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Hackney Diamondsを聴く [The Rolling Stones]

さて、"Hackney Diamonds"である。
ストーンズ(The Rolling Stones)の18年ぶりの新作スタジオ・アルバムである。

先行で聴いていた"Angry"と"Sweet Sounds of Heaven"で自ずと期待は高まっていたが、まさに期待通りの、いや期待以上のアルバムだった。


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ボクが手に入れたのは、HMV限定のクリア・パープル盤だ。
HMVの商品画像とずいぶん色あいが違っていて、どちらかといえば東芝の赤盤に近く、パープルというより深紅と言ったほうがいい感じだが、個人的にはこっちの方が好みなので、まったく不満はない。

マトがA4/B4で、「4枚もラッカーを切ったのか?」と思ったのだが、Discogsの登録を見てもA3/B3とA4/B4しか登録されていないので、採用されたのはこの二種類だけなのかもしれない。

カッティングは、"Angry"の10インチと同じく、メトロポリス・マスタリング(Metropolis Mastering)のマット・コルトン(Matt Colton)によって行われている。
A面の送り溝が狭すぎるせいか、=MATT@METROPOLIS=は、B面の送り溝に刻まれている。


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("Angry"と同じなので、画像は前半部分だけ。)


”Angry”同様、力の入った仕事だ。
とても良いマスタリング&カッティングだと思う。

それにしても、これほどまでに素晴らしいアルバムを作ってくれるとは思っていなかった。
なにより、チャーリーを感じられるのが嬉しい。
"Miss It Up"と"Live by the Sword"ではチャーリーのドラムが聴けるというだけでなく、其処彼処にチャーリーの存在を感じるのである。

とりわけゴスペル曲"Sweet Sounds of Heaven"は、天国のチャーリーを思い浮かべながら作った曲だろう。
最後を締めくくる"Rolling Stone Blues"は、ミックとキースの二人だけで演奏されているのだが、二人にはチャーリーのドラムの音が聴こえていたんじゃないだろうか。
そして、ボクにも、二人の演奏の向こう側から、チャーリーのドラムが聴こえてくるような気がするのである。

"Hackney Diamonds"、しばらくはヘビロテで聴き込むことになるだろうな。

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Angryの10インチ [The Rolling Stones]

昨日到着のはずが、仕事で帰宅が遅くなって当日再配達受付時間に間に合わず、本日の午前中指定で受け取った。


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ストーンズ(The Rolling Stones)の"Hackney Diamonds"と"Angry"のアナログ盤である。

"Angry"の方は、何度か「発売日延期のお知らせ」メールが届いていたが9月の末にはリリースされていたはずだ。
でも、ボクは、音源自体はYouTubeのMVで楽しめるので、"Hackney Diamonds"と一緒でいいやと、今日まで待っていた。


"Hackney Diamonds"から聴こうか、"Angry"から聴こうか迷ったが、とりあえず、"Angry"の方をターンテーブルに載せた。


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いやぁ、アナログで聴くと格別だわ~

カッティングは、メトロポリス・マスタリング(Metropolis Mastering)のマット・コルトン(Matt Colton)によって行われていて、送り溝に、=MATT@METROPOLIS=と手書きで刻まれている。


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(前半の=MATTの部分)

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(後半の@METROPOLIS=の部分)


マット・コルトンも、ストーンズのレコードのカッティングなんて、力が入っただろうなぁ(笑)

このレコードは片面のみ収録で、片面はロゴのエッチングになっている。


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もう一曲収録して欲しかった気もするが、これはこれでいい気もする。

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「昭和ポップス」なら・・・Windsって憶えてる? [J-POP & J-ROCK]

10月10日放送のTHE TRAD@TOKYO FMをタイムフリーで聴いていたら、前半のTODAY’S MUSIC RECOMMENDのコーナーは、「昭和ポップス特集」だという。

「昭和歌謡」なら(あんまり厳格に定義を考えてないけど)ボクもよく使う言葉だが、「昭和ポップス」なんて言葉、聴いたことないぞ。
ボクが知らなかっただけで、すでに一般的な言葉なのか?

とりあえずググってみると、三番目に出てくるのが、THE TRADにゲスト出演していたさにーさんが運営するWEBサイト『あなたの知らない昭和ポップスの世界』(https://syowa-suki.com/)である。
「このサイトのコンセプト」のページを読むと、「昭和ポップス」というのは、どうやらさにーさんの造語らしい。
ボクが「考レコ学」なんて言葉を使うようなもんか(笑)

それはともかく、「昭和ポップス」というのは、「『昭和』であり、かつ、洋楽の要素が融合した『ポップス』が中心だった時代の音楽」を指す言葉のようだ。

ボクたち世代の感覚で言うと、職業作家(作詞家と作曲家)の手に成る楽曲を歌手が歌う「歌謡曲」に対して、楽曲制作から演奏・歌まで自分たちで行うシンガー・ソング・ライター=SSWやバンドというのが生まれ、当初はフォーク・ソングをメインに、やがてポップスやロックを取り込んで、当時「ニュー・ミュージック」と呼ばれた流れを作り上げたのが、70年代から80年代つまり昭和後期における日本のヒット音楽シーンだったのだが、「昭和ポップス」というのは、それらを総称するものということかな?

個人的には、「昭和ポップス」という言葉には若干の違和感があるのだが、それはおそらく、平成生まれの若い人たちの「昭和感覚」と、昭和生まれのボクたち世代の「昭和感覚」が少し違っていることに起因しているような気がする。
まぁ、でも、そもそも平成生まれの若い人たちに向けての言葉だから、ボクの違和感はどーでもいいか(笑)

昭和後期のヒット・チャートを賑わせたような音楽を総称して「昭和ポップス」と呼ぶのには違和感があるのだが、その一方で、ボクの脳内で「昭和ポップス」という言葉と強烈に結びついた音楽がある。
それはWinds(ウインズ)の音楽だ。

Winds(ウインズ)といっても、ピンとこない方も多いかもしれない。
1979年から1980年にかけてシングル4枚とアルバム1枚のみを残して消えたバンドなのだが、何を隠そう昭和を代表する職業作曲家・都倉俊一さんのバンドなんである。
しかし、Winds(ウインズ)については、Wikiでもまったく触れられていないどころか、都倉さんご自身のオフィシャルホームページでもまったく触れられていない。
なかったことにしたいのか?(笑)

シングル4枚は、3枚がドラマ主題歌、1枚がCM曲だったので、聴けば憶えているって人もそれなりにいるバンドだと思うのだが・・・

いずれにせよ、アルバム『SENSATION』(Tee 27AH 1074)は、ボクにとっては高校生の頃からの愛聴盤だ。


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"Free Live!"みたいに封筒を模したジャケット(帯はいつのまにか失くしてしまった。)に、4枚の洒落た歌詞カード付きで、レコード会社の力の入れ具合がわかるのだが、あんまり売れなかったんだろうなぁ。

良いアルバムなんだけどな。
ボクは、『真夜中のヒーロー』というドラマの主題歌だった『ローズマリー』という曲が、とにかく好きで好きで・・・(ドラマの方はまったく憶えてないけど 笑)

近所のハードオフでシングル(Tee 06SH 743)の見本盤を見つけたときは歓喜したよね。
(美品のせいか、ジャンク・コーナーではなく、通常販売のコーナーにあったが、200円くらいだった。)


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     ♪ その街へ 行くのなら
     ♪ 銀貨を三枚 頼まれてほしい
     ♪ 一枚目はチャイナローズ
     ♪ 死んだ恋人の好きだった花

冒頭のフレーズから、一気に、無国籍的な物語の世界にひきこまれてしまう。


その後、プロモシート付きの帯付き見本盤も手に入れた。
(こちらは、ヤフオクにて、ほとんどのオークションを500円均一で出品しているセラーから。もちろん、誰も競ってくる人はいなかった。)


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そのぐらい好きなんである。


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すっかり秋めいてきた土曜の午後、このレコードは、切なくて沁みるなぁ・・・

タグ:WINDS
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Phoebe Snow, Phoebe SnowのUSオリジナル [Bernie Grundman(BG)の仕事]

紙ジャケ探検隊(真保安一郎氏と書くより、こっちの方がシックリくるので、このブログではこれまでどおりでいきます。)の言うとおり、曲良し、演奏良し、音質良し、と三拍子揃った名盤なので、今宵もこのレコードを聴いている。


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フィービ・スノウ(Phoebe Snow)が1974年にリリースしたファースト・アルバムのUSオリジナル(Shelter Records SR 2109)である。
探検隊からアメリカ土産にもらった正真正銘の初盤だ。

前の記事と同じ写真ではつまらないので、今日はAudio TechnicaのカートリッジAT33MLを主役にして撮ってみた。
先週末に突如思い立って付け替えたのだが、AT33MLを使うのって3年ぶりぐらいじゃないだろうか。


さて、このレコード、究極の鮮度感を味わいたいのなら、『初盤道』183頁以下を参考に正真正銘の初盤を探す必要があるが、まぁ、そこまでこだわらなくても、十分に良い音で楽しめる。

クレジットはなく、確証までは得られない筆跡鑑定によるものなので、『初盤道』では言及されていないが、このレコードのカッティングはバーニー・グラインドマン(Bernie Grundman)の仕事だと思う。


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筆跡全体からもBGらしい筆跡だという印象を受けるが、B面のマトの冒頭の”5”をひっくり返したような”2”は彼の筆跡に間違いないだろう。

BGの素晴らしい仕事を、AT33MLが、MCらしく繊細に表現してくれる。
そして、フィービはやっぱり最高だと実感するのである。

タグ:Phoebe Snow
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祝!ラジオ出演 [ラジオデイズ]

もちろん、ボクがラジオに出演したわけではない。

ラジオ出演したのは、先日書籍化された『初盤道』https://amzn.to/3UA2xmYの著者、紙ジャケ探検隊隊員こと真保安一郎氏である。

InterFMで月曜ー木曜の13:30-15:55に放送されている「レコレール」という番組に、10月11日の14:00過ぎ頃に登場して30分くらい話をしていた。

持参した初盤レコードもオンエアされたのだが、それが山下達郎さんの『Sparkle』とフィービ・スノウ(Phoebe Snow)の"Good Times"だったというのも嬉しかった。

どちらも、ちょっとだけ、初盤解明にボクも貢献しているからである。

山下達郎さんの『FOR YOU』については、直接初盤解明に関わったわけではないが、3年ほど前にビクターPMの謎を解いたことが間接的に貢献している。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2020-08-31

フィービ・スノウのファーストの方は、かなり直接的に関わっていて、初盤道裏話として紹介したことがある。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2020-05-15


さて、では、今宵は、フィービのファーストを聴いてから寝るとしましょうかね。


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次は、THE TRAD@TOKYO FMかなー
ハマ君、よろしく~

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