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Janis Joplin, PearlのUSオリジナル [Janis Joplin]

<情報をいただいて記事を修正する必要が生じたので、最後に追記しました。(7月24日17:00)>


GLIM SPANKYについては、ショートバージョンでは判断できないので、そのうちフルバージョンが聴けたときに判断するとして、”Move Over”のカバーを聴いていると、やっぱり聴きたくなるのはジャニスのオリジナルである。


20160723-1.jpg


もともと太い音のUSオリジナルのアナログ(KC 30322)を、SPU-GTでさらに太い音にして聴くのである(ワハハ)

それにしてもジャニスの歌は圧倒的な存在感だ。
その桁違いの存在感は、時代を超越していると思う。


それはそうと、15年くらい前に手に入れたうちのUSオリジナル、果たしてファースト・プレスなんだろうか。
検索してみたのだが、いまひとつよくわからない。

Matrixは、PAL 30322 2-C / PBL 30322 2-Cで、両面とも手書きである。


20160723-2.jpg


コロンビア盤で手書きマトって珍しいよねぇ。

Matrixのちょっと離れた左側には、こんな文字も。


20160723-3.jpg


これは、インディアナ州テレホート(Terre Haute)にあるコロンビアの工場でプレスされたって印でいいのかな?
(Discogsにテレホート工場を示す印として出ているT1ってこれだよね?)


”Pearl”がリリースされた1971年当時に稼働していたコロンビアの工場って、テレホートのほかに、ニュー・ジャージー州ピットマン(Pitman)、カリフォルニア州サンタマリア(Santa Maria)と少なくとも3つはあったはずだから(他にもあったのかな?)、少なくともAからCまでは、複数の工場向けに作られたラッカーのバリエーションと考えてもいいよね。

ってことで、一応ファースト・プレスとしておこう(笑)


しかし、まぁ、こんなことを書いてると、レコードコレクターズの(Led Zeppelinとかの)マニアックな記事の影響か、工場違いで聴き比べてみたくなってしまうなぁ・・・

ピットマン産とサンタマリア産、探してみようかな・・・
いや、でも、そこから先は、足を踏み入れてはいけない世界な気もする(笑)


<追記>

夕べ記事をアップしたあと、Twitter上でマニアックな友人とそのフォロワーさんからいくつか貴重な情報をいただいた。
未解決の問題は解決したときにまた記事にするとして、とりあえず明らかになったのは、どうやら一つのプレス工場向けに複数のラッカーが作られていたらしいということだ。

夕べの記事では、一つのプレス工場に一つのラッカーというのを当然の前提にしていたから、これはボク的に新発見だった。


まずは、一つのプレス工場に一つのラッカーとボクが思い込んだ理由から説明しよう。

LondonJazzCollecterというHPの米ColumbiaレコードのMatrixについて解説した下記のページには、ボブ・ディラン(Bob Dylan)のアルバム"John Wesley Harding"のマスターテープ・ボックス上に貼られた記録用紙の写真が掲載されているのだが、それを見ると、1Aのラッカーはテレホートに、1Bのラッカーはサンタマリアに、1Cのラッカーはピットマンに送られたのがわかる。

https://londonjazzcollector.wordpress.com/record-labels-guide/columbia-records/understanding-columbia-matrix-numbers/

ここで「相当に売れるのが見込まれるディランのアルバムでも、初回はラッカー3枚ぐらいしか作らないんだなー」とか、浅はかにも思い込んだのがすべての間違いの始まりだったσ^_^;

ディランのこのアルバム、RIAAによってプラチナ・ディスクにも認定されているぐらい売れたわけで(つまり100万枚以上は売れたわけだ)、いくらなんでも3枚しかラッカーを作らないなんてことがあるわけがない。
(上記のHPによれば、1枚のラッカーから8枚のマザーを、1枚のマザーからは8枚のスタンパーを作ることができ、スタンパー1枚あたり2500枚のレコードがプレスできるので、最終的には、1枚のラッカーから約15万枚のレコードがプレスできたようだ。そうすると、ラッカーが3枚あれば45万枚くらいはプレスできる計算になるが、こういうのはある程度余裕をもって作るもんだろう。)

写真をよく見ればわかることだが、このマスターテープはモノラル盤(CL 2804)のものなのだ。
"John Wesley Harding"というアルバム、ステレオ盤のオリジナルならそれほど高くない(いまでもそうだよね?)が、モノラル盤はちょい高い(だから、ボクも、オリジナルはステレオ盤しか持っていない)。
つまり、ステレオへ本格的に切り替わった時期で、モノラル盤のプレス枚数はかなり少なかったのである。
3枚しかラッカーを作らないわけだ・・・

ってことは、相当に売れるのが見込まれるアルバムは、最初からもっとたくさんのラッカーを作るはずだ。
プレス工場が三つなら、当然、一つの工場向けに複数のラッカーが作られるのである。
単純な話なのであったσ^_^;

前作も相当に売れていたし、遺作として発売されるという話題性もあった"Pearl"の場合、最初から10枚くらいはラッカーを作ってたんじゃないだろうか。
つまり、発売日に店頭に並んだレコードには、Matrix末尾Kくらいの盤まであったかもしれない。

問題は、やっぱり、末尾のアルファベットより、どこのプレス工場産かということのような気がする。
アトランティックと同じで、工場によって音が違うんだろうなー
きっとそうなんだろうなー

泥沼注意!の境界線の前で、進むべきか留まるべきか、思案に暮れるのであった(笑)
(だって、ジャニスはまだしも、マイルスとディランのことを考えると気が遠くなる・・・)

タグ:Janis Joplin
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