PMも過信は禁物~チューリップ『心の旅/夢中さ君に』 [国内盤研究]
現在、うちには、チューリップ『心の旅/夢中さ君に』が3枚ある。
写真で一目瞭然だが、1枚は緑のCSに入った再発盤で、レコード番号もETP-10146である。
しかし、2枚は、レコード番号がETP-2831の初回盤だ。
この初回盤の2枚のうち、マトの若い方のPMはこうなっている。
7-3である。
通常のPMの読み方からすれば、1977年3月プレスを意味する。
『心の旅/夢中さ君に』の発売日は1973年4月20日だから、初回盤とはいえ、相当にレイトだということになる。
若いほうのマトと言ってもこれだからなぁ・・・
3S 21である。
この画像はSide 1のほうだが、Side 2のほうもまったく同じ3S 21だ。
初期盤では、Side 1とSide 2のスタンパーナンバーが揃うことも珍しくない(実際によく見るし、理屈のうえでも順番に使っていけば揃う)が、ここまでレイトで揃っているのは奇跡的だなと思っていた。
しかし、あるとき、ボクはふっと気づいた。
77年3月ってもうCSは緑のやつになってるんじゃ?
うちの初回盤2枚についてたCSはこれである。
東芝音工のCSだ。
そりゃ、まぁ、CSは入れ替わってる可能性はある。
2枚とも入れ替わってる可能性はかなり低いだろうが、ないとはいえない。
しかし、レーベルは入れ替えようがない。
二枚とも、上部のリムは、● ● にはさまれてMFD. BY TOSHIBA MUSICAL INDUSTRIES LTD. IN JAPANとなっている。
間違いなく東芝音工時代のレーベルである。
東芝が、キャピトルEMIの資本参加によって、東芝音楽工業から東芝EMIへと改称するのは、1973年10月1日だ。
つまり、東芝音工盤である限り、1973年9月までにプレスされたものだろう(多少ずれこんでいるかもしれないが)。
そうだとすると、1977年3月プレスというのは、どう考えてもおかしい。
この7-3てPM、ホントは3-7って刻印しなきゃいけないのを、逆に打っちゃったんじゃ?
『60年代ロックLP図鑑』によれば、東芝がPMを、年を数字で月をアルファベットであらわす形式(前の記事の『魔法の黄色い靴』では2Eで1972年5月)から、ともに数字で年―月の形に変更したのが、1973年6月である。
1973年7月ってのはその翌月だ。
年が数字で月がアルファベットの旧形式なら順序を間違えても問題ない。
ともに数字で年―月の新形式だと間違えたら大問題なのだが、移行期にはそんな間違いも起こったんじゃないかと思うのである。
というか、それ以外に、東芝音工レーベルのレコードに7-3のPMが刻印されていることを説明できないと思う。
さて、もう一枚の東芝音工盤だが、こちらにはPMが刻印されていないのでプレス時期を月レベルで特定することはできないのだが、東芝音工盤である以上、1973年9月までにプレスされたものだろう。
このレコードのSide 1のマトは、こうなっている。
3SM 6である。
Side 2のほうは3S 53だが、すでに東芝音工時代にM付きマトがあらわれているのが興味深い。
WIKIによると、『心の旅/夢中さ君に』は発売から約5か月後の9月10日付けオリコン・シングルチャートで1位を獲得したという。
9月18日時点の売り上げが87万枚というから、1枚のスタンパーで2500枚プレスできるとして、単純計算で348枚のスタンパーが必要である。
1973年3月~6月にプレスされた盤には1Sや2Sの盤もあるんだろうが、7月に入ると3Sに突入するも、急激な売上の増加に、追加カッティングではなくコピーシェルで対応ってところか(決定的な反対証拠が出てこない限り、Mはコピーシェル使用ということでいいと思う)。
ちなみに、手持ちのETP-10146の再発盤のマトは3SM4 6/3SM5 3となっている。
こちらのPMは87-Z12で、1977年12月に最初に使用された後、1978年1月、さらに2月に使用されたことをあらわしている。
つまり、手持ち盤は1978年2月にプレスされたものだ。
おそらく数百枚単位の追加プレスが繰り返されていたんだろう。
こういう場合は、あらたにラッカー切るタイミングって難しいだろうな。
その後、どこかの時点であらたにラッカーが切られたんだろうか?
4Sマトの『心の旅/夢中さ君に』を持ってるよって方、PMといっしょに教えてくださいな。
写真で一目瞭然だが、1枚は緑のCSに入った再発盤で、レコード番号もETP-10146である。
しかし、2枚は、レコード番号がETP-2831の初回盤だ。
この初回盤の2枚のうち、マトの若い方のPMはこうなっている。
7-3である。
通常のPMの読み方からすれば、1977年3月プレスを意味する。
『心の旅/夢中さ君に』の発売日は1973年4月20日だから、初回盤とはいえ、相当にレイトだということになる。
若いほうのマトと言ってもこれだからなぁ・・・
3S 21である。
この画像はSide 1のほうだが、Side 2のほうもまったく同じ3S 21だ。
初期盤では、Side 1とSide 2のスタンパーナンバーが揃うことも珍しくない(実際によく見るし、理屈のうえでも順番に使っていけば揃う)が、ここまでレイトで揃っているのは奇跡的だなと思っていた。
しかし、あるとき、ボクはふっと気づいた。
77年3月ってもうCSは緑のやつになってるんじゃ?
うちの初回盤2枚についてたCSはこれである。
東芝音工のCSだ。
そりゃ、まぁ、CSは入れ替わってる可能性はある。
2枚とも入れ替わってる可能性はかなり低いだろうが、ないとはいえない。
しかし、レーベルは入れ替えようがない。
二枚とも、上部のリムは、● ● にはさまれてMFD. BY TOSHIBA MUSICAL INDUSTRIES LTD. IN JAPANとなっている。
間違いなく東芝音工時代のレーベルである。
東芝が、キャピトルEMIの資本参加によって、東芝音楽工業から東芝EMIへと改称するのは、1973年10月1日だ。
つまり、東芝音工盤である限り、1973年9月までにプレスされたものだろう(多少ずれこんでいるかもしれないが)。
そうだとすると、1977年3月プレスというのは、どう考えてもおかしい。
この7-3てPM、ホントは3-7って刻印しなきゃいけないのを、逆に打っちゃったんじゃ?
『60年代ロックLP図鑑』によれば、東芝がPMを、年を数字で月をアルファベットであらわす形式(前の記事の『魔法の黄色い靴』では2Eで1972年5月)から、ともに数字で年―月の形に変更したのが、1973年6月である。
1973年7月ってのはその翌月だ。
年が数字で月がアルファベットの旧形式なら順序を間違えても問題ない。
ともに数字で年―月の新形式だと間違えたら大問題なのだが、移行期にはそんな間違いも起こったんじゃないかと思うのである。
というか、それ以外に、東芝音工レーベルのレコードに7-3のPMが刻印されていることを説明できないと思う。
さて、もう一枚の東芝音工盤だが、こちらにはPMが刻印されていないのでプレス時期を月レベルで特定することはできないのだが、東芝音工盤である以上、1973年9月までにプレスされたものだろう。
このレコードのSide 1のマトは、こうなっている。
3SM 6である。
Side 2のほうは3S 53だが、すでに東芝音工時代にM付きマトがあらわれているのが興味深い。
WIKIによると、『心の旅/夢中さ君に』は発売から約5か月後の9月10日付けオリコン・シングルチャートで1位を獲得したという。
9月18日時点の売り上げが87万枚というから、1枚のスタンパーで2500枚プレスできるとして、単純計算で348枚のスタンパーが必要である。
1973年3月~6月にプレスされた盤には1Sや2Sの盤もあるんだろうが、7月に入ると3Sに突入するも、急激な売上の増加に、追加カッティングではなくコピーシェルで対応ってところか(決定的な反対証拠が出てこない限り、Mはコピーシェル使用ということでいいと思う)。
ちなみに、手持ちのETP-10146の再発盤のマトは3SM4 6/3SM5 3となっている。
こちらのPMは87-Z12で、1977年12月に最初に使用された後、1978年1月、さらに2月に使用されたことをあらわしている。
つまり、手持ち盤は1978年2月にプレスされたものだ。
おそらく数百枚単位の追加プレスが繰り返されていたんだろう。
こういう場合は、あらたにラッカー切るタイミングって難しいだろうな。
その後、どこかの時点であらたにラッカーが切られたんだろうか?
4Sマトの『心の旅/夢中さ君に』を持ってるよって方、PMといっしょに教えてくださいな。
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