Andre Previn's Trio, Like Previn! [ジャケ買い倶楽部]
手に入れたのは一月ほど前だが、ジャケ買いしたレコードがあるので、紹介しておこう。
アンドレ・プレヴィン(Andre Previn)がレッド・ミッチェル(Red Mitchell)とフランク・キャップ(Frank Capp)とのトリオで1960年に録音した"Like Previn!"のUSオリジナルである。
1960年なので、当然のことながらモノラル盤(Contemporary M3575)も存在するが、写真の通り、これはステレオ盤(Contemporary S7575)だ。
アンドレ・プレヴィンのレコードは、有名なのを数枚持っている程度なので、このレコードのことはまったく知らなかった。
このキュートなジャケットにハートを射抜かれてのジャケ買いである。
もっとも、プレヴィンのピアノなら内容的にはそれほどハズレはないだろうと思ったし、コンテンポラリーのステレオ盤なら音質的に期待できるという判断もあったので、純粋なジャケ買いとはちょっと違うかもしれない。
さらに、コンテンポラリーのステレオ盤に使われている、この黒く光沢のあるレーベルの佇まいが大好きだということもあるので、レーベル買いという側面もある。
まぁ、でも、これもジャケ買いである(笑)
さて、このレコード、内容は予想通りだったが、音質的にはちょっと期待外れのところもあった。
Side 2は素晴らしい音なのだが、Side 1のほうはそれに比べて若干眠いのだ。
送り溝を見ると、H刻印があってRCAのハリウッド工場産で、両面とも末尾はD4である。
工場的にはこれでいいんだと思うのだが、D4というのは怪しい。
Discogsにも両面D4しか出ていないが、これが初回盤のマトとは限らない。
実際、Side 1とSide 2ではマトの字体が違っている。
エンジニアが違うのか、カッティング時期が違うのか、いずれにせよ、最初に同時に切られたラッカーではないことをうかがわせる。
で、Side 1だけ若干眠い音なんである。
どうもレイト・プレスの匂いがする。
そしたら、レイト・プレスであることを示すはっきりとした証拠を発見してしまった(笑)
附属していたCSである。
掲載されているレコードのリリース時期をいちいち調べたわけではない。
左下端にカバーの著作権に関するこんなクレジットがあるのだ。
これはもう1963年プレスに確定である。
初回盤のリリースから3年後のレイト・プレスに間違いない。
まぁ、でも、Side 2は素晴らしい音で鳴るからいいや。
このレコード、Side 2の3曲目に収録された"No Words for Dory"がとにかく絶品なのである。
静かなバラードなのだが、とにかく切なく美しい。
Doryって誰かと思ったら、裏ジャケの解説を見ると、当時の妻ドリー・プレヴィンのことだという。
妻に捧げた曲なのか・・・そりゃ、完璧な曲、完璧な演奏じゃなきゃマズイだろうな。
いや、むしろ、完璧な曲、完璧な演奏ができたから、"No Words for Dory"なんてタイトルをつけたのかもしれないね(笑)
アンドレ・プレヴィン(Andre Previn)がレッド・ミッチェル(Red Mitchell)とフランク・キャップ(Frank Capp)とのトリオで1960年に録音した"Like Previn!"のUSオリジナルである。
1960年なので、当然のことながらモノラル盤(Contemporary M3575)も存在するが、写真の通り、これはステレオ盤(Contemporary S7575)だ。
アンドレ・プレヴィンのレコードは、有名なのを数枚持っている程度なので、このレコードのことはまったく知らなかった。
このキュートなジャケットにハートを射抜かれてのジャケ買いである。
もっとも、プレヴィンのピアノなら内容的にはそれほどハズレはないだろうと思ったし、コンテンポラリーのステレオ盤なら音質的に期待できるという判断もあったので、純粋なジャケ買いとはちょっと違うかもしれない。
さらに、コンテンポラリーのステレオ盤に使われている、この黒く光沢のあるレーベルの佇まいが大好きだということもあるので、レーベル買いという側面もある。
まぁ、でも、これもジャケ買いである(笑)
さて、このレコード、内容は予想通りだったが、音質的にはちょっと期待外れのところもあった。
Side 2は素晴らしい音なのだが、Side 1のほうはそれに比べて若干眠いのだ。
送り溝を見ると、H刻印があってRCAのハリウッド工場産で、両面とも末尾はD4である。
工場的にはこれでいいんだと思うのだが、D4というのは怪しい。
Discogsにも両面D4しか出ていないが、これが初回盤のマトとは限らない。
実際、Side 1とSide 2ではマトの字体が違っている。
エンジニアが違うのか、カッティング時期が違うのか、いずれにせよ、最初に同時に切られたラッカーではないことをうかがわせる。
で、Side 1だけ若干眠い音なんである。
どうもレイト・プレスの匂いがする。
そしたら、レイト・プレスであることを示すはっきりとした証拠を発見してしまった(笑)
附属していたCSである。
掲載されているレコードのリリース時期をいちいち調べたわけではない。
左下端にカバーの著作権に関するこんなクレジットがあるのだ。
これはもう1963年プレスに確定である。
初回盤のリリースから3年後のレイト・プレスに間違いない。
まぁ、でも、Side 2は素晴らしい音で鳴るからいいや。
このレコード、Side 2の3曲目に収録された"No Words for Dory"がとにかく絶品なのである。
静かなバラードなのだが、とにかく切なく美しい。
Doryって誰かと思ったら、裏ジャケの解説を見ると、当時の妻ドリー・プレヴィンのことだという。
妻に捧げた曲なのか・・・そりゃ、完璧な曲、完璧な演奏じゃなきゃマズイだろうな。
いや、むしろ、完璧な曲、完璧な演奏ができたから、"No Words for Dory"なんてタイトルをつけたのかもしれないね(笑)
タグ:André Previn
許されない愛 [ジャケ買い倶楽部]
「ジャケ買い?それを知らないわけないだろ~」って声が聴こえてきそうだが、知らなかったんだから仕方ない。
沢田研二さんのソロになって二枚目のシングル『許されない愛』(Polydor DR 1679)である。
このシングルがリリースされたのは1972年3月だ。
歌詞の内容からいっても、当時9歳だったボクが興味をもつはずもないじゃないか(笑)
前にも書いたことがあるが、『時の過ぎゆくままに』は、ボクにとって楽曲的にもジャケット・アート的にも昭和歌謡における不動のナンバー・ワンではあるのだが、だからといって沢田研二さんの熱心なファンかと言えば、そういうわけでもないのである。
知らなくても当然なのだ(完全に開き直る 笑)
それにしても、このシングルのジャケットは良い。
日本のシングルにしては珍しく、スリーブの形(つまり袋状)になっている。
ひっくり返せば、ほらこの通り、折り返しが見える。
さらに、特筆すべきは、(すでに上の写真でわかったかもしれないが)テクスチャー加工がされている点である。
テクスチャーがはっきりわかるように、もう少し近づいてみよう。
いやぁ、ホントに素晴らしいっ!
しかも、このシングル、ロンドン録音である。
なんだか昭和時代のロンドンの空気がパッケージされている気がする(笑)
楽曲自体も悪くないが、ボクはアレンジがすごく気に入った。
左チャンネルで鳴っているオルガンが、実に効果的でかっこいいのである。
レコードを聴きながら、「許されない愛」という言葉にリンクしてふっと甦る記憶をたどる。
♪ 忘れられないけど 忘れようあなたを
♪ めぐり逢う時が 二人遅すぎた
「めぐり逢う時」自体は、遅すぎたわけじゃない気がするなぁ・・・
沢田研二さんのソロになって二枚目のシングル『許されない愛』(Polydor DR 1679)である。
このシングルがリリースされたのは1972年3月だ。
歌詞の内容からいっても、当時9歳だったボクが興味をもつはずもないじゃないか(笑)
前にも書いたことがあるが、『時の過ぎゆくままに』は、ボクにとって楽曲的にもジャケット・アート的にも昭和歌謡における不動のナンバー・ワンではあるのだが、だからといって沢田研二さんの熱心なファンかと言えば、そういうわけでもないのである。
知らなくても当然なのだ(完全に開き直る 笑)
それにしても、このシングルのジャケットは良い。
日本のシングルにしては珍しく、スリーブの形(つまり袋状)になっている。
ひっくり返せば、ほらこの通り、折り返しが見える。
さらに、特筆すべきは、(すでに上の写真でわかったかもしれないが)テクスチャー加工がされている点である。
テクスチャーがはっきりわかるように、もう少し近づいてみよう。
いやぁ、ホントに素晴らしいっ!
しかも、このシングル、ロンドン録音である。
なんだか昭和時代のロンドンの空気がパッケージされている気がする(笑)
楽曲自体も悪くないが、ボクはアレンジがすごく気に入った。
左チャンネルで鳴っているオルガンが、実に効果的でかっこいいのである。
レコードを聴きながら、「許されない愛」という言葉にリンクしてふっと甦る記憶をたどる。
♪ 忘れられないけど 忘れようあなたを
♪ めぐり逢う時が 二人遅すぎた
「めぐり逢う時」自体は、遅すぎたわけじゃない気がするなぁ・・・
タグ:沢田研二
Billy Taylor Trio: My Fair Lady Loves Jazz [ジャケ買い倶楽部]
先日、久しぶりに(2か月ぶり、いや3か月ぶりくらいかな?)レコード・ショップに行ったとき、一目惚れしてしまったレコードがある。
ビリー・テイラー・トリオ(Billy Taylor Trio)の"My Fair Lady Loves Jazz"(Impulse! AS-72)だ。
ビリー・テイラーなんて、名前ぐらいは聴いたことあるようなないような・・・程度(つまり演奏は聴いたことはない 笑)だったから、もちろん、このレコードのことは知らなかった。
でも、このジャケットである。
フォントの色使いも含めて、これほど素敵なレコード・ジャケットは、そうそうないんじゃないだろうか。
しかも、このジャケット、アートワークそれ自体がとても素敵だというだけでなく、60年代Impulse!らしい厚手のコーティングに覆われていて、実に美しい。
さらに、内容だって、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の楽曲を演奏したものなのだ。
クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)のアレンジによるバンドがバックをつとめているし、少なくとも、聴いてガッカリということはなさそうじゃないか。
レーベルだって、艶有りのオレンジ・レーベルである。
気になるレーベル下部のクレジットは、"A PRODUCT OF ABC-PARAMOUNT RECORDS, INC."で、裏ジャケットと一致している。
送り溝を見れば、”VAN GELDER"刻印だってはっきり確認できるのである。
「正真正銘のオリジナルだぜ~」と思ったのも束の間・・・
「てくにかりー・おーぐめんてっど?」って何だよ?
これは、要するに、疑似ステレオってことか?
ってことは、モノラルのオリジナルがあるってことじゃないかー
で、調べてみると、オリジナルは、Impulse!がこのジャケットで再発した1965年から遡ること8年、1957年にABC-Paramountからリリースされているのがわかった。
しかし、オリジナルは、ジャケットがまったく違うのだ。
ボクはジャケットに惚れたんである。
だから、この再発でいいんである。
しかも、ボクには、疑似ステ相手なら、強い味方がいる。
そう、SPU-MONOだ。
このカートリッジ、CG 25 Diと違ってステレオ盤が再生できる。
ステレオ再生すると何だか違和感がかなり大きい疑似ステレオだが、SPU-MONOで再生するとあら不思議、かなり奥行きがはっきり出て、なかなか気持ち良いモノラル再生をしてくれるのである。
もう、これでいいやーと思ったのだが、なんとなくヤフオクで検索してみたら、ちょい難ありということで、オリジナルのモノラル盤が格安の即決で出品されているではないか。
疑似ステをSPU-MONOで聴くなんてのは、アボカドをわさび醤油で食べて「トロみたいだ~」と悦に入っているようなもんで、ホンモノのトロに敵うわけはない。
再発のジャケを見ながら、オリジナルのモノラルを再生すればいいんである。
それが完璧な楽しみ方じゃないか(そうか? 笑)
で、これがABC-Paramountから1957年にリリースされたオリジナル(ABC-177)である。
コーティングされたジャケットは、デザインも含めて、決して悪くはないと思う。
しかし、再発のジャケットが圧倒的なのだ。
まぁ、音は、やっぱり、オリジナルのモノラルが良いんだけどね。
RVG録音ではないので、オリジナルにRVG刻印はないのだが・・・
レーベルはこんなデザインで、これがオリジナル・レーベルでいいんじゃないかと思う。
DiscogsにはMatrix末尾のある盤が出ているが、うちのはABC-177-A/ABC-177-Bで終ってて末尾はないしね。
内容については、ボクはとても気に入った。
クインシー・ジョーンズのなんともセンスの良いアレンジが光っているし、ビリー・テイラーのピアノもとても品が良くて心地よい。
Impulse!の再発ジャケットを眺めながら聴けば、至福の時間が過ごせるのである。
ビリー・テイラー・トリオ(Billy Taylor Trio)の"My Fair Lady Loves Jazz"(Impulse! AS-72)だ。
ビリー・テイラーなんて、名前ぐらいは聴いたことあるようなないような・・・程度(つまり演奏は聴いたことはない 笑)だったから、もちろん、このレコードのことは知らなかった。
でも、このジャケットである。
フォントの色使いも含めて、これほど素敵なレコード・ジャケットは、そうそうないんじゃないだろうか。
しかも、このジャケット、アートワークそれ自体がとても素敵だというだけでなく、60年代Impulse!らしい厚手のコーティングに覆われていて、実に美しい。
さらに、内容だって、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の楽曲を演奏したものなのだ。
クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)のアレンジによるバンドがバックをつとめているし、少なくとも、聴いてガッカリということはなさそうじゃないか。
レーベルだって、艶有りのオレンジ・レーベルである。
気になるレーベル下部のクレジットは、"A PRODUCT OF ABC-PARAMOUNT RECORDS, INC."で、裏ジャケットと一致している。
送り溝を見れば、”VAN GELDER"刻印だってはっきり確認できるのである。
「正真正銘のオリジナルだぜ~」と思ったのも束の間・・・
「てくにかりー・おーぐめんてっど?」って何だよ?
これは、要するに、疑似ステレオってことか?
ってことは、モノラルのオリジナルがあるってことじゃないかー
で、調べてみると、オリジナルは、Impulse!がこのジャケットで再発した1965年から遡ること8年、1957年にABC-Paramountからリリースされているのがわかった。
しかし、オリジナルは、ジャケットがまったく違うのだ。
ボクはジャケットに惚れたんである。
だから、この再発でいいんである。
しかも、ボクには、疑似ステ相手なら、強い味方がいる。
そう、SPU-MONOだ。
このカートリッジ、CG 25 Diと違ってステレオ盤が再生できる。
ステレオ再生すると何だか違和感がかなり大きい疑似ステレオだが、SPU-MONOで再生するとあら不思議、かなり奥行きがはっきり出て、なかなか気持ち良いモノラル再生をしてくれるのである。
もう、これでいいやーと思ったのだが、なんとなくヤフオクで検索してみたら、ちょい難ありということで、オリジナルのモノラル盤が格安の即決で出品されているではないか。
疑似ステをSPU-MONOで聴くなんてのは、アボカドをわさび醤油で食べて「トロみたいだ~」と悦に入っているようなもんで、ホンモノのトロに敵うわけはない。
再発のジャケを見ながら、オリジナルのモノラルを再生すればいいんである。
それが完璧な楽しみ方じゃないか(そうか? 笑)
で、これがABC-Paramountから1957年にリリースされたオリジナル(ABC-177)である。
コーティングされたジャケットは、デザインも含めて、決して悪くはないと思う。
しかし、再発のジャケットが圧倒的なのだ。
まぁ、音は、やっぱり、オリジナルのモノラルが良いんだけどね。
RVG録音ではないので、オリジナルにRVG刻印はないのだが・・・
レーベルはこんなデザインで、これがオリジナル・レーベルでいいんじゃないかと思う。
DiscogsにはMatrix末尾のある盤が出ているが、うちのはABC-177-A/ABC-177-Bで終ってて末尾はないしね。
内容については、ボクはとても気に入った。
クインシー・ジョーンズのなんともセンスの良いアレンジが光っているし、ビリー・テイラーのピアノもとても品が良くて心地よい。
Impulse!の再発ジャケットを眺めながら聴けば、至福の時間が過ごせるのである。
タグ:Billy Taylor
Carolyn Hester [ジャケ買い倶楽部]
「ディランが好きなのに、キャロリン・へスター(Carolyn Hester)知らないって、ありえないんじゃない?」って言われそうだが、知らなかったんだから仕方がない。
ディランについて書いたものを読んだときに、どこかでその名前を目にしたことはあったんだろうけど、ボクの記憶にはまったく残っていなかった。
だから、先日、エサ箱でこのジャケットとめぐり逢ったとき、「これで、『ジャケ買い倶楽部』メンバーとしての責任が果たせる!」とほっと胸をなでおろしたのである。
帰宅していろいろ調べているうちに、知らなかったはずがないと思い始めたのだが、いやでも、少なくともこんなジャケットはまったく記憶にない。
それは確かだ。
それに、少なくとも、YouTubeや、最近ではSpotifyとかでも、一度も聴いたことがないミュージシャンであることには間違いない。
それも確かだ。
ジャケットについては、調べているときに目にしたUSオリジナル盤のアートワークは、なんとなく見たことがあった気もした。
でも、今回手に入れたのは、USオリジナルとはジャケット違いのUK盤なのだ。
知ってるかもしれないミュージシャンだと気づかなくても、仕方ないじゃないか。
ということで、これもまた「ジャケ買い」なのである(笑)
それに、US盤のジャケットより、このUK盤のジャケットのほうが、はるかにボクの好みにかなっている。
ジャケットの写真もこっちのほうが良いし、右側にあしらった名前のフォントと大きさと色がいい。
US盤ジャケットより、10倍くらい好きである。
レーベルだって、英CBSのオレンジ・レーベルで、しかもテクスチャー加工のおまけつきだ。
これまた、US盤より魅力的じゃないか。
しかも、MONOだし。
内容のほうも、これがまた、なかなか素晴らしい。
ギター、ベース、バイオリン、ハーモニカあたりが適宜伴奏を奏でる、大きく分ければフォーク・アルバムなのだが、カントリー、クリスチャン、ブルース、スパニッシュ、トラッドと、実にバラエティに富んでいて、まったく飽きさせない。
特に気に入ったのが、ディランもハーモニカで参加しているブルース"COME BACK, BABY"(激しく自己主張するディランのハーモニカのロングトーンは必聴!)と、無伴奏トラッド"GALWAY SHAWL"だ。
いやぁ、ジャケ買いって、ホントにいいもんですね。
ディランについて書いたものを読んだときに、どこかでその名前を目にしたことはあったんだろうけど、ボクの記憶にはまったく残っていなかった。
だから、先日、エサ箱でこのジャケットとめぐり逢ったとき、「これで、『ジャケ買い倶楽部』メンバーとしての責任が果たせる!」とほっと胸をなでおろしたのである。
帰宅していろいろ調べているうちに、知らなかったはずがないと思い始めたのだが、いやでも、少なくともこんなジャケットはまったく記憶にない。
それは確かだ。
それに、少なくとも、YouTubeや、最近ではSpotifyとかでも、一度も聴いたことがないミュージシャンであることには間違いない。
それも確かだ。
ジャケットについては、調べているときに目にしたUSオリジナル盤のアートワークは、なんとなく見たことがあった気もした。
でも、今回手に入れたのは、USオリジナルとはジャケット違いのUK盤なのだ。
知ってるかもしれないミュージシャンだと気づかなくても、仕方ないじゃないか。
ということで、これもまた「ジャケ買い」なのである(笑)
それに、US盤のジャケットより、このUK盤のジャケットのほうが、はるかにボクの好みにかなっている。
ジャケットの写真もこっちのほうが良いし、右側にあしらった名前のフォントと大きさと色がいい。
US盤ジャケットより、10倍くらい好きである。
レーベルだって、英CBSのオレンジ・レーベルで、しかもテクスチャー加工のおまけつきだ。
これまた、US盤より魅力的じゃないか。
しかも、MONOだし。
内容のほうも、これがまた、なかなか素晴らしい。
ギター、ベース、バイオリン、ハーモニカあたりが適宜伴奏を奏でる、大きく分ければフォーク・アルバムなのだが、カントリー、クリスチャン、ブルース、スパニッシュ、トラッドと、実にバラエティに富んでいて、まったく飽きさせない。
特に気に入ったのが、ディランもハーモニカで参加しているブルース"COME BACK, BABY"(激しく自己主張するディランのハーモニカのロングトーンは必聴!)と、無伴奏トラッド"GALWAY SHAWL"だ。
いやぁ、ジャケ買いって、ホントにいいもんですね。
Genya Ravan [ジャケ買い倶楽部]
これまで何度か、ジャケ買い(内容をまったく知らないレコードをジャケットが気に入ったという理由だけで購入すること)したレコードのことを記事にしたことがあったが、ボクはそれほど頻繁にジャケ買いをするほうではなかった(と思う)。
月に1度、年に12回ほど、レコード・ショップをのぞきに行くとして(実際は、もうちょっと行ってるかもしれない 笑)、そのうちジャケ買いの買い物があるのは、1回か2回だったんじゃなかろうか。
それが、ここ最近、レコード・ショップをのぞけば必ず1枚はジャケ買いをしている。
ジャケットには惹かれても、中身が気に入る保証はないので、もちろんあまり高い買い物はしない。
なんとなく、上限が3000円くらいまでで(ジャケットがどのくらい気に入ったかで出せる金額は変わるよね 笑)原則は1000円以内、というような基準が自分の中にできている。
で、この前の水曜日、仕事が終わった後ちょこっとレコード・ショップをのぞいたときも、1枚、ジャケ買いを決めたレコードがあったのだが、そのとき、ふと、「レコード・ショップをのぞいたときには、必ず1枚はジャケ買いをする」というルールを自分に課そうと考えた。
「ジャケ買い倶楽部」発足である(笑)
ルールは上記の2つに公表義務を加えた3つだ。すなわち、
1 レコード・ショップをのぞいたときには、必ず1枚はジャケ買いをしなければならない。
2 価格は原則1000円以内だが、ジャケットの気に入り具合で、上限は3000円(一応税抜き価格で 笑)。
3 ジャケ買いしたレコードは、「#ジャケ買い倶楽部」というハッシュタグをつけて、ツイッター上でつぶやかなければならない。
多くの音楽好きの方のご参加をお待ちしております(^^)
では、ボクの最新のジャケ買いを紹介しよう。
1972年にリリースされたジェニア・レイヴァンもしくはジェニア・レイヴン(Genya Ravan)―ポーランド出身だが、2歳のときには両親とともに渡米しているので、アメリカのシンガーでいいかな?―のファースト・ソロアルバムである。
USオリジナル(Columbia C 31001)で、プロモ盤だ。
Timing Stripのせいでジャケットの魅力が半減しているが、まぁ良しとしよう。
ちなみに、WLPではなかったが、そもそもWLPが存在するのかどうかわからない。
Runoutを見ると、Matrix末尾は1A/1Aでピットマン工場産だった。
WLPじゃないとはいえ、製造工場まで含めて真正オリジナル・ファーストプレスである(笑)
さて、内容のほうだが、ジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)を彷彿させる歌唱が素晴らしい。
プライスタグには「スワンプ名盤」と書かれていたので、ボクが知らなかっただけで、日本でもそれなりに知名度のあるアーティストなのかもしれない。
(Goldie & the GingerbreadsやTen Wheel Driveのシンガーだったと言われても、そもそもボクはそのバンドを知らない 笑)
レイ・チャールズ(Ray Charles)の"What Kind of Man Are You"(A1)、スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)の"Sit Yourself Down"(A2)、フェイセズ(Faces)の"Flying"のカバーは、ゴスペル・コーラスとともに歌い上げるスワンプだが、"I'm in the Mood for Love"(A4)ではまさにジャズ・ボーカルのような表情を見せるし、レナード・コーエン(Leonard Cohen)の名曲"Bird on the Wire"はストリングスをバックに切なく歌い上げている。
マイケル・オラトゥンジ(Michael Olatunji)がアフリカン・ドラムをディレクションしている"Takuta Kalaba / Turn on Your Love Lights"なんてのも収録されていて、実にバリエーション豊かだ。
ってことで、このレコード、かなり気に入ったのである。
ジャケ買いって、内容も気に入る確率、けっこう高いよね?
さぁ、みなさんも、ジャケ買い倶楽部に参加しましょう(^_-)-☆
月に1度、年に12回ほど、レコード・ショップをのぞきに行くとして(実際は、もうちょっと行ってるかもしれない 笑)、そのうちジャケ買いの買い物があるのは、1回か2回だったんじゃなかろうか。
それが、ここ最近、レコード・ショップをのぞけば必ず1枚はジャケ買いをしている。
ジャケットには惹かれても、中身が気に入る保証はないので、もちろんあまり高い買い物はしない。
なんとなく、上限が3000円くらいまでで(ジャケットがどのくらい気に入ったかで出せる金額は変わるよね 笑)原則は1000円以内、というような基準が自分の中にできている。
で、この前の水曜日、仕事が終わった後ちょこっとレコード・ショップをのぞいたときも、1枚、ジャケ買いを決めたレコードがあったのだが、そのとき、ふと、「レコード・ショップをのぞいたときには、必ず1枚はジャケ買いをする」というルールを自分に課そうと考えた。
「ジャケ買い倶楽部」発足である(笑)
ルールは上記の2つに公表義務を加えた3つだ。すなわち、
1 レコード・ショップをのぞいたときには、必ず1枚はジャケ買いをしなければならない。
2 価格は原則1000円以内だが、ジャケットの気に入り具合で、上限は3000円(一応税抜き価格で 笑)。
3 ジャケ買いしたレコードは、「#ジャケ買い倶楽部」というハッシュタグをつけて、ツイッター上でつぶやかなければならない。
多くの音楽好きの方のご参加をお待ちしております(^^)
では、ボクの最新のジャケ買いを紹介しよう。
1972年にリリースされたジェニア・レイヴァンもしくはジェニア・レイヴン(Genya Ravan)―ポーランド出身だが、2歳のときには両親とともに渡米しているので、アメリカのシンガーでいいかな?―のファースト・ソロアルバムである。
USオリジナル(Columbia C 31001)で、プロモ盤だ。
Timing Stripのせいでジャケットの魅力が半減しているが、まぁ良しとしよう。
ちなみに、WLPではなかったが、そもそもWLPが存在するのかどうかわからない。
Runoutを見ると、Matrix末尾は1A/1Aでピットマン工場産だった。
WLPじゃないとはいえ、製造工場まで含めて真正オリジナル・ファーストプレスである(笑)
さて、内容のほうだが、ジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)を彷彿させる歌唱が素晴らしい。
プライスタグには「スワンプ名盤」と書かれていたので、ボクが知らなかっただけで、日本でもそれなりに知名度のあるアーティストなのかもしれない。
(Goldie & the GingerbreadsやTen Wheel Driveのシンガーだったと言われても、そもそもボクはそのバンドを知らない 笑)
レイ・チャールズ(Ray Charles)の"What Kind of Man Are You"(A1)、スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)の"Sit Yourself Down"(A2)、フェイセズ(Faces)の"Flying"のカバーは、ゴスペル・コーラスとともに歌い上げるスワンプだが、"I'm in the Mood for Love"(A4)ではまさにジャズ・ボーカルのような表情を見せるし、レナード・コーエン(Leonard Cohen)の名曲"Bird on the Wire"はストリングスをバックに切なく歌い上げている。
マイケル・オラトゥンジ(Michael Olatunji)がアフリカン・ドラムをディレクションしている"Takuta Kalaba / Turn on Your Love Lights"なんてのも収録されていて、実にバリエーション豊かだ。
ってことで、このレコード、かなり気に入ったのである。
ジャケ買いって、内容も気に入る確率、けっこう高いよね?
さぁ、みなさんも、ジャケ買い倶楽部に参加しましょう(^_-)-☆
タグ:Genya Ravan