Toto, Toto(宇宙の騎士)のUSオリジナル [TMLの仕事]
今日9月2日はスティーヴ・ポーカロ(Steve Porcaro)の誕生日だというツイートがTLに流れてきて、Totoのファースト・アルバム(日本盤のタイトルは「宇宙の騎士」)のことを以前少し話題にしたことを思い出した。
1978年にリリースされたこのアルバムのUSオリジナルはColumbia JC 35317だ。
1980年代にはPC 35317というカタログ番号で再発されたが、当初は余っていたJC 35317盤をそのまま利用したようで、背表紙にPC 35317とあるジャケットの中に、レーベル上にはJC 35317とあるレコードが入っているものが相当数あったようなので、注意が必要である。
インナースリーブにも明記されているように、このレコードのマスタリングはTML(The Mastering Lab=Doug Saxが創設したマスタリング・スタジオ)で行われているのだが、エンジニアはMike Reese and Ron Hitchcockとなっている。
つまり、Doug Saxによるマスタリングではない。
だからってわけでもないかもしれないが、最初に手に入れたUSオリジナルは、悪くはないんだが、どうにもTotoって感じがしなかった。
重心が低めで中低域に厚みのある少しUK盤のような音なのだ。
こんな重厚な音でTotoを聴いてもなぁ・・・という気がしないでもなかったのである(笑)
この盤の特徴は、両面にTML-M刻印があり、Matrix末尾は両面2B、それにRhというイニシャル(Ron Hitchcockのサインかな?)が彫ってあることだ。
プレス工場は、西海岸のサンタマリアである。
Discogsを見てみると、このレコードのMatrix末尾には2の系統と3の系統があるが、2の系統はDくらいまでしかなさそうなのに対して、3の系統はABとかの2桁まであるようだ。
普通に考えれば、「2の系統はごく初期のみで、すぐに3の系統に切り替わって大量にプレスされた」ということになると思う。
<米ColumbiaのMatrixの読み方については、こちらhttp://sawyer2015.blog.so-net.ne.jp/2016-06-25をご覧ください。>
ってことで、3の系統の盤を買ってみた。
手前のステッカー付が新たに入手した3の系統の盤である。
ステッカーには、INCLUDES THE HIT SINGLE "HOLD THE LINE" AND "I'LL SUPPLY THE LOVE"とあるので、"I'LL SUPPLY THE LOVE"がリリースされた1979年3月以降、ヒットチャートをある程度賑わせた後のリリースであることがわかる。
"I'LL SUPPLY THE LOVE"のヒットの後、1979年中に"Georgy Porgy"もシングルカットされてそこそこヒットしたから、ステッカーに"Georgy Porgy"がないってことは、春から初夏頃のプレスってことだろう。
さて、この盤の特徴だが、両面にTML-M刻印があり、Matrix末尾は3E/3AD、Rhは彫られていない。
プレス工場は、中部のテレホートである。
で、肝心の音のほうは、まさにTotoの音だ。
低域は軽めで重心は高いが、ヌケがよくてさわやかに音が広がる。
実に気持ち良い。これぞAORの音である。
Totoはこういう音じゃなくっちゃねぇ。
さて、手持ちの2枚だが、レーベルはまったく同じである。
ジャケットもステッカー以外は同じなのだが、インナースリーブはずいぶん違う。
手前がMatrix末尾2B/2Bに付属していたもので、奥が3E/3ADに附属していたものだ。
ひっくり返すと裏もこんなに違う。
これまた、手前がMatrix末尾2B/2Bに付属していたもので、奥が3E/3ADに附属していたものだ。
おそらく、手前のほうがファーストプレスに付属していたインナースリーブだと思うが、確証はない。
何か情報を持っている方は、ぜひ教えてくださいな。
1978年にリリースされたこのアルバムのUSオリジナルはColumbia JC 35317だ。
1980年代にはPC 35317というカタログ番号で再発されたが、当初は余っていたJC 35317盤をそのまま利用したようで、背表紙にPC 35317とあるジャケットの中に、レーベル上にはJC 35317とあるレコードが入っているものが相当数あったようなので、注意が必要である。
インナースリーブにも明記されているように、このレコードのマスタリングはTML(The Mastering Lab=Doug Saxが創設したマスタリング・スタジオ)で行われているのだが、エンジニアはMike Reese and Ron Hitchcockとなっている。
つまり、Doug Saxによるマスタリングではない。
だからってわけでもないかもしれないが、最初に手に入れたUSオリジナルは、悪くはないんだが、どうにもTotoって感じがしなかった。
重心が低めで中低域に厚みのある少しUK盤のような音なのだ。
こんな重厚な音でTotoを聴いてもなぁ・・・という気がしないでもなかったのである(笑)
この盤の特徴は、両面にTML-M刻印があり、Matrix末尾は両面2B、それにRhというイニシャル(Ron Hitchcockのサインかな?)が彫ってあることだ。
プレス工場は、西海岸のサンタマリアである。
Discogsを見てみると、このレコードのMatrix末尾には2の系統と3の系統があるが、2の系統はDくらいまでしかなさそうなのに対して、3の系統はABとかの2桁まであるようだ。
普通に考えれば、「2の系統はごく初期のみで、すぐに3の系統に切り替わって大量にプレスされた」ということになると思う。
<米ColumbiaのMatrixの読み方については、こちらhttp://sawyer2015.blog.so-net.ne.jp/2016-06-25をご覧ください。>
ってことで、3の系統の盤を買ってみた。
手前のステッカー付が新たに入手した3の系統の盤である。
ステッカーには、INCLUDES THE HIT SINGLE "HOLD THE LINE" AND "I'LL SUPPLY THE LOVE"とあるので、"I'LL SUPPLY THE LOVE"がリリースされた1979年3月以降、ヒットチャートをある程度賑わせた後のリリースであることがわかる。
"I'LL SUPPLY THE LOVE"のヒットの後、1979年中に"Georgy Porgy"もシングルカットされてそこそこヒットしたから、ステッカーに"Georgy Porgy"がないってことは、春から初夏頃のプレスってことだろう。
さて、この盤の特徴だが、両面にTML-M刻印があり、Matrix末尾は3E/3AD、Rhは彫られていない。
プレス工場は、中部のテレホートである。
で、肝心の音のほうは、まさにTotoの音だ。
低域は軽めで重心は高いが、ヌケがよくてさわやかに音が広がる。
実に気持ち良い。これぞAORの音である。
Totoはこういう音じゃなくっちゃねぇ。
さて、手持ちの2枚だが、レーベルはまったく同じである。
ジャケットもステッカー以外は同じなのだが、インナースリーブはずいぶん違う。
手前がMatrix末尾2B/2Bに付属していたもので、奥が3E/3ADに附属していたものだ。
ひっくり返すと裏もこんなに違う。
これまた、手前がMatrix末尾2B/2Bに付属していたもので、奥が3E/3ADに附属していたものだ。
おそらく、手前のほうがファーストプレスに付属していたインナースリーブだと思うが、確証はない。
何か情報を持っている方は、ぜひ教えてくださいな。
タグ:TOTO
初めまして。いつも楽しく読ませていただいております。
手持ちで2枚のTOTOのファーストアルバムがありますので、情報提供させていただきます。
1枚は白レーベルのプロモ盤で、マトリックスは2E/2E、両面Rh刻印ありでテレホートPressです。インナースリーブはそちらの2B/2Bに付属と同じもの。もう1枚はマトリックス3M/3MでRh刻印なしのサンタマリアPress。インナースリーブは全面黒のバージョン。やはり全面黒の方はややレイト盤に付属のものかもしれません。
by pioji (2017-09-04 21:36)
piojiさん、はじめまして(^^)
貴重な情報、ありがとうございます。
Discogsにはマト3系統のWLPしか載ってなくておかしいなーと思ってたんですが、やはりマト2系統のWLPも存在するんですね。
もう少し情報が集まってくると、マト3への切り替わり時期や、インナースリーブの切り替わりについても、はっきりしたことがわかると思うんですが、いまのところ、ツイッターでもらった情報も合わせると、どうやら2色インナースリーブは初回プレスのみの可能性が高そうな気がしてます。
by 想也 (2017-09-05 00:36)