、その際、うちのが初盤なのか確認しておこうとDiscogsを見たら、そのあまりのカオスぶりに、ボクは頭を抱えてしまった。

そんなわけで、記事を書くのが日曜の夜になってしまったのであった。
心を落ち着かせて、頭を整理するには、時間が必要だったのである。

ジッポ・ジャケットに、ファースト・ジャケットとセカンド・ジャケットがあることは前から知っていた。

以前、フリー(Free)"Heartbreaker"のUKオリジナルについて書いた記事(https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2017-11-02)でも書いたように、アイランドのレコードのジャケットに共通したことなのだが、裏ジャケット中央下部のロゴの部分が、1973年にPeters Squareへオフィスを移動したことに伴って変わる。
ロゴの下が、"island records ltd/basing street london w11"と二段表記だったのが、住所表記が消えて"island records"という一段表記になるのだ。

ジッポ・ジャケットにも、二段表記basing streetジャケット(ファースト・ジャケット)と、一段表記ジャケット(セカンド・ジャケット)が存在する。


20230514-02.jpg


擦れて見にくくなってはいるが、うちのは間違いなくファースト・ジャケットである。

マトについては、Side 1は、BML 2001 A-3Uが消されてILPS 9241 A-3U、Side 2は、BML 2001 B-4Uが消されてILPS-9241 B-4Uとなっているのが初回マトで、レイトになるとILPS 9241 A4/ILPS 9241 B5になる。

初回マト盤は、STERLINGカッティングなので、送り溝に刻印がある。


20230514-03.jpg


クレジットはないが、6mm弱(正確には5.5mm程度)の刻印なので、リー・ハルコ(Lee Hulko)によるカッティングだと思う(詳しくは、https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-09-03 をどうぞ)。

ここまではよかったのだが、問題は、レーベルである。
そのあまりのカオスぶりに、ボクは頭を抱えてしまった。

このレコード、Side 1/Side 2両面とも、パブリシャー表記が4種類ある。

レイトははっきりしていて、ブルー・リム・レーベルでは、両面とも④Published By Rondor Music (L) Ltd.となる。
ピンク・リム・レーベルの最後(ILPSの後にピリオドがあり、Side表記の前に-A/-Bのようにハイフン表記があるレーベル)もこのパブリシャー表記だ。

この表記になる前に、両面とも③All Tracks Published By Rondor Music (L) Ltd.と、前に"All Tracks"が入った表記になるのも間違いないと思う。
All Tracksが入るのは、当初曲によってRondorに出版権がなかったのが、最終的にすべての曲の出版権をRondorが持つことになったからだ。

では、当初のパブリシャー表記はどのようになっていたのか。
Copyright Controlを含む表記なのだが、これが二種類ある。
Side 1では、①1.3.4.Tuff Gong Music(ASCAP) 2.5.Copyright Controlというものと、②1.3.4.Rondor Music (L) Ltd. 2.5.Copyright Controlというもの、Side 2では、①1.Tuff Gong Music(ASCAP) 2.3.4.Copyright Controlというものと、②1.Rondor Music (L) Ltd. 2.3.4.Copyright Controlというものである。

最終的にRondor Music (L) Ltd.がすべての楽曲の出版権をもつことになるわけだし、Tuff Gong Musicは(ASCAP)という表記からもわかるようにアメリカの出版社だから、①→②と変遷したと考えるのが合理的だと思う。
そうすると、レーベルの変遷は、次のようになるはずだ。

1 Side 1 ① / Side 2 ①
2 A:Side 1 ① / Side 2 ② または B:Side 1 ② / Side 2 ①
3 Side 1 ② / Side 2 ②
4 A:Side 1 ② / Side 2 ③ または B:Side 1 ③ / Side 2 ②
5 Side 1 ③ / Side 2 ③
6 Side 1 ④ / Side 2 ④

Discogsの登録だけを見れば、1は登録されていない(そもそもSide 1の①の登録自体がDiscogsにない)が、2B、3、4Bが登録されている。
だから、1→2B→3→4B→5→6と変遷したように見える。

ところが、うちの盤のレーベルはこうなっているんである。


20230514-04.jpg
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Side 1が①でSide 2が③なのだ。
これはいったいどこに入るんだ?

うちの盤の存在によって、パブリッシャー表記によるレーベルの変遷は、完全にカオスに陥ったのであった。
ホント、うちには、変な盤が集まるよねぇ・・・

ただ、1→2B→3→4B→5→6というレーベルの変遷で説明できないのは、さしあたりうちの盤だけなので、うちの盤を残余レーベル使用の例外とすれば、カオスを回避できる。
うちの盤のマザー/スタンパーは1 GH/1 RDとそんなに若くはないので、5の頃に、1のときの残余レーベルを使用してプレスしたものと考えるわけだ。

でも、そもそも、1が見つかってないし、Discogsに登録されているマザー/スタンパー情報を見ていると、そう簡単な話でもなさそうな気もする。

よくわからないので、マト3U/4Uのピンク・リム盤をお持ちのみなさん、ぜひパブリシャー表記とマザー/スタンパーを教えてくださいませm(_ _)m

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Could You Be Loved [Bob Marley]

ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(Bob Marley & The Wailers)"Could You Be Loved"のMVが、3日ほど前にYouTubeで公開された。





ボブの娘のセデラがジャマイカ女子サッカーのグローバル・アンバサダーに任命されたのにからんでのことらしいが、詳しいことは知らない。

なかなか素敵なMVじゃないか。
ブログに貼り付けておきたくなるぞ。

そういや、"Could You Be Loved"が収録された"Uprising"のアナログって持ってたっけ?
買ったような記憶もあるが、アナログで聴いた記憶がまったく蘇ってこない。
レコード棚を確認したら、どうやら買ってなかったようだ。

紙ジャケCDは持っているので、それを聴こうかと思ったが、Apple Musicで検索してみたらハイレゾ配信されていたので、そっちを聴くことにした。


20220718.jpg


これはUKオリジナルかUSオリジナルのアナログ(どちらもSTERLINGカッティング)を手に入れなくては・・・
どこかで良い出逢いがありますように。

タグ:bob marley
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Bob Marley & The Wailers, SurvivalのUKオリジナル [Bob Marley]

今日は、宿題だったボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(Bob Marley & The Wailers)の"Survival"を引っ張り出して聴いていた。


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何故宿題だったのかと言えば、この人がプロデューサー&エンジニアだからである。


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そう、10日ほど前のイーグルス(Eagles)"One of These Nights"についての記事(https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-03-09をどうぞ)で取り上げたアレックス・サドキン(Alex Sadkin)だ。

アレックス・サドキンについて、そんなマスタリング・エンジニアは知らないと書いたら、たまぞうさんから、プロデューサー&エンジニア(マスタリングではなく、レコーディングやミキシングのほう)として有名な人だよと教えてもらった。
ついでに、彼がプロデューサー&エンジニアとして関わった仕事を教えてもらったのだが、そのうちの一枚が"Survival"だった。

このアルバム、あんまりターンテーブルに載せたことなかったのだが、じっくり聴いてみると、なかなか良いアルバムである。
音もとても良い。
うちにあるのはUKオリジナル(Island ILPS 9542)なのだが、タイトでキレッキレの音が気持ちよく広がる。
まったく不満はない。

不満はないのだが、ではこれがサドキンの音なのかというと、どうも違いそうだ。

"Survival"は、ジャマイカのTuff Gong Recording Studioで録音されたものだし、サドキンはフロリダのCriteria Recording Studiosのエンジニアだった人だ。
どうしてもUS盤が気になってしまう。

で、US盤について調べてみると、マスタリングはSTERLINGで行われている。
ついでに調べてみたら、ジャマイカ盤もSTERLINGカッティングだ。
しかも、このSTERLINGカッティングのUS盤とジャマイカ盤、UK盤とは曲順が違っている。
AB面が逆になっていて、さらに、UK盤ではB面ラストにおさめられている"Wake Up And Live"がA面の最初に収録されている。

いっぽう、UK盤はSTERLINGカッティングではない。
アイランド・レコードが所有していたSOUND CLINICというマスタリング・スタジオでカッティングされている。
マト1UはGraeme Durhamの、マト2UはJohn Dentのカッティングだ。
(ちなみに、うちのは、両面1Uで、スタンパーも2M/2Mとかなり若いのも、音的に不満がない理由かもしれない。)

ってことは、やっぱり、US盤(あるいはジャマイカ盤?)がサドキン(とボブ・マーリー)の本来意図した音(と曲順)てことなんじゃないかと思うのである。

やっぱり、US盤も(ジャマイカ盤も?)聴いてみないといけないかなぁ?


NO WAR PLEASE
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