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チェットでいいの? [アナログ・コレクターの覚書]

ウィントン・マルサリス(Wynton Marsalis)のレコードは、最近、見つけたら買うようにしている(安いしね)。

で、先日、1983年リリースの3枚目のリーダー・アルバム"Think of One"のUSオリジナル(Columbia FC 38641)を見つけたので拾ってきたのだが、少々気になることが・・・


20190805-01.jpg


ひっくり返して、裏ジャケを見ても、どこでマスタリングされたかが明記されてないのである。


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ニューヨークのメディアサウンド(Mediasound)で録音・ミックスが行われたことまではクレジットされているのだが、マスタリングについてはクレジットがないのだ。


ただ、ボクが入手した盤については、誰がカッティングしたのかは送り溝を見ればわかる。


20190805-03.jpg


"chet"とあるのは、チェット・ベネット(Chet Bennett)だということは、Discogsに掲載されている彼のサインと照合して、判定できる。
彼は80年代初頭にはCBS Recordsに移籍していたというから、その点でも、間違いないだろう。

また、"chet"の隣にある"G1E"というのも、Gなのでキャロルトン工場を示す識別記号のようだがそうではなく、彼がカッティングしたときのMatrixの表記法のようだ。
まぁ、Discogsで彼がカッティングしたものをざっと調べてみたところからの推測なのだが。
ボクが手に入れた盤は、A面がG1EでB面がG1Bだった。

ちなみに、ボクが手に入れた盤のプレス工場はピットマンである。
この時期のピットマンは大きな手書きでしっかりPと書いてあるのでわかりやすい(笑)


20190805-04.jpg


さて、問題は、オリジナルのカッティングがチェット・ベネットによるものでいいのかどうかだ。

Discogsを見ると、1G/1Hとか1B/1Kとか、通常のコロンビアのMatrix末尾盤が掲載されている。
おそらく、1A/1Aもあるんだろう。

そうすると、この通常のMatrix末尾のほうがオリジナルの可能性が高い気がしないでもない。

しかし、前作まではジャケットにマスタリングについてもクレジットがあったことからすると、このレコードのジャケットにクレジットがないことは「通常ではない」事態であった可能性を示唆する、と考えられなくもない。

さて、どっちがオリジナルなんだろう?

タグ:Wynton Marsalis
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