SSブログ

ビクター国内盤のスタンパー・ナンバー [国内盤研究]

ビクター国内盤の送り溝の読み方については、数字3つが並んでいるうちの最初の1は1以外を見たことがない(例外的に進んでいるものもあるようだが、ボクは見たことがないと思う)ので、英Phonodiscプレスと同様で気にする必要はない(もっとも、英Phonodiscプレスのほうはラッカー・ナンバーの後に打たれるものなので意味が違う可能性はある)として、2番目の数字がラッカー・ナンバー、3番目の数字がマザー・ナンバー、その次の※がスタンパー・ナンバーをあらわすんじゃないかというところまでは、コレクターの間で定説になっていたんじゃないかと思う。

ただ、最後の※をどう読むかについては、はっきりしなかった。
※の数がスタンパー・ナンバーを表すのか、それとも、※を構成する点の数がスタンパー・ナンバーを表すのかさえ、はっきりしていなかったんじゃないかと思う。

ボクは、※が複数打たれている場合、最後の※の点の数が少ないことが多いので、※を構成する点の数がスタンパー・ナンバーを表すんだろうとは思っていたのだが、あまり深く考えず、※の点の数で考えて、※が1個で8なのかなとなんとなく思っていた。

そしたら、Cal De Rさんが、とても興味深い見方を提案された。
詳しくは、Cal De Rさんの下記ブログをご覧いただきたいのだが、※は、十とそのまわりにふられる4つの点で構成されていて、十が1、点が一つ増えると2、二つなら3、三つなら4、四つ打たれて※が完成すると5になるんじゃないかというのだ。

https://ameblo.jp/caldermusic/entry-12614586334.html

これは、ボクたちが小学校くらいからよくやる「正」の字を使った数え方と、字あるいは記号が違いこそすれ同じ数え方だ。
そう考えると、このCal De Rさんの説、きわめて説得力がある。

ためしにこのレコードのスタンパーを見てみよう。
ビクター国内盤のPMの謎を解いたときに使った発売日翌月プレスの中村あゆみ『Be True』』(Humming Bird 28HB-7002)である。


20210417-1.jpg


Side 1のスタンパーはこうなっている。


20210417-2.jpg


完成された※が二つで、最後の※は点が三つで、完成には一つ足りない。
つまり14ということになる。


Side 2のスタンパーはこうだ。


20210417-3.jpg


完成された※が三つで、最後の※は点が一つだけだ。
つまり17ということになる。

このルールでは、十が1ということになるので、見本盤では十のみのものがかなりあるんじゃないかと思い立って、サザンの見本盤の送り溝を見てみた。

たとえば、サザンオールスターズ『10ナンバーズ・からっと』(invitation VIH-6042)を見てみよう。


20210417-4.jpg


間違いなく見本盤である。


20210417-5.jpg


案の定、スタンパーは十のみだ。


20210417-6.jpg
(薄くて見にくいが、これでもできる限りわかるように撮った写真なのでご容赦いただきたい。)


同じなので写真は割愛するが、Side 2も十のみである。

ついでに、他に5枚あるサザンの見本盤を確認してみたが、見事にすべて十のみだった。
(ただし、『綺麗』は両面ともちょっと離れたところに点が確認できるので、もしかしたら少し進んでいるのかもしれない。)

やっぱり、※のスタンパー・ナンバーの読み方は、Cal De Rさんの説が正しそうだ。

このビクターのスタンパー・ナンバーについては、ちょっともやもやしていたので、おかげでとてもスッキリした。
Cal De Rさん、ありがとー(^_-)-☆

コメント(0) 
共通テーマ:音楽

キトリの音楽会 #3 ”木鳥と羊毛” [Kitri]

KITRIがDJをつとめる番組KITRISTIME@α STATION FM京都、先週の第2回までは聴けたのだが、エリアフリーには対応しているもののタイムフリーには対応していないradiko for auでは、さすがに毎回欠かさず聴くのは無理だなぁ・・・
やっぱりradikoのプレミアム会員登録しようかなぁ。
でも、そこまでラジオ聴かないしなぁ。
な~んて、いまだに迷っている(笑)

迷っているといえば、『Kitrist II』もいまだに迷っている。
もう来週の水曜には発売されるんだけど。
アナログなら迷わないんだけどね。
妥協してCDを買ったら金輪際アナログを出してもらえない気がして、ちょっと意地になっている(笑)
まぁ、アナログが出ないんなら、いずれCDを買うことになるんだけどさ。
でも、CDだったらいつでも買えるだろうし、そのうち「キトリの音楽会」に行くことができたら、そこで買うという手もあるしなぁ、なんてことも考えたりする。

「キトリの音楽会」といえば、『Kitrist II』のリリースに向けてなんだろうけど、YouTubeで「キトリの音楽会 #3 ”木鳥と羊毛”」の各公演の模様が少しづつ公開されている。
すべて違う曲をセレクトしての公開という大盤振舞である。


1月16日の大坂公演から『矛盾律』と『青空カケル』。




1月31日の福岡公演から『さよなら、涙目』と『パルテノン銀座通り』。




2月15日の東京公演から『春』と『未知階段』。




2月21日の金沢公演から、『水族館』と『鏡』。




やっぱり、「キトリの音楽会」には行かないといけないなぁ。

コメント(0) 
共通テーマ:音楽

深夜高速 [Kitri]

明日から仕事が忙しくなりそうな日曜の深夜、ふっと『深夜高速』が聴きたくなった。

フラワーカンパニーズのオリジナルを聴こうかと思ったが、今日の気分には、Kitriのカバーのほうがしっくりきそうだ。





名曲は、ずっと歌い継がれてゆく。

そして、新しい解釈で、生まれ変わる。

今日はやっぱり、Kitiriのバージョンが沁みた。

よし、明日からまた、がんばろう。

タグ:Kitri
コメント(0) 
共通テーマ:音楽

Chet Baker, She Was Too Good To Me [Rudy Van Gelder(RVG)の仕事]

去年の秋頃、ラジオから流れてきた"Autumn Leaves"を聴いて、チェット・ベイカー(Chet Baker)の"She Was Too Good To Me”のUSオリジナル(CTI Records CTI 6050 S1)がどうしても欲しくなった。

USオリジナルといっても、70年代半ばのCTIレーベルのレコードだから、Discogsの出品を見ても、美品でも現地価格30~40ドルといったところなのだが、アメリカからの送料を考えると総額は6000~7000円になる。

これはCTIのレコードに出す金額としてはちょっと高い。
(個人の感想です 笑)

そんなわけで国内での出会いに期待していたのだが、国内に流通しているのは当然ながら圧倒的に国内盤である。
なかなかUSオリジナルにはめぐりあわない。
結局、手に入れるまでに半年ほどかかってしまった。


20210411-1.jpg


今回手に入れたのは、惚れ惚れするくらいの美品である。
CSの抜けさえない(笑)
しいてあげるとすれば、ジャケットの端に一か所、コーティングの浮きがあるが、もともと美品コレクターではないボクにはまったく気にならない。

ところで、このレコードのジャケット、手に入れるまでは、何か抽象的なイメージかと思っていたのだが、女性?の横顔だったのね。


20210411-2.jpg


チェットの哀愁にみちたトランペットが切ない”Autumn Leaves"ももちろん良いのだが、このアルバムはやっぱりタイトル曲"She Was Too Good To Me"がいいよねぇ・・・

男はいつも身勝手で、失ってはじめて、いつもそばにいてくれた彼女の大切さに気づくもの・・・
あっ、こういうのは、男に限らないか(笑)


20210411-3.jpg


このレコードには手持ちのカートリッジではSPU-GTが一番合ってるかなぁ?

ところで、今回入手したレコードは、両面VAN GELDER刻印なのは当然として、マトがA-4 RE/B-3 REなんである。
Discogsを見ても、これより若いマトは出ていないんだが、A-4 RE/B-3 REが初回マトでいいんだろうか?

何かご存知の方は、ぜひ教えてくださいませm(_ _)m


タグ:Chet Baker
コメント(0) 
共通テーマ:音楽

Arnold Bean, Cosmic Bean [ジャケ買い倶楽部]

ボクは、レコードをアーティスト名のアルファベット順で整理しているのだが、ときどき完全に行方不明になることがある。

違うところに入れてしまって見つからなくなるという話ではない。
ちゃんとアルファベット順に整理されているのに、発見できなくなるのである。

それは、「ジャケ買い」したレコードで起こる。
「ジャケ買い」の場合、知らないアーティストのレコードを買うわけだが、レコード棚の適切な場所に差し込んだ後に、アーティスト名を完全に忘れてしまうことがあるのだ。
肝心のアーティスト名を忘れてしまえば、アルファベット順にちゃんと整理されていても、数千枚がおさまったレコード棚の前で途方にくれるしかないのである。

アーノルド・ビーン(Arnold Bean)の"Cosmic Bean"というアルバム(SSS International SSS-21)も、そんな風に行方不明になっていた一枚だった。
買ったときにはわりと気に入ってよく聴いていたのだが、新着箱からレコード棚に移動したあと、しばらくしてアーノルド・ビーンという名前をすっかり忘れてしまったのであった。

それが、数日前、ツイッターで、田畑満さんがこのレコードのことをつぶやいてくれて、無事発見することができた。


20210410-1.jpg


ジャケットから受ける印象ほどサイケ色は強くないが、ちょっとサイケ風味のフォーク・ロックで、なかなかの佳曲が並んでいる。
田畑さんが「少しThe Who的なソング・ライティング・センスも感じる」とつぶやいていたが、なるほど、言われてみればそんな感じもある。


20210410-2.jpg


Shure M44-7にDJ用の針を挿して針圧4.0gかけて聴く。
なんとなく、これが一番このレコードに合っている気がする。
まぁ、ただの直感だけど(笑)

タグ:Arnold Bean
コメント(0) 
共通テーマ:音楽