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究極の選択 [音楽が奏でる情景]

街で一番のケーキ屋さんの、店名を冠したチョコレート・ケーキを用意した。

コーヒーは、少し深めにローストしたグァテマラ産。
南部鉄瓶でお湯をわかし、丁寧にネルドリップで淹れる。


”一生チョコレートが食べられないのと、一生チョコレート味のものしか食べられないのと、どっちがいいかっていったら、わたし、一生チョコレート味のものしか食べられないほうがいいな。”


休みの日の午後、目の前の彼女は、とても幸せそうな顔をしている。

そんな彼女の顔が見られることを、僕はとても幸せだと思う。


”あなたはどう?”

”チョコレートは確かに好きだけど、一生チョコレート味のものしか食べられないってのはちょっと・・・”

”じゃあ、コーヒーだったらどう?一生コーヒーが飲めないのと、一生コーヒー味のものしか食べられないのと、どっちがいい?”

”うーん・・・・そんな究極の選択、考えたこともないからな・・・”


そんな風に受け答えしながら、僕は心の中で、そっとつぶやいていた。


”一生君に逢えないのと、一生君にしか逢えないのと、どっちがいいかだったら、答えは簡単なのにな。”



Inspired by Uru/最愛





♪「音楽が奏でる情景」は、好きな音楽にインスパイアされて書きとめた(たぶん 笑)フィクションです♪

<この記事は、旧ブログ「君がいる風景」から転載しています。>

タグ:Uru
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コメント 2

あまなと

おはよです。
思わず ふっ と笑いました。
その通り!
最後の問いだったら 簡単ですね。
by あまなと (2015-05-02 07:38) 

想也

あまなとさん

おはようございます。
答えは簡単ですが、
現実は、答えとは逆になっちゃうものですけどねσ(^_^;)
by 想也 (2015-05-02 08:29) 

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