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第4の委託先~Codaの日本盤 [Led Zeppelin]

自社工場を持たないワーナー・パイオニアが、東芝や東洋化成にプレスを委託していたことは、以前、さだまさしさんのレコードがらみで記事にしたことがある。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2020-04-24

東芝や東洋化成以外に、CBS SONYにもプレス委託することがあったことは、柳ジョージさんや上田知華さんのレコードがらみで記事にしたことがある。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2021-03-06

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2021-07-04

そして、今回、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)"Coda"の日本盤(ワーナー・パイオニア P-11319)で、第4の委託先を発見したので、報告することにしたい。

このアルバム、ボクはUS盤しか持っていなかったのだが、先日、掘り出し物がよく見つかる近所のブックオフで日本盤の見本盤に遭遇した。
帯無しでジャケットが黄ばんでいるせいか、「見本盤」と明記されていながら、価格は税込み980円である。
盤のほうを確認すると、まったく聴いた形跡がなく、新品同様だ。
高いんだが安いんだか適正なんだかよくわからなかったが、980円なら買うよね(笑)


20211009-1.jpg


送り溝に刻まれたPMはこうなっている。


20211009-2.jpg


LK2Pである。

月をアルファベットで表すPMにはビクターやポリドールがあるが、ビクターのPMではKやLは奇数年で使われるものなので、ポリドールの方だと推測される。
それに、月を表すアルファベットと年を表す数字の組み合わせというのは、まさにポリドールPMの形式だし、何より最後についているPというのはポリドールのことだろう。

ポリドールPMでは、Kは11月、Lは12月だ。
つまり、LK2Pは、ポリドールの工場で1982年11月に最初に使用されたスタンパーが、12月に再度使用されて製造されたものという意味になる。

"Coda"は、USでは1982年11月19日、UKでは1982年11月21日にリリースされたようだが、日本盤のリリースは、12月18日だ。

見本盤なので、レーベル上に明記されている。


20211009-3.jpg


ってことは、発売日前月の11月下旬に最初の見本盤が作られて、ボクが手に入れたものは、発売日当月の12月に追加で作られた見本盤ということだろうか?

この見本盤はポリドール・プレスに間違いないと思うが、確認のために、同時期のポリドール・プレスの盤とレーベル形状を比較してみよう。
沢田研二さんの『MIS CAST.』が1982年12月10日リリースだ。


20211009-4.jpg


中心付近の円の大きさを計ると、どちらもちょうど直径30mmである。

ちなみに、このレーベル中央の円の直径は、東芝EMIでは35mm、CBS SONYでは24mmだ。
東洋化成はポリドールとほぼ同じぐらいだが、29mmと微妙に小さい(なお、78年くらいからは、36mmのものが現れる)。

レーベル形状的にも、ポリドール・プレスで間違いないと思う。

1982年になると、ワーナー・パイオニアは、ポリドールにもプレス委託してたんだねぇ。

タグ:Led Zeppelin
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