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1979年のCBS SONY~相本久美子『お熱いのはお好き?』 [国内盤研究]

全仏オープンは、昨日のダニエル選手の圧倒的強さ(オコネル選手に、6-0 6-2 6-4のストレート勝ち)にも吃驚したが、今日の西岡選手の大逆転勝利(JJ.ウルフ選手に1-6 3-6 6-4 6-3 6-3)にも吃驚だった。
2セット・ダウンになったときには、このまま負けるかと思ったよね。

明日は、ダニエル選手がアルカラス選手(現在、世界ランキング第1位)と対戦する。
どんなゲームを見せてくれるのか、実に楽しみなのである。

ところで、3日前のことになるが、相本久美子さんが誕生日だと、TLでささも教授に教えてもらったので、唯一持っているこのレコードを引っ張りだした。


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1979年6月21日にリリースされた9枚目のシングル『お熱いのはお好き?』(CBS SONY 06 SH 552)である。

高校生の頃、好きだったんだよな~

同級生に彼女によく似た子がいてさ。
その子を好きになったから相本久美子さんが好きになったのか、相本久美子さんを好きだったからその子を好きになったのか、どっちだったか憶えてないけど、そんな甘酸っぱい思い出もあったり。

別に付き合ったとか、そういうことはなかったんだけどね。
あっ、でも、大学のとき、一度デートしたことはある。
それだけで満足しちゃった。
ただの憧れだったんだろう。

って、ボクの思い出話なんてどーでもいいよね(笑)

このレコードのことを記事にしている理由はこれである。


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透けるんである。

1970年代前半のCBS SONYプレスは透けるというのは記事にしたことがある(https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2023-01-18)が、1979年でも透けるのね。
同じ頃のCBS SONYのレコードを何枚か見てみたが、やはり透けていた。

とはいえ、Victorみたいに、ずっと透けていたというわけでもなさそうだし、CBS SONYの半透明盤事情については、ちゃんと調べた方がよさそうだ。

タグ:相本久美子
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イエス『イエス・ソングス』の日本初回盤 [国内盤研究]

4月8日は、スティーヴ・ハウ(Steve Howe)の誕生日である。

彼が参加したレコードはたくさん持っているので、どれを聴こうか迷ったのだが、これにした。


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イエス(YES)『イエス・ソングス』(YES SONGS)の日本初回盤(ワーナー・パイオニア P-5087~9А)である。

UKオリジナルでもなければ、USオリジナルでもないのは、界隈では、この日本初回盤が最強だと言われているからだ。
実際、かなり昔に知人宅で聴き比べたときも、日本初回盤が一番良かった。

もっとも、あれやこれや聴き比べている中での一つだったから、やっぱり本格的に聴き比べてみないとなーと思って、その後、オール・マト1は当然として2面にA1スタンパーを含むかなり初期プレスのUKオリジナルとか、ブロードウェイ・アドレスは当然としてPR工場プレスのUSオリジナルも手に入れたのである。

しかし、買ったときに一度は聴いたとは思うのだが、三種をじっくり聴き比べた記憶がない(笑)

すでに日本初回盤最強が刷り込まれているので、『イエス・ソングス』を聴こうと思ったときには日本初回盤を引っ張り出していた気がする。
今日も今日とて、日本初回盤である。
せっかく買ったのにダメじゃん!
まぁ、そのうち、すごく時間的に余裕のあるときに、聴き比べてみよう(笑)

さて、日本初回盤の話である。

日本盤は、この初回盤の後、P-5503~5のカタログ番号で再発され(価格が5700円になっているので、1977年のLP価格が2300円から2500円に改定されたときかな?)、さらに、 P-4609~11Aのカタログ番号で再発された(これは結成10周年の完全限定盤なので1978年か1979年?)ので、初回盤を探すときにはカタログ番号に注意する必要があるのだが、もう一つ注意点がある。

ずばり価格である。

初回盤は4500円でリリースされた。
その後、1974年にLP価格が2000円から2300円に改定されたので、三枚組の『イエス・ソングス』は4500円から5100円にあがった。
ってことで、完全初回盤を探したければ、4500円盤を探さないとダメなんである。

うちの盤はどうかというと・・・・


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惜しい!
4500円盤のジャケットに5100円シールを貼って対応しているということは、1974年初頭に販売されていたものだろう。

実際、このレコードは、1973年11月プレスだった。
東芝カッティング&プレスなので、PMで確認できるのだ。


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PMは、3-9K YKである。
Kはおそらく川口工場を示すものだと思われるので、1973年9月に一度使用されたスタンパーで、同年11月にプレスされたものであることがわかる。
これは1枚目で、2枚目と3枚目は、3-YKだった。

とはいえ、ラッカー/マザー/スタンパーは、下記のようなもので、比較的若い。

Side 1: 2-A-8
Side 2: 1-A-10
Side 3: 1-A-10
Side 4: 1-A-8
Side 5: 1-A-10
Side 6: 1-A-24

Side 6だけ進んでいるのが気になるが、まぁ、良しとしよう。

でも、ホント、日本初回盤最強説、ちゃんと自分で検証しないとなー

タグ:YES
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「ジャージーな音質」って何さ? [国内盤研究]

4月7日は、ビリー・ホリデイ(Billie Holiday)の誕生日である。

トランぺッターのフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)やホール&オーツのジョン・オーツ(John Oates)も誕生日だが、先月から、映画『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at Emerson's Bar & Grill』が公開されていて、何かと話題になっているし、今年は、彼女のレコードを聴くことにした。

もっとも、ボクは、彼女のレコードはこれしか持っていない。


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1979年にキング・レコードからリリースされた『奇妙な果実』という日本盤タイトルが冠された編集盤(K23P-6611)なのだが、帯の説明によると、「ジャズ史上最初のジャズ専門レーベル、コモドアに残された歴史的名演の数々を世界で初めて体系的に編集した決定盤」だそうだ。

帯の謳い文句といえば、こんなことも書いてある。


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「オリジナルSP盤の、ジャージーな音質も、見事に再現」とあるのだが、「ジャージーな音質」って何さ?
ジャージャージージーいってる音質か?(違)
「Jazzyな音質」以外には考えられないのだが、じゃ、それって、どんな音質なの?
ちょっと意味不明なのである。

それはそうと、いつものクセで送り溝をのぞいて、ボクは一瞬小躍りした(笑)


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111+(点なしなのでスタンパー・ナンバーも1)である。
紛うことなきビクターのファースト・スタンパーだ。

しかし、そんな喜びも一瞬で消えた。


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PMが、PVXBって何だよ?
これは、偶数年の4月に最初に使用されたスタンパーが、10月、12月と繰り返し使用された後、年を越して奇数年の2月にプレスされたことを示す。

紛うことなきファースト・スタンパーが、どうしてこんな使われ方をするんだ?

ここで、ボクは重大なことに気づく。
キング・レコードが1979年にビクター・プレスなわけないじゃん!

キング・レコードがビクター・プレスになるのって、1984年頃のはずだ(詳しくは、https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2021-02-24 をどうぞ)。
ってことは、うちの盤は、ビクター・プレスになった後の1985年2月プレスということか。
リリースから5年後の追加プレスだから、数百枚単位(あるいは数十枚か?)で、何度も追加プレスが行われたんだろう。
ちぇっ・・・

でも、考えてみれば、1979年の初回盤だって、オリジナルのSP盤からすりゃ、35年とか40年とか経っている(そこから、現在は、さらに40年以上経っているということにも吃驚してしまうが)。
もともと盤起こし(板起こしとも言う)なんだし、鮮度もへったくれもない。
どっちが良いかは、カッティング・エンジニアの腕とかプレス技術次第だろう。
キング・プレスも悪くないが、ビクター・プレスの方が良いってこともあるかもしれない。

それに、ビクター・プレスだと透ける(笑)


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でもなー
ビリーは、いつかSPで聴きたいなー

タグ:Billie Holiday
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雨の日曜、昭和な午後 [国内盤研究]

3月26日はショーケン(萩原健一)の命日である。

空も泣いている。

1975年8月リリースのファースト・ソロ・アルバム『惚れた』(ワーナー・パイオニア L-10009E)をターンテーブルに載せれば、昭和な雰囲気がリビングを満たす。


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音質まで含めて、なんて昭和なんだろう。

マトは2-B-4/2-A-9の東洋化成プレス。
レーベル内PMを苦労して探すと、5 T 8という刻印が確認できた。
発売当月プレスだ。
まぁ、良しとしよう。

この頃(1975年)のワーナーって、東洋化成プレスしかないよね?
東芝EMI委託が始まるのっていつぐらいからなんだろ?
1976年には、カッティングだけ東芝EMIに委託している盤は確認できているのだが・・・
このあたりもちゃんと調査しないとねぇ・・・

タグ:萩原健一
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何処ブレス?~井上陽水『氷の世界』のレイト・プレスで国内盤研究 [国内盤研究]

出題のレコードが何処プレスであるかは、各レコード会社のレーベル形状がある程度頭に入っている人なら、すぐにわかると思う。


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レーベル形状からわからなくても、左上の送り溝にラッカー/マザー/スタンパーを表す刻印が写っている。
そこから推測が可能だろう。

送り溝の刻印は、Eー3ー※と読める。
拡大してみよう。


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E-3-まではポリドール・プレスの刻印だ。
つまり、ポリドールでカッティングされ、マザーまで製造されたことがわかる。
そのあとの※は、点が2つなのでスタンパー3であることを意味する。
これはビクター・プレスのスタンパー表記方式だ。
つまり、スタンパーはビクターで製造されたことになる。
ってことで、この盤はビクター・プレスなんである。

送り溝には、こんな刻印もある。


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VZと読める。
ほかにPMと思しき刻印があるので、このVZはPMではない。
VはおそらくビクターのVで、Zは委託を表すものなんじゃないかと思う。
つまり、VZは、委託を受けてビクターでプレスされたということを意味しているんじゃないか。

というのも、PMと思しき刻印がこうなっているからである。


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ZIである。

Iは、ビクターPMでは奇数年の9月を表すはずなので、先日、こちらの記事(https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2023-03-13)で推測したように、Yが二巡目、Zが三巡目を表すとすると、ZIは1977年9月を表すことになるのだが、それではまずいんである。

なぜなら、このレコード、おそらく1975年(昭和50年)10月に購入されているのだ。


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1975年だと二巡目なので、二巡目ならIの前につくのはYのはずである。
それに、そもそも、初回盤から委託されていれば1975年には二巡目に突入することになるが、ビクターに委託されたのはこのときが最初だったとしたら、その場合、ビクター側から見れば一巡目である。
Yもいらないはずだ。
そう考えると、やはり、Zは、委託プレスであることを意味する記号だと思うんである。

そうだとすると、PMのZIは1975年9月を表すものとして、矛盾なく説明できるのだが、委託プレスを表す記号が、何故YではなくZなのかという疑問は残る。
委託でも二巡目の可能性まではありうるのでYは残しておいたということだろうか。
あるいは、委託の一巡目がYで二巡目がZという可能性もあるか。

いずれにせよ、PMにつくYやZについては、これからも、見つけるたびに、矛盾なく説明できるルールを考えていくしかないだろうなぁ。

そうそう、ビクター・プレスなので、当然、この盤も透ける。


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透ける『氷の世界』って萌えるわ~(笑)

タグ:井上陽水
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