Eagles, The Long Runの日本盤 [STERLINGの仕事]
<TLでのやりとりで気づいたことをちょっとだけ加筆しておきました。>(2023年2月23日11:30)
<ラジオデイズレコードさんのツイートを誤読して勘違いしていた部分があったので修正しました。>(2023年2月24日17:30)
今朝、TLで、名古屋のラジオデイズレコードさんが、イーグルス(Eagles)"The Long Run"のUS盤( Asylum Records 5E 508)と日本盤(ワーナー・パイオニア Asylum Records P-10600Y)を比較するツイートをしているのを見かけた。
ラジオデイズレコードさんて、まだ一度も行ったことのないレコード店なのだが、名古屋に行く機会があったらぜひ行ってみたいお店なので一方的にフォローしているのである。
で、"The Long Run"についてだが、要するに、日本盤もUSカッティングで輸入ラッカーを使用しているのでUSオリジナル同様に音が良いし、もっと言えば、日本盤の方が各楽器の音にやや深みがある気がして好みだという。
それで、どうして、こういう音の違いが起こるのかを考察していた。
このブログでも、これまで何度か書いてきたが、輸入ラッカーや輸入マザーを使用した日本盤は、オリジナルの本国盤より音が良いことが多い。
ビニールの材質が高品質だったり、メッキ処理(これ、TLでノイさんに指摘されて気づいたのだが、けっこう大きな要因かもしれない)やプレスが丁寧だったりする(さらに、一枚のスタンパーからプレスする枚数も品質管理上日本盤の方が少ないんじゃないかという推測もしている。)からだと思う。
ってことで、今宵は、"The Long Run"の日本盤を聴いていた。
"The Long Run"については、うちにあるUSオリジナルと日本盤では、もう歴然と、日本盤の圧勝である。
タイトに締まって小気味よく鳴る。
US盤の方は、低域がふくらんでいるのが影響してか、全体的に音がぼやけ気味だ。
もっとも、たまたまうちのUSオリジナルが、くたびれたスタンパーでプレスされたショボい音の盤の可能性もあるので、日本盤の方が音が良いと断定するつもりはない。
日本盤と同等のUSオリジナルもたくさん存在するかもしれないし、あるいは日本盤より良い音のUSオリジナルも存在するかもしれないと思う。
ただ、平均的には日本盤の方が音が良い気はする。
日本には、マトLとマト2Lの二組のラッカーが送られてきたようだ。
だから、組み合わせ的には、マトL/L、マトL/2L、マト2L/L、マト2L/2Lの盤が存在するはずである。
ラジオデイズレコードさんが載せていた盤のSide 1にはSTERLING刻印がないということだったが、うちのマトL/2Lには両面にSTERLING刻印があるし、Discogsに登録されているマトL/Lの盤も両面にSTERLING刻印があるようなので、どうやらSide 1のマト2LだけSTERLING刻印がないようだ。
単に刻印し忘れただけの気がするなぁ。
<ラジオデイズレコードさんのツイートを誤読していました。日本盤は、マトLもマト2Lも、両面にSTERLING刻印があります。この誤読の背景には、私の先入観がありました。どうしてそんな先入観が生じたかというと、そこにはとあるレコードの送り溝に関する考察が絡んでくるのですが、その話は、またそのうちに。>
カッティングは、STERLINGのテッド・ジェンセン(Ted Jensen)だが、うちの盤のSide 1のSTERLING刻印には、TJというサインがない。
しかし、10mm刻印(0.5mm刻みのゲージで測ると正確には9.5mmだが)だし、テッド・ジェンセンの刻印で間違いないだろう。
隣に刻印されているのは東芝EMIのPMだが、これはひっくり返して読む。
9-9である。
1979年9月プレスということは、"The Long Run"の日本盤発売日は1979年10月6日だから、発売日前月プレスだ。
マザー/スタンパーもL-A-12/2L-A-12と比較的若い。
Side 2の方のSTERLING刻印には、TJのサインがある。
テッド・ジェンセンは10mm刻印で間違いなさそうだ。
STERLING刻印のバリエーションについては、https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-09-03 をどうぞ。
盤にゲージをあてるときには、キズをつけないように、くれぐれもご注意ください(一度失敗しました 涙)。
<ラジオデイズレコードさんのツイートを誤読して勘違いしていた部分があったので修正しました。>(2023年2月24日17:30)
今朝、TLで、名古屋のラジオデイズレコードさんが、イーグルス(Eagles)"The Long Run"のUS盤( Asylum Records 5E 508)と日本盤(ワーナー・パイオニア Asylum Records P-10600Y)を比較するツイートをしているのを見かけた。
ラジオデイズレコードさんて、まだ一度も行ったことのないレコード店なのだが、名古屋に行く機会があったらぜひ行ってみたいお店なので一方的にフォローしているのである。
で、"The Long Run"についてだが、要するに、日本盤もUSカッティングで輸入ラッカーを使用しているのでUSオリジナル同様に音が良いし、もっと言えば、日本盤の方が各楽器の音にやや深みがある気がして好みだという。
それで、どうして、こういう音の違いが起こるのかを考察していた。
このブログでも、これまで何度か書いてきたが、輸入ラッカーや輸入マザーを使用した日本盤は、オリジナルの本国盤より音が良いことが多い。
ビニールの材質が高品質だったり、メッキ処理(これ、TLでノイさんに指摘されて気づいたのだが、けっこう大きな要因かもしれない)やプレスが丁寧だったりする(さらに、一枚のスタンパーからプレスする枚数も品質管理上日本盤の方が少ないんじゃないかという推測もしている。)からだと思う。
ってことで、今宵は、"The Long Run"の日本盤を聴いていた。
"The Long Run"については、うちにあるUSオリジナルと日本盤では、もう歴然と、日本盤の圧勝である。
タイトに締まって小気味よく鳴る。
US盤の方は、低域がふくらんでいるのが影響してか、全体的に音がぼやけ気味だ。
もっとも、たまたまうちのUSオリジナルが、くたびれたスタンパーでプレスされたショボい音の盤の可能性もあるので、日本盤の方が音が良いと断定するつもりはない。
日本盤と同等のUSオリジナルもたくさん存在するかもしれないし、あるいは日本盤より良い音のUSオリジナルも存在するかもしれないと思う。
ただ、平均的には日本盤の方が音が良い気はする。
日本には、マトLとマト2Lの二組のラッカーが送られてきたようだ。
だから、組み合わせ的には、マトL/L、マトL/2L、マト2L/L、マト2L/2Lの盤が存在するはずである。
<ラジオデイズレコードさんのツイートを誤読していました。日本盤は、マトLもマト2Lも、両面にSTERLING刻印があります。この誤読の背景には、私の先入観がありました。どうしてそんな先入観が生じたかというと、そこにはとあるレコードの送り溝に関する考察が絡んでくるのですが、その話は、またそのうちに。>
カッティングは、STERLINGのテッド・ジェンセン(Ted Jensen)だが、うちの盤のSide 1のSTERLING刻印には、TJというサインがない。
しかし、10mm刻印(0.5mm刻みのゲージで測ると正確には9.5mmだが)だし、テッド・ジェンセンの刻印で間違いないだろう。
隣に刻印されているのは東芝EMIのPMだが、これはひっくり返して読む。
9-9である。
1979年9月プレスということは、"The Long Run"の日本盤発売日は1979年10月6日だから、発売日前月プレスだ。
マザー/スタンパーもL-A-12/2L-A-12と比較的若い。
Side 2の方のSTERLING刻印には、TJのサインがある。
テッド・ジェンセンは10mm刻印で間違いなさそうだ。
STERLING刻印のバリエーションについては、https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-09-03 をどうぞ。
盤にゲージをあてるときには、キズをつけないように、くれぐれもご注意ください(一度失敗しました 涙)。
タグ:Eagles
米AR産プロモ(両面TJあり)持ってますが国内盤も米カッティングだったのですね。
ワーナーこのパターン多いんで私も見本盤見つけたら刻印確認してから購入して音の良さに満足してますが、日本向けには「JAP」と刻印してるのが多くてムカつきます笑
by Yuzu (2023-02-23 14:13)
ウチの"The Long Run"日本盤は、見本盤で、
マトはL-A-5/L-C-6、PMが9-9です。
A面にはやはりTJがありません。
どなたかがUSカッティングだと書いているのを見て、日本盤を探したらたまたま見本盤でした。
by お名前(必須) (2023-02-23 16:06)
Yuzuさん
さすがにJAPはないんじゃないですかね?σ^_^;
JPNとかじゃないでしょうか~
80年代のワーナー日本盤は、輸入ラッカーや輸入マザー、多いですよね。
by 想也 (2023-02-23 19:48)
匿名さん
日本盤の見本盤、良いですね。
音質的に最強だと思います(^^)
by 想也 (2023-02-23 19:49)
うちのThe Long Runの日本盤はSide 1は、2L-A-3ですが、STERLING TJの刻印があります。Side 2は、L-B-1でこれも同じくSTERLING TJの刻印があります。ご参考まで。ちなみにPMは9-9です。もちろん音はすこぶる良いですね。
by フジオ (2023-02-24 00:25)
フジオさん
ええっ(@_@)
それは一大事です。
日本盤マトP-10600Y1を時計で6時に置いた時に、STERLING刻印は何時の位置にありますか?
by 想也 (2023-02-24 00:38)
ちょうど日本盤マトを時計下の6時に置くと、STERLING TJ刻印は8時の位置ですね。
by フジオ (2023-02-24 09:32)
ありがとうございます!
どうも、私がラジオデイズレコードさんのツイートを誤読していたっぽいです。
確認が取れ次第、記事を修正します。
by 想也 (2023-02-24 12:57)
想也さん
グッドタイミングで興味ある記事です。私も日本盤を持っていますが、EaglesはやっぱりUSだろうと思って探していたのですが、マトが多すぎて…
手持ちの日本盤が音がよく迷っていたところでした。
L-D-3 3 y-6 STERLING
2L-C-8 3 STEARLING TJ でした。
でもD、Cでちょと進んでいますね。
まぁ、しばらくこのまま聴いていきます。
US最強盤の情報いつの日か…
by koss (2023-03-02 13:07)
kossさん
PMは、たぶん、y-6じゃなくて、ひっくり返して、9-Xだと思いますよ。
そうだとすると、発売当月プレスですね。
そのアルファベットの部分はマザーなので、そんなに気にしなくてもいいと思いますよ。
US最強は、たぶん、SP工場プレスのWLPだと思いますが、いつか聴き比べる機会があるでしょうかね?
by 想也 (2023-03-02 23:17)