Michael Jackson, ThrillerのUSオリジナル [Bernie Grundman(BG)の仕事]
<たくさんの方から情報をいただいたので、追記しました。>(2022年1月2日22:00)
超かわいいトラの赤ちゃんが載っているジャケットのレコードは、これである。
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の"Thriller"だ。
見開きジャケットの内側とはいえ、流石に、わからなかったという人はいないよね(笑)
マイケルがペットとしてトラを二匹飼っていて、そのうちの一匹の名前がThrillerだったのは有名な話だが、「このジャケットに載っているのがThrillerちゃんなの?」と思って調べてみたら、Thrillerちゃんは1998年生まれだった。
あかちゃんだったThrillerちゃんを見て、「あのときの赤ちゃんトラにそっくりじゃないか」とThrillerって名前をつけたのかな?
ただの想像だけど(笑)
さて、マイケルのアルバム"Thriller"の話である。
Wikiを見ると、現在までに7000万枚!売れているということで、そのうちどのぐらいがアナログなのかわからないが、とにかく桁違いに売れたレコードである。
したがってレコード店でもよく見かけるが、圧倒的に日本盤が多い。
しかし、このレコードは、やはりUSオリジナル(Epic QE 38112)で持っていたい。
インナースリーブに明記されている通り、マスタリングとカッティングがバーニー・グランドマン(Bernie Grundman)だからである。
送り溝の文字も、BGの筆跡だと判定できる。
ありがたいことにレコード番号が38112"なので、「る」に見える「3」と、「5」をひっくり返したような「2」の両方が確認できる。
BGの筆跡で間違いない。
もっとも、レイトになってもBGカッティングなのかは知らない。
うちの盤のマトは1F/1Gで、両面とも間違いなくBGの筆跡だと判定できるので、マト1GまでBGカッティングなのは間違いないと思うが、その後のことはわからない。
初回盤は、裏ジャケットの"Produced by Quincy Jones"の下に"Co-Produced by Michael Jackson"がないものと言われている。
この初回盤ジャケットに入っているものならBGカッティングだろうと思うのだが、それも確認できていない。
Discogsを見ると、マトは数字部分が1のものから3のものまであって、ほかにチェット・ベネット(Chet Bennett)がカッティングした盤もあるようだ。
チェット盤は当然BGカッティングではないのでいいとして、マト3までBGがカッティングをしてるんだろうか?
まぁ、マト1はアルファベット部分一桁のものしかないようだし、マト3もアルファベット部分一桁のものしかない(再度確認したらAAまでありました。でも、基本一桁です。)ようなので、二桁マトまであるのはマト2だけなのだが、なにせマト2は頭D(頭Eまでありました)の二桁マトまであるから大量である。
1982年というと、BGはまだA&Mスタジオのエンジニアだから、外部からの委託でこれだけ大量のカッティングを果たして一人でやったんだろうかと疑問に思ったわけである。
<追記>(2022年1月2日22:00)
TLでたくさんの方から情報をご提供いただきました。
どうやらマト3までBGカッティングのようです。
ちょっとビックリしました。
そう言えば、あまり考えずに数字部分を取り上げてマト1~マト3とか言ってしまっていましたが、このマト1~マト3はカッティングの違い以前のマスターテープの違いを意味しています。
米EPICのマトは米COLUMBIAに準拠しているので、数字部分はマスターテープの番号で、アルファベット部分が何番目のカッティングであるかを示します。
このことは、以前、下記記事で説明したことがあります。
https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2016-06-25
この記事では、アルファベットは、IをのぞいてAからLまで使われているとしていますが、"Thriller"に関するDiscogsの登録情報をすべて確認したところ、IとLをのぞいてAからNまで使われていることがわかりました。
アルファベットをどこまで使うかは、時期によって違うのかもしれません。
IとLをのぞいてAからNまでだと12文字です。
頭Eの二桁がどこまであるか不明ですが、一桁、頭Aの二桁、頭Bの二桁、頭Cの二桁、頭Dの二桁が、それぞれIとLをのぞいたAからNまであるとすると、マト2でカッティングしたラッカー枚数は、60枚以上あることになります。
これにマト1の分とマト3の分を加えると80枚くらいカッティングしたことになりそうです。
どうやら、それをBG一人でカッティングしたようなのです。
ボクは、このレコードについては、一発でアガってしまったので、その後まったくめくってみたことがないんだよねぇ。
それにしても、BGカッティングのこのレコード、素晴らしい音で鳴るよね。
あっ、でも、もしかして、マト1とマト2って、鮮度的な違いだけじゃなくて、TOTOのファーストみたいに、ガラリと違う音に変わってるのかな?
その可能性もありそうだなぁ。
(上記のように、マトの数字の違いはマスターテープの違いなので、ミックス違いだったり、マスタリングのレシピ違いだったりするわけです。)
誰か調べたことがある方がいたら、ぜひ教えてくださいませm(_ _)m
そうそう、うちの盤のレーベルには、こんなシールが貼ってある(ジャケットにはない)のだが、これって何?
ずっと気になってるので、何か知ってる方がいたら、これまた教えてくださいませm(_ _)m
超かわいいトラの赤ちゃんが載っているジャケットのレコードは、これである。
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の"Thriller"だ。
見開きジャケットの内側とはいえ、流石に、わからなかったという人はいないよね(笑)
マイケルがペットとしてトラを二匹飼っていて、そのうちの一匹の名前がThrillerだったのは有名な話だが、「このジャケットに載っているのがThrillerちゃんなの?」と思って調べてみたら、Thrillerちゃんは1998年生まれだった。
あかちゃんだったThrillerちゃんを見て、「あのときの赤ちゃんトラにそっくりじゃないか」とThrillerって名前をつけたのかな?
ただの想像だけど(笑)
さて、マイケルのアルバム"Thriller"の話である。
Wikiを見ると、現在までに7000万枚!売れているということで、そのうちどのぐらいがアナログなのかわからないが、とにかく桁違いに売れたレコードである。
したがってレコード店でもよく見かけるが、圧倒的に日本盤が多い。
しかし、このレコードは、やはりUSオリジナル(Epic QE 38112)で持っていたい。
インナースリーブに明記されている通り、マスタリングとカッティングがバーニー・グランドマン(Bernie Grundman)だからである。
送り溝の文字も、BGの筆跡だと判定できる。
ありがたいことにレコード番号が38112"なので、「る」に見える「3」と、「5」をひっくり返したような「2」の両方が確認できる。
BGの筆跡で間違いない。
もっとも、レイトになってもBGカッティングなのかは知らない。
うちの盤のマトは1F/1Gで、両面とも間違いなくBGの筆跡だと判定できるので、マト1GまでBGカッティングなのは間違いないと思うが、その後のことはわからない。
初回盤は、裏ジャケットの"Produced by Quincy Jones"の下に"Co-Produced by Michael Jackson"がないものと言われている。
この初回盤ジャケットに入っているものならBGカッティングだろうと思うのだが、それも確認できていない。
Discogsを見ると、マトは数字部分が1のものから3のものまであって、ほかにチェット・ベネット(Chet Bennett)がカッティングした盤もあるようだ。
チェット盤は当然BGカッティングではないのでいいとして、マト3までBGがカッティングをしてるんだろうか?
まぁ、マト1はアルファベット部分一桁のものしかないようだし、マト3もアルファベット部分
1982年というと、BGはまだA&Mスタジオのエンジニアだから、外部からの委託でこれだけ大量のカッティングを果たして一人でやったんだろうかと疑問に思ったわけである。
<追記>(2022年1月2日22:00)
TLでたくさんの方から情報をご提供いただきました。
どうやらマト3までBGカッティングのようです。
ちょっとビックリしました。
そう言えば、あまり考えずに数字部分を取り上げてマト1~マト3とか言ってしまっていましたが、このマト1~マト3はカッティングの違い以前のマスターテープの違いを意味しています。
米EPICのマトは米COLUMBIAに準拠しているので、数字部分はマスターテープの番号で、アルファベット部分が何番目のカッティングであるかを示します。
このことは、以前、下記記事で説明したことがあります。
https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2016-06-25
この記事では、アルファベットは、IをのぞいてAからLまで使われているとしていますが、"Thriller"に関するDiscogsの登録情報をすべて確認したところ、IとLをのぞいてAからNまで使われていることがわかりました。
アルファベットをどこまで使うかは、時期によって違うのかもしれません。
IとLをのぞいてAからNまでだと12文字です。
頭Eの二桁がどこまであるか不明ですが、一桁、頭Aの二桁、頭Bの二桁、頭Cの二桁、頭Dの二桁が、それぞれIとLをのぞいたAからNまであるとすると、マト2でカッティングしたラッカー枚数は、60枚以上あることになります。
これにマト1の分とマト3の分を加えると80枚くらいカッティングしたことになりそうです。
どうやら、それをBG一人でカッティングしたようなのです。
ボクは、このレコードについては、一発でアガってしまったので、その後まったくめくってみたことがないんだよねぇ。
それにしても、BGカッティングのこのレコード、素晴らしい音で鳴るよね。
あっ、でも、もしかして、マト1とマト2って、鮮度的な違いだけじゃなくて、TOTOのファーストみたいに、ガラリと違う音に変わってるのかな?
その可能性もありそうだなぁ。
(上記のように、マトの数字の違いはマスターテープの違いなので、ミックス違いだったり、マスタリングのレシピ違いだったりするわけです。)
誰か調べたことがある方がいたら、ぜひ教えてくださいませm(_ _)m
そうそう、うちの盤のレーベルには、こんなシールが貼ってある(ジャケットにはない)のだが、これって何?
ずっと気になってるので、何か知ってる方がいたら、これまた教えてくださいませm(_ _)m
想也さん 今年もよろしくお願いします。
想也さんの記事で手持ちのレコードがあれば、確認したりiscogsを見直したりとても楽しく拝見させていただいてます。
UK盤一辺倒だったのが、想也さんの記事でUS盤の良さを知り新たな発見をさせてもらっています。”BGやRLの仕事”でマスタリングとカッティングも初めて知りました。
ちなみに私のレコードは
PAL-38112-1E P
PBL 38112-1G で"Co-Produced by Michael Jackson"がないものでした。
確かにいい音ですね。
中古のレコードを購入するとなに、これ?ってシールやステッカーが時々ありますよね。
Isley Brothersの"SHOUT!"のジャケに"TWIST SPECIAL"ってシールが剝がれかけていてレコード番号も小さく印刷されていて、おそらく発売当時に上から貼られていたのかな~などと想像しておりました。こんなことも中古レコードの楽しみですよね。
この前のThe BandのCahootsの記事を見てUS盤購入しました。
UK盤との聴き比べしてみます。
今年も楽しみにしております。
by koss (2022-01-03 07:17)
kossさん
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
kossさんの”Thriller”は、うちのとほぼ同じですね。
この盤、ボリュームをぐーんとあげると、とんでもない音場が広がりますが、お試しになったことはありますか?
ジャケに貼ってあるステッカーは、紙ジャケ探検隊に言わせると日本盤の帯と同じだそうで、コレクター心をくすぐるもののようです(笑)
by 想也 (2022-01-03 11:35)
はじめまして。
先日亡くなった「デビッド・リンドレー」の「WIN THIS RECORD」を中古の輸入盤ですが、購入しましたら、
全く同じ「SR」のグリーンのシールが貼られておりました。
検索して、こちらへ辿り着きましたが....。
ちなみに「A面」のみに貼られてました。
by takao (2023-03-13 16:54)
takaoさん、はじめまして。
情報ありがとうございます(^^)
うちのもA面のみです。
気になっちゃいますよね。
WIN THIS RECORD!も1982年ですが、何か関係ありますかねぇ?
by 想也 (2023-03-13 19:56)
こんにちは。
確かに、1982年ですね!チョット謎で情報が少なくてすみません。
刻印に付いては最近知ったのですが、
昔に買った輸入盤を見ると色々とありまして面白いですね。
見て驚いたのが、イーグルスなのですが、
刻印と言って良いのか?
「ONE OF THESE NIGHTS」には、
「DON'T WORRY」とか「NOTHING WILL BE OK !」
と刻印されてました。
また、
「THE LONG RUN」には、
「NEVER LET YOUR MONSTER LAY DOWN」
と刻印されてました。
購入してから何十年も経って、気付き驚いてます。
「WIN THIS RECORD」ですが、
「TML-X」の刻印がありました。
この辺の刻印に付いては、まだ頭に入っておりません!(^^;
by takao (2023-03-14 11:06)
takaoさん
送り溝にメッセージが刻まれているのも、確かにおもしろいですね。
あれは、アーティストとかプロデューサーが音を確認したときに書く(または書いてもらう)んだと思います。
意味がわからないのも多いですが、↓これなんかは、意味がわかって、なかなか素敵です。
https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2018-09-22
TML刻印については、TMLの仕事のカテゴリーに現時点で16個ぐらい書いてる記事を見ていただくと、いろいろわかると思いますよ。
by 想也 (2023-03-14 17:22)