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スタンパーよりスタンプのほうが信用できる~マリーン『Left Alone』 [国内盤研究]

さて、再びハードオフ&ブックオフめぐりの収穫である。

マリーン『Left Alone』の12インチ・シングル(CBS/Sony 12AH 1993)の見本盤が、ハードオフのエサ箱(ジャンクコーナーではない)にあったので拾ってきた。


20220815-2.jpg


通常盤を持っていたので、聴き比べをしてみようと、見つけた瞬間に購入を決定した。
税込550円だったしね。


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(向かって左の被せ帯付きが通常盤で、右の帯無しで微妙にリングウエアがあるのが見本盤。)


マトは、見本盤も通常盤も同じでA2/B2だったのだが、A1/B1が存在するのかはわからない。
Discogsを見てみたが、マトに関する情報はまったく登録されていない。

スタンパーは、当然見本盤のほうが若いかと思いきや、通常盤のほうが若かった。
通常盤のスタンパーが1 A 4/1 A 3であるのに対して、見本盤のスタンパーは1 A 7/1 A 4なのである。

ってことは、音も、見本盤より通常盤の方が良かったりするのか?
まぁ、それならそれでおもしろいかと思いつつ聴き比べてみたのだが、やはり見本盤は強かった(笑)
スタンパーの若さより、見本盤のスタンプ(実際は印刷だけどね)のほうが、信用できるというのがボクの結論だ。

通常盤に比べて、見本盤の方が、低域がタイトで、ボーカルの輪郭が明確だ。
いわゆる鮮度感が違うのだが、その差は、微妙なものではなく、かなりはっきりとしたものだった。

スタンパーが進んでいる方に鮮度感を感じるわけだから、その鮮度感はスタンパーの若さに由来するものではない。
では、その鮮度感が何に由来するかといえば、おそらく、スタンパーの摩耗度だろう。
1組のスタンパーから、100枚目にプレスした盤と1000枚目にプレスした盤では、スタンパーの摩耗度は大きく違うわけで、それが鮮度感の差になって現れるのだと思う。

見本盤の方は、それほど摩耗していないスタンパーでプレスされたものであるのに対して、うちの通常盤は、1組のスタンパーの1000枚目とかにプレスされたような盤だったんだろう。
だから、通常盤だって、早めにプレスされた盤なら、見本盤に引けは取らないんじゃないかと思う。

でも、一枚のスタンパーの何枚目にプレスされた盤なのかを知る術なんてないよね。
マトの若い盤、スタンパーの若い盤を探すというだけでなく、スタンパーの摩耗が進んでいない盤を探すという意味でも、見本盤を探すのが一番だと思うのである。


マリーンのことは特に好きなわけでもないのだが、『Left Alone』が主題歌だった1986年の角川映画『キャバレー』は、青春の1ページ的な思い出が伴う映画で、聴いていると、なんだか少しキュンとするのである(笑)

タグ:マリーン
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