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財津和夫『Wake Up』の不可解な現実 [国内盤研究]

ここに一見したところ何の変哲もない一枚の財津和夫『Wake Up』(EXPRESS/東芝EMI ETP-10663)がある。


20211110-1.jpg


財津さんの顔色が悪いが、それはおそらく、このレコードの不可解な現実とは何の関係もない(笑)


『Wake Up』には過酷な現実があることは、以前記事にしたことがある。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2021-07-25

それと、このレコードの不可解な現実とは、おそらく関係があると思う。


このレコード、スタンパーがおそろしく進む。
発売日翌月プレスで102まで進むほどである。
そもそも発売日前月プレスでもすでに50に達している。
見本盤でさえ、スタンパーは23/24だという。

しかし、当然、若いスタンパーだって存在するはずである。
だから、見つけるたびに、一応めくってみていた。

で、見つけた。


20211110-2.jpg


1S 7である。
Side 2は1S 8だ。
文句なしの若スタンパーである。

しかし、ひじょーに不可解なことに、このレコードのPMはこうなっているのである。


20211110-3.jpg


09-Z1である。
1979年12月に一度使用された後、80年1月に再度使用されたものであることがわかる。

文句なしの若スタンパーのくせに、発売日翌月プレスなんである。

とはいえ、若スタンパーであることに違いはない。
プレス時期が遅かろうが、若スタンパーなんだから、音は良いはずだ。

しかし、聴いてみると、そうでもない。
はっきり言って、しょぼい。

おそらく、限界近くまで使われたスタンパーを、まだ使えるだろうと使いまわしたんだろう。
ここにも、『Wake Up』の過酷な現実が顔をのぞかせているんじゃないかと思う。

さて、もっとも不可解なのは、こんなに若いスタンパーが、発売日当月までプレスにまわされなかったことである。
何故、こんなことが起こったんだろう?

初回プレスのオーダーが非常に多かったために、プレスにかなり先行して大量のスタンパーを製造したのだが、プレスがはじまったとき、作ったばかりのスタンパーから使ったので、若いスタンパーの使用が後回しになったってことなのかなぁ?

タグ:財津和夫
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