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Randy Meisner, Randy MeisnerのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

<ツイッター、じゃなくてXか(笑)、でいただいたコメントから、気づいたことがあったので、追記しました。>(2023年8月5日13:30)

先週の訃報記事の際にも書いたが、ランディ・マイズナー(Randy Meisner)のファーストのUSオリジナルについては、ちょっと興味深い話がある。

まぁ、たまたま手に入れた2枚の比較で気づいたことなので、さらに検証が必要な気もするが、このレコードに固有の話ではなく、マスタリング・スタジオのKENDUN RECORDERSに関わる話なので、同時期のKENDUNマスタリングの他のレコードを見つけたときにでも、また検討してみることにしたい。


20230804-01.jpg


うちにある2枚だが、1枚は東海岸のスペシャルティ・レコーズ(Specialty Records Corporation)プレス(SPプレス盤と呼ぶ。)で、マトは6E-140-ASP/6E-140BSP、もう1枚は西海岸にあるPRCレコーディング(PRC Recording Company)のコンプトン工場プレス(PRC-Wプレス盤と呼ぶ。)で、マトは6E-140A-3PRC/6E-140-B6-PRC-1-1である。

で、何が興味深いかというと、SPプレス盤もPRC-W盤もKENDUN-A刻印なのだが、どうもカッティング・エンジニアが違うようなのだ。

KENDUN-A刻印とエンジニアのものと思われるサインが並んでいるPRC-Wプレス盤の方から見てみよう。


20230804-02.jpg


このサイン、Fのように見えるが、Discogsによると、JとHを合成したもので、ジョー・ハンシュ(Jo Hansch)のサインのようだ。

一方、SPプレス盤のほうもKENDUN-A刻印なのだが・・・


20230804-04.jpg


ちょっと離れたところにあるサインは、このようなもので、明らかにジョー・ハンシュのものではない。


20230804-05.jpg


MCかMMCに見えるので、マルコム・セシル(Malcolm Cecil)のサインだろうか。

エンジニアが異なることは、マトの筆跡からもわかる。

PRC-Wプレス盤のマトの筆跡はこのようなものだ。


20230804-03.jpg


それに対して、SPプレス盤のマトの筆跡はこのようなものだ。


20230804-06.jpg


どう見ても別人の筆跡である。

ちなみに、B面の方にはエンジニアのサインは見当たらないのだが、PRC-Wプレス盤のほうはKENDUN-D刻印で、マトの筆跡もA面とは違う感じがする。
マルコム・セシルの筆跡でもないので、第三のエンジニアが存在するということか?

SPプレス盤のほうのB面はKENDUN-B刻印だが、マトの筆跡はA面と同じなので、やはりマルコム・セシル?のカッティングだと思われる。

この時期のKENDUN刻印にはAからDまで存在するが、どうやらマスタリング・ルームの違い(Dスタジオは、場所も違うところにあったようだ。)を表すようなので、同じKENDUN-A刻印でもカッティング・エンジニアが違うということも当然ありうるわけだ。
で、音の違いという点では、おそらくマスタリング・ルームの違いよりも、カッティング・エンジニアの違いの方が、影響が大きいだろう。
実際、このランディ・マイズナーのファーストも、SPプレス盤とPRC-Wプレス盤では、工場違いのレベルを超えた音の違いが感じられる。

どちらが良いかは好みの問題だが、ボクはシャキっとしているSPプレス盤の音の方が好きなので、もっぱらSPプレス盤ばっかり聴いている。
KENDUN RECORDERSは西海岸のマスタリング・スタジオなので西海岸プレスの方がいいのかなーと思って、PRC-Wのほうが後から手に入れたんだけどね。

まぁ、よくある話である(笑)


<追記>
ツイッター、じゃなくてXか、でいただいたコメントで気づいたのだが、もしかしたら、うちのPRC-Wプレス盤は初回盤ではないかもしれない。
Discogsを見ると、PRC-Wプレス盤のマトはA-2/B-2となっている。
このマトの盤のみがPRC-Wプレスの初回盤だったという可能性もないわけではない。
そうだとすると、ジョー・ハンシュ・カッティングは、レイトのリカッティングということになる。

そこで、急に興味が湧いてきたのは、A-2/B-2が誰のカッティングかということだ。
刻印がKENDUN-C/KENDUN-BであることはDiscogsからもわかるが、エンジニアのサインらしきものが存在するのかどうか不明である。
ただ、KENDUN刻印の隣にPRCと登録されているので、もしかしたら、こうなっているんだろうか?


20230804-07.jpg


これは、うちのPRC-Wプレス盤のB面のKENDUN刻印である。
この面については第三のエンジニアによるカッティングかと推測したのだが、さて、マトA-2/B-2のPRC-Wプレス盤は、実際はどうなっているんだろう?
エンジニアのサインらしきものは存在しないんだろうか?

持っているという方、ぜひ教えてくださいな。

タグ:Randy Meisner
コメント(2) 
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コメント 2

ボースタル・ボーイ

いつも楽しく拝見しております。
当方、このアルバムを所有しておりましたのでレコード内周を見てみました。
A面 6E-140A-2PRC KENDUN-C の真下に手書きで PRC
B面 6E-140-B9-PRC-W-11 KENDUN-A のみ
※両面ともエンジニアのサイン無し

A面がA-2 にあたるかと思うのですが、最後の写真の通りでした。
ご推察の通りなのではないでしょうか、さすがですね!

by ボースタル・ボーイ (2023-12-29 09:41) 

想也

ボースタル・ボーイさん

情報ありがとうございます(^^)
たぶん、推測通りですね。

安いレコードですし、もう少し掘ってみたいと思います。

by 想也 (2023-12-31 17:31) 

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