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Billy Taylor Trio: My Fair Lady Loves Jazz [ジャケ買い倶楽部]

先日、久しぶりに(2か月ぶり、いや3か月ぶりくらいかな?)レコード・ショップに行ったとき、一目惚れしてしまったレコードがある。

ビリー・テイラー・トリオ(Billy Taylor Trio)の"My Fair Lady Loves Jazz"(Impulse! AS-72)だ。


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ビリー・テイラーなんて、名前ぐらいは聴いたことあるようなないような・・・程度(つまり演奏は聴いたことはない 笑)だったから、もちろん、このレコードのことは知らなかった。

でも、このジャケットである。
フォントの色使いも含めて、これほど素敵なレコード・ジャケットは、そうそうないんじゃないだろうか。

しかも、このジャケット、アートワークそれ自体がとても素敵だというだけでなく、60年代Impulse!らしい厚手のコーティングに覆われていて、実に美しい。

さらに、内容だって、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の楽曲を演奏したものなのだ。
クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)のアレンジによるバンドがバックをつとめているし、少なくとも、聴いてガッカリということはなさそうじゃないか。

レーベルだって、艶有りのオレンジ・レーベルである。


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気になるレーベル下部のクレジットは、"A PRODUCT OF ABC-PARAMOUNT RECORDS, INC."で、裏ジャケットと一致している。


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送り溝を見れば、”VAN GELDER"刻印だってはっきり確認できるのである。


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「正真正銘のオリジナルだぜ~」と思ったのも束の間・・・


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「てくにかりー・おーぐめんてっど?」って何だよ?
これは、要するに、疑似ステレオってことか?
ってことは、モノラルのオリジナルがあるってことじゃないかー

で、調べてみると、オリジナルは、Impulse!がこのジャケットで再発した1965年から遡ること8年、1957年にABC-Paramountからリリースされているのがわかった。
しかし、オリジナルは、ジャケットがまったく違うのだ。

ボクはジャケットに惚れたんである。
だから、この再発でいいんである。
しかも、ボクには、疑似ステ相手なら、強い味方がいる。
そう、SPU-MONOだ。

このカートリッジ、CG 25 Diと違ってステレオ盤が再生できる。
ステレオ再生すると何だか違和感がかなり大きい疑似ステレオだが、SPU-MONOで再生するとあら不思議、かなり奥行きがはっきり出て、なかなか気持ち良いモノラル再生をしてくれるのである。

もう、これでいいやーと思ったのだが、なんとなくヤフオクで検索してみたら、ちょい難ありということで、オリジナルのモノラル盤が格安の即決で出品されているではないか。

疑似ステをSPU-MONOで聴くなんてのは、アボカドをわさび醤油で食べて「トロみたいだ~」と悦に入っているようなもんで、ホンモノのトロに敵うわけはない。

再発のジャケを見ながら、オリジナルのモノラルを再生すればいいんである。
それが完璧な楽しみ方じゃないか(そうか? 笑)

で、これがABC-Paramountから1957年にリリースされたオリジナル(ABC-177)である。


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コーティングされたジャケットは、デザインも含めて、決して悪くはないと思う。
しかし、再発のジャケットが圧倒的なのだ。

まぁ、音は、やっぱり、オリジナルのモノラルが良いんだけどね。
RVG録音ではないので、オリジナルにRVG刻印はないのだが・・・

レーベルはこんなデザインで、これがオリジナル・レーベルでいいんじゃないかと思う。
DiscogsにはMatrix末尾のある盤が出ているが、うちのはABC-177-A/ABC-177-Bで終ってて末尾はないしね。


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内容については、ボクはとても気に入った。
クインシー・ジョーンズのなんともセンスの良いアレンジが光っているし、ビリー・テイラーのピアノもとても品が良くて心地よい。
Impulse!の再発ジャケットを眺めながら聴けば、至福の時間が過ごせるのである。

タグ:Billy Taylor
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