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ポール・サイモン『母と子の絆』の日本盤シングル [国内盤研究]

<「謎」について、いくつかご意見や情報をいただいたので追記しました。>(2022年10月15日17:30)

ゆうべポール・サイモン(Paul Simon)のレコードを聴いていたせいか、大学時代の友人のことを思い出した。

彼は、ボクにとって大学に入って初めてできた友人だった。
おたがいギターを弾くというのが仲良くなったきっかけだった。
まぁ、彼は中島みゆき、ボクはさだまさしとかオフコースで、レパートリーはまったく違っていたが。

大学入学当初は、ほとんどいつも一緒にいて、おたがいのアパートを行き来したりしていたが、それぞれアルバイトを始めたり他に交遊関係が広がったりで、だんだんと一緒にいる機会も少なくなった。
といっても、疎遠になったというわけではないので、大学時代を通じて、ぶらりと彼がボクのアパートを訪ねてくることは、よくあった。

あるとき、しばらく顔を見なかった彼が、ぶらりとボクのアパートにやってきた。
で、ボクのギターを手に取って、ポール・サイモン・バージョンの"ANJI"を弾き出した。
完コピだった。
中島みゆきばっかり弾いてたのになー

それを聴いて、「ボクも"ANJI"を完コピしよう!」とはならなかったのだが、有名曲をちょっと知っているだけだったサイモン&ガーファンクル(Simon & Garfunkel)をちゃんと聴くきっかけにはなった。
あれからもう40年か。
あいつ、ちゃんと生きてるかな?

ちょっと思い出に浸ったこともあり、今朝、"Paul Simon"をもう一度聴いていた。
聴いていて、『母と子の絆』の歌詞ってどう解釈するのが正解なんだろうなーなんてことを、ふと考えた。
昔からよくわからなかったのだ。

それで、ちょっとググってみたら、ジミー・クリフ(Jimmy Cliff)『ベトナム』(Vietnam)のアンサー・ソングなんじゃないかという解釈をしている方がいて、なるほどと腑に落ちた。
そういう解釈で聴くと、『母と子の絆』って、ものすごく胸に迫るものがあるな・・・

そういや、『母と子の絆』は日本盤のシングル(CBS/SONY SOPA 5)も持ってたなーと思い出したので、引っ張り出した。


20221015-1.jpg


PSの端っこには、「大ヒット曲!!」なーんて印刷がしてある。
ダメじゃん。
これって、つまり、大ヒットした後の追加プレスってことでしょ?
CBS/SONY盤にはPMがないのでプレス時期は特定できないが、レイトなのは間違いない。

そう思ったのだが、それにしちゃ、このスタンパーって?


20221015-2.jpg


大ヒットしたにしちゃ、進まなすぎじゃ?
これはSide 1の写真だが、Side2も同じく1-A-7である。
マトの方もA1/B1で進んでいない。
送り溝だけ見ると、最初期プレスっぽいのだが・・・

それで、ヤフオクとかで検索してみたのだが、確かにヒットしたらしく、たくさんヒットするものの、すべてこの「大ヒット曲!!」印刷PSなんである。
これってどういうこと?

すでに大ヒットしていたのなら、この「大ヒット曲!!」が印刷されていないPSがやまほどヒットしそうなのに、1枚もヒットしないのである。
そもそも初回盤から、この「大ヒット曲!!」印刷PSだったの?
だとしたら、意味不明である。

もしかして、未発売だったけど、ラジオとか有線放送のリクエスト・ランキングで大ヒットしてたとか?

謎なのである。


<追記>

TLでノイさんとランブリンボーイズさんから、本国アメリカですでにヒットしてたから、宣伝文句として使ったんじゃないかというようなご意見をいただいた。
ポール・サイモンなんで、アメリカと日本でそんなにリリース時期に差がないと思い込んでいたが、なにせ1972年である、日本リリースが数か月遅れだった可能性は十分に考えられる。
どうやら、「大ヒット」は、本国アメリカでのことだったというのが、真相のようだ。
だから、初回盤から「大ヒット曲!!」でいいんである。

もうひとつ、Kaori Eさんから、次の次のシングル『ダンカンの歌』は「爆発的ヒット」だとの情報提供が。
持ってないので知らなかった。
でも、『ダンカンの歌』は本国アメリカでもそんなにヒットしなかったはずだけどなーとWikiを確認すると、ビルボードでは52位どまりだ。
やっぱり大してヒットはしていない。

ってことは、「爆発的ヒット」って本国アメリカでのことじゃないのか?と思ったのだが、やっぱり本国アメリカでのことなんだと思う。

『母と子の絆』にも『ダンカンの歌』にも(さらにはその間に出た『ぼくとフリオと校庭で』にも)、PSの裏に解説がついている。
『ダンカンの歌』は持ってないのだが、Discogsに画像が出ている。
解像度が低くて読みにくいが、iPadで拡大して見てやればなんとか読めないことはない。
で、読んでみると、「今アメリカでヒット中の『ダンカンの歌』がリリースされた。」と書いてある。

52位でもヒットと言えばヒットなのかもしれないが、でも、そういう話ではないんだと思う。
だって、52位じゃ、どう考えても「爆発的ヒット」ではない。
じゃ、どういうことなのか。

1970年代初頭だと、現在のように、外国の情報がリアルタイムで正確に伝わってくるような状況ではなかっただろう。

アメリカでヒットしてるらしいよ。
こりゃ、ヒットしそうな曲だから、きっと爆発的にヒットしてるに違いない。
じゃ、それ、PSに書いて宣伝文句に使っちゃえ。

みたいな感じで、印刷されちゃったんじゃないかなー?(笑)

そんなアバウトさというかおおらかさというか、そういう雰囲気が業界全体にあったんじゃないかと思ったりしたのだが、さてどうなんだろう?

タグ:PAUL SIMON
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