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イングリッシュ・ガーデンからの爽やかな風 [アナログ・コレクターの覚書]

ここ最近、のんびりと過ごす朝や、ゆっくりと時間が流れる昼下がりには、必ずターンテーブルに載せるレコードがある。

ヴァージニア・アストレイ(Virginia Astley)が1983年にリリースしたアルバム"From Gardens Where We Feel Secure"だ。


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かけるのは、朝はもちろん"Morning"と題されたSide 1、昼下がりはもちろん"Afternoon"と題されたSide 2である。

このレコードもまた、近所のブックオフで手に入れた。
ヴァージニア・アストレイは、1986年にリリースされた坂本龍一プロデュースの"Hope in a Darkened Heart"が有名で、これは、愛聴盤とまでは言えないが、ボクもときどき引っ張り出して聴くレコードなので、「彼女のレコードのUK盤(Rough Trade ROUGH 58, Happy Valley Records HA 001)が1180円ならお買い得だろう」と内容も知らずに購入したのだが、個人的には、"Hope in a Darkened Heart"よりもはるかに気に入った。

内容はといえば、小鳥のさえずりや虫の声や鐘の音がふんだんに盛り込まれ、ピアノやフルートといったアコースティックな楽器で奏でられるオーガニックな感触のアンビエント・ミュージックで、"Hope in a Darkened Heart"にも収録されている"A Summer Long Since Passed"には同様にラララというコーラスは入っているが、基本的にはインスト作品である。

これがねぇ、ホント、心地良いんだな。
まさにイングリッシュ・ガーデンからの爽やかな風に包まれているような気分になる。

このオーガニックな感触は、やっぱり、黒柿を装着したShure V15 VxMRで聴かないとね(多分に気分的なものである 笑)。


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そういえばボクが手に入れたレコードってオリジナルなんだろうかとDiscogsを見てみると、どうやらこのレコード、1989年に日本でCD化されているものの、それ以前は、UK盤とポルトガル盤しか存在していなかったようだ。
ってことは、そもそもUK盤はオリジナルしか存在しないってことでいいのか?

そのとき、ボクの目にマーケットプレイスの価格表示が目に入って、目が点になった。
1万円を超えていたからである。
他の登録の出品を見るともう少し安いのもあったが、概ね1万円を超えている。

ってことは、もしかしてボクはものすごーくお得な買い物をしたってことか?

いや、そうではなくて、ボクの買ったのは、実はオリジナルとは違うもんなのか?

冷静になって観察してみる。
マトはA2/B1で同じみたいだ。
Side 2にはBiLBO TAPE ONEの刻印だってある。


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しかし、ここでボクは違いに気づいてしまった。
Discogsに掲載されているアイテムのレーベル写真を見ると、どう見てもCBSプレスである。
うちの盤のレーベルは、どう見てもCBSプレスではないのだ。


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ってことで、うちのは、"Hope in a Darkened Heart"をリリースしたときに、ドイツとかフランスのプレス工場に追加プレスを依頼したときのものかなぁ?

まぁ、UKオリジナルとして1万円で買った後に、レイトのドイツまたはフランス・プレスだと判明したらショックだけど、1180円なら、レイトのドイツまたはフランス・プレスでもきっとお買い得よね(笑)

タグ:Virginia Astley
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