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George Winston, Autumnを掘る [アナログ・コレクターの覚書]

ジョージ・ウィンストン(George Winston)を初めて聴いたのは、ボクも御多分に洩れず、1980年代半ばにテレビで流れていたトヨタのCM(山崎努さんがかっこよかった!)だったが、そのころから彼の音楽をいろいろ聴いてきたということはまったくない(笑)

90年代の終わりごろ、一時期ヒーリング・ミュージックばかり聴いていたことがあって、そのときにふっと思い出して"Autumn"と"December"のCDを買った。
彼のアルバムをちゃんと聴いたのはそのときが最初だ。

"December"が気に入らなかったわけでもないのだが、ジョージ・ウィンストンを聴こうと思うときは、ほぼ"Autumn"をトレイに載せていた。
いつしか、"Autumn"はボクの愛聴盤になっていた。

で、とりあえず、少し掘ってみている(笑)


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ずいぶんと色味が違うが、一番手前がUSオリジナル(Windham Hill Records WHS C-1012)、次がUS再発(Windham Hill Records WH-1012)、一番奥が日本初盤(Windham Hill Records WHP-28001)である。


このレコード、日本のレコード・ショップでは、日本盤はよく見かけるもののUS盤はあんまり見ない(よね?)。
だから、日本初盤はかなり前に手に入れていたが、いつも気にしていたのにもかかわらず、US盤はなかなか入手できなかった。

US盤が聴いてみたくて仕方なかったんだけどねぇ・・・

だって、ほら、日本盤をこうやってひっくり返すでしょ。


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で、右下のクレジットを見るわけさ。


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"ORIGINAL HALF SPEED MASTERING BY STAN RICKER"と書いてある。
日本盤は独自カッティングなので、もちろんハーフスピード・カッティングではない。
ってことは、US盤はハーフスピード・カッティングで、日本盤とはまったく違う音がするに違いないと思うでしょ?

とはいえ、送料がバカらしいほど安いレコードなので、ネットで買う気にもなれない。
レコード・ショップにでかけたときに、ボチボチ探すしかないんである。

で、しばらく前に、ようやくUS盤を見つけたのだが・・・


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写真では、なんか小さくて見えなくなってしまっているが、US盤は、表ジャケット右上に、白文字でWH-1012とある。

ひっくり返すと、日本初盤とほぼ同じで、右上に透過で白くロゴがあり、その上にはやはり白文字でWH-1012とある。


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で、右下のクレジットを見てみるわけさ。


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むむむ?
"ORIGINAL HALF SPEED MASTERING BY STAN RICKER"?
日本盤と同じじゃん。
なんで"ORIGINAL"がついてるの?

はい。
これを買ったときは、再発だと知りませんでしたσ^_^;
なので、"ORIGINAL"がついてることの意味にも気づいていませんでした。

Runoutを見ると手書きでいろいろ書いてあるUSカッティングだし、レイトかもしれないけど、まぁ、これでいいだろーと思って買ったんである。

聴いてみると、確かに、日本盤より良い。
良いんだけど、これ、ハーフスピード・カッティングの音じゃないよねぇ。。。

ここで初めてDiscogsで確認してみた。
どうやら、初盤はWHS C-1012の品番で、WH-1012は1983年?に配給がA&Mに移ったあとの再発のようだ。
ちなみに、ライナーを読むと、日本初盤も1983年リリースらしい。

で、最近、ようやくUSオリジナルを手に入れることができた。


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表ジャケット右上には、WH-1012ではなくC-1012とある。

ひっくり返すと、右上のロゴの色も違う。


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右下のクレジットはこうだ。


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"HALF SPEED MASTERING BY STAN RICKER"
"ORIGINAL"がついてない!

透明のポリインナーに白文字で印刷された”OTHER ALBUMS"だって、USオリジナルのほうはちょっと少ない。


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ん?

ちょっと?

”Autumn"の品番はC-1012である。
「ちょっと少ない」程度ではなく、初盤なら「半分以下」じゃなきゃいけないはずだ。

実際、ボクが入手したUSオリジナルのポリインナーには、C-1025の"December"まで載っている。
つまり、これ、1982年秋ものだったのである。

いやーな予感いっぱいにRunoutを見てみる。


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スタン・リッカー(Stan Ricker)のサインではなく、ジャック・ハント(Jack Hunt)のサインじゃん!
きっと初盤はスタン・リッカーのサイン入りなんだろーなー

それでも、Mobile Fidelity Sound Labでハーフスピード・カッティングしてるのは間違いない。
聴いてみると、確かに、ハーフスピード・カッティングらしい音で、余韻が音場をリアルに再現している。

もうこれでいいだろーと思いつつ、それでも、スタン・リッカー・カットの初盤が聴いてみたい衝動からは逃れられないのである。

ちなみに、USオリジナルだけ、透けます(笑)


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