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Mary Coughlanて知ってる? [ジャケ買い倶楽部]

メアリー・コフラン(Mary Coughlan)―「コクラン」という表記を見かけるが、YouTubeで観られる動画で本人が「コフラン」と発音していたので、「コフラン」としておく―というアイルランドのシンガーのことは、まったく知らなかった。

先日紹介したIrina Milanといっしょに、1987年にリリースされた彼女のセカンド・アルバム”Under the Influence”もジャケ買いしたのだが、そこで初めて知ったのであった。

ジャケ買いにもいろいろあって、ジャケットのアートワークそのものが部屋に飾っておきたいくらい気に入ってしまうということもないわけではないが、むしろ、アートワークそのものはそれほど好みじゃなくても、その雰囲気から収録されている音楽の内容を推測して、なんとなく気に入りそうだから買ってみる、というパターンのほうが圧倒的に多い。

メアリー・コフランのこのレコードも、そっちのパターンのジャケ買いだった。


20190505-01.jpg
20190505-02.jpg


ボクが買ったのはドイツ・プレスのEU盤(WEA MRLP 6, WX 116, 242 179-1)だったが、Discogsで調べると、どうやら純正アイルランド盤(EU盤のMRLP 6というのはアイルランド向けのレコード番号なので、どっちが先かわからないが、アイルランド本国でも、EU盤と純正アイルランド盤がともに流通していたのだろう。)というのもあるらしい。
しかも、ジャケ違いで、盤もブラウンの半透明盤だというから、なんだがすごく欲しくなる(笑)

ドイツ・プレスEU盤のレーベルはこんな感じだが、純正アイルランド盤のほうはDiscogsにも画像がないのでどんなものかわからない。


20190505-03.jpg
(あえてFifteen Only収録のSide 2 笑)


EU盤には、参加ミュージシャンのモノクロ写真と歌詞が表裏に印刷されたインナースリーブが付属するが、アイルランド盤のほうはDiscogsの記載によれば歌詞インサートらしい。

いずれ、純正アイルランド盤が入手できたら、画像付きで紹介しよう(笑)

手持ちのEU盤のRunoutは次の通り。

R/S Alsdorf 242179-1 A3
R/S Alsdorf 242179-1 B3

R/S Alsdorfというのは、Record Service Alsdorfというドイツにあったレコード製造工場だ。
このほかJKという手書きのイニシャルがあり、これはエンジニアのサインだろう。
(Discogsでは、Record Service AlsdorfにJKというイニシャルのマスタリング・エンジニアがいたことまでしか確認できなかったが、JKというのは、ミュンヘンでJK's Mastermix StudiosをオープンさせたJürgen Koppersだろうか?)

A3/B3というのは、もっと若いMatrixがありそうだが、ドイツ・プレスEU盤はもうこれでいいや(笑)
十分に良い音だしね。
それより純正アイルランド盤が欲しい。


さて、内容のほうだが、聴けば聴くほど気に入ってしまった。

冒頭、イリアン・パイプス(バグパイプの一種)のドローンがフェードインしてきて、エコーのかかったドラムが響いたときには、同時期のU2やSimple Mindsみたいな音が飛び出してくるのかと思いきや、テナーが登場して、がらりと景色は変わる。

A1の”The Laziest Girl”は、ジャケットのアートワーク同様のアンニュイな雰囲気が漂うジャズだ。
知らない曲だったので調べてみたら、コール・ポーター(Cole Porter)作で、映画『舞台恐怖症』の中でマレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)が歌っているのをYouTubeで聴くことができたのだが、圧倒的にメアリー・バージョンが良い(笑)

同じようにアンニュイな雰囲気が漂うジャズには、ビリー・ホリディ(Billie Holiday)の”Good Morning Headache”(A7)やペギー・リー(Peggy Lee)の”Don’t Smoke in Bed”(B3)のカバーや、12インチでもリリースされたB5の”Blue Surrender”があるが、では、これはジャズ・アルバムなのかというとそうでもない。

A4の”Parade of Clowns”は、ビートルズ(The Beatles)の” Being for the Benefit of Mr. Kite! “を髣髴とさせるような楽曲だし、A6の”Ride On”は(友人曰く「荻野目洋子が歌ってそうな」)いかにも80年代という感じのポップスだ。

そうかと思えば、アコーディオンが入ってくるA5の”My Land Is Too Green”やB4の”A.W.O.L.”なんかは古いフレンチ・ポップみたいな感触がある。

そして、なんといってもB1の”Fifteen Only”である。
ストリングスをバックに歌われるアイリッシュ・トラッド風味の2分ほどの曲だが、これがもう実に沁みる。
ボクは、この曲がとにかく好きなんである。

で、あれこれと調べていたら、昨年リリースされた彼女のライブ・アルバム"Live & Kicking"が、この曲の無伴奏独唱バージョンで始まることを知った。
これはもう買わないわけにはいかないよね。

HMVにはなかったが、Amazonには最後の1枚が在庫ありだったので、無事入手できた。


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このCDはまだ聴きこんでいないが、編成的に、ジャズ寄りのポップスというか、ポップス寄りのジャズというか、これはこれでボクの好みに合っている。

そうそう、”Fifteen Only”の無伴奏独唱は、YouTubeで聴けるので貼り付けておこう。





ねっ
沁みるでしょ?



(クリックするとAmazonに飛びます。)



タグ:Mary Coughlan
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Irina Milan, Milankoliaのフィンランド・オリジナル [ジャケ買い倶楽部]

記事にしたいネタはいくつかあるのだが、いざ書こうとすると説明が億劫になってしまって書けないσ^_^;

ってことで、木曜日に仕事が終わったあと、RSDの残りものの中に欲しいものが残ってないかとレコード・ショップに行ったときに拾ってきたものの紹介で、お茶を濁すのである(笑)
(RSDものについては、ボクの欲しかったものはやはり残っていなかった 涙)

今日紹介したいのは、Irina Milanの"Milankolia"という1974年リリースのアルバム(Blue Master Special ‎SPEL 313)だ。


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って、ボクも、まったく知らないレコードをジャケ買いしただけなので、詳しいことはわからないのだが。
詳しいことどころか、名前の読み方さえわからない。
そのままイリーナ・ミランでいいんだろうか?

とりあえず調べてみると、この人、フィンランドのシンガー&女優らしい。
1970年代に5枚ほどアルバムをリリースしている(その後にも、かなり間隔をあけてリリースはある)。

レコード・ショップで見つけたときもフィンランドのシンガーだというようなことは書いてあった。
北欧というと、この前アンニ=フリッド・リングスタッド(Anni-Frid Lyngstad)(ABBAのメンバー)のソロにハマったことを思い出し、あんな感じの内容なら気に入るに違いないと思った。

それにジャケットである。

上記のジャケット写真を見て、そんなに良いか?と思ったあなた!
その意見を認めるのも吝かではない(笑)
ボクが気に入ったのは裏ジャケなんである。


20190421-2.jpg


写真部分を拡大してしまおう。


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このフィンランド・オリジナルが1640円で落ちてたら、まぁ拾うでしょ(笑)

って、Discogsで調べてみると、そもそも本国フィンランドでLPとカセットがリリースされた以外は、海外でのリリースもなく、CD化もされていないようである。
つまり、そもそもこの世にオリジナル盤しか存在していないのか?

いや、それでも、ファーストプレスとかセカンドプレスとかいうのはあるかもしれない。
とりあえずレーベルを確認してみるのだが・・・


20190421-4.jpg


フィンランド盤なんて一枚も持ってないので、レーベルでファーストプレスかどうかの判定なんてできるわけないだろー
Discogsに出ているレーベルと同じものだと確認できたので、もうファーストプレスと認定してしまうのである。
Runoutも枝番なしのPP125/PP126の凸マトのみで、音も鮮度抜群だし。


ちなみに、このレコードを買う決め手になったことが、裏ジャケット以外にもう一つある。


20190421-5.jpg
(赤い点の落書きは前所有者が気に入った楽曲につけたものか?)


レオン・ラッセル(Leon Russel)の"A Song for You"をやってるんである。
しかも、フィンランド語のタイトルになってるってことは、フィンランド語カバーってことだろう。
こりゃ、どうしても聴きたくなるよね。

ほかにも、サイモンとガーファンクル(Simon & Garfunkel)の"Keep the Customer Satisfied"やバート・バカラック(Burt Bacharach)の"One Less Bell To Answer"と"A House Is Not A Home"のメドレーをやってたり(どちらもフィンランド語)するし、B面におさめられているオリジナル曲らしきものも含めて、アルバム全体をかなり気に入ってしまった。

RSDのお祭り騒ぎもいいけど、ボクにとっては、こういうレコードとの出逢いこそが、レコード・ショップに足を運ぶ理由なんだよなぁ。

タグ:Irina Milan
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Ramblin' Boys期間限定復活 [ジャケ買い倶楽部]

かつて下北沢にあったアメリカン・ルーツ・ミュージックを扱うレコード店"Ramblin' Boys"(ランブリンボーイズ)が、NOAH LEWIS' RECORD(ノアルイズ・レコード)店内の一角で、今日まで期間限定復活している。

アメリカン・ルーツ・ミュージックには疎いのだが、フォークやトラッドの浅瀬で水浴びぐらいはしてきたので、決して興味がないわけではない。

ってことで、少し時間がとれた木曜の夕方に、下北沢まで足を運んでみた。

とはいえ、疎いジャンルなので、ほとんどが聴いたことがないどころか見たこともないレコードである。
こんなときにすることは決まっている。
そう、ジャケ買いである(笑)

一応、ジャケで選んだあと、ちょこっと中身を聴かせてもらって買ったんだけどね。


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で、ジャケ買いしたのはこの2枚だ。

手前がPeggy Seeger, Different Therefore EqualのUK盤(Blackthorne Records ‎BR 1061)、奥がJudy Mayhan, Rockin' The CradleのUS盤(Horizon Records WP-1605)。

Peggy Seegerも良かったのだが、すこぶる気に入ったのがJudy Mayhanのほう。
アイルランド・フォーク、スコットランド・フォーク、アパラチアン・フォークが、ダルシマー(これはJudy自身が演奏している)やアコースティック・ギター(Jake Ander)の伴奏でシンプルに歌われているだけなのだが、これが実に沁みるんだな。

ラミネート・コーティングされたジャケットがまた素晴らしい。


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おまけに、イエロー(ゴールド?)盤である(笑)


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内容の素晴らしさとともに、アナログで所有する喜びを感じることのできる一枚なのである。


こんなレコードとの出会いがあると、フォークやトラッドの世界にも、もう少しだけ深く足を踏み入れてみようかと思ったりする(とんでもないことになるので奥地には絶対に行きませんよ 笑)のだが、Ramblin' Boysさん、本格的に復活してくれないかなぁ?

せめて、定期的な期間限定復活は実現してほしいものである。

タグ:Judy Mayhan
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